暗証番号

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学童では、1日の活動の一区切りとして17時になる前に一度子どもたちだけで集まり、夕方のゾーン決めとお部屋の掃除を全員で行っています。 その際に子どもたちのモチベーションを維持、向上させるために毎回掃除にかかるタイムを測定しています。 そこでタイムを測定する際に使っているのは、職員の携帯電話(スマートフォン)に内蔵されているストップウォッチ機能です。

そこに一部の子どもたちが興味を示した出来事を紹介させていただきます。 他の学童職員の方は設けていないそうですが、私は自分のスマートフォンに4桁の暗証番号を設定し、その暗証番号を入力しない限り、開かないように設定しています。 ですので、最初は私が暗証番号を入力し開けてあげるのですが、子どもたちが掃除を終えた時には画面が消灯し、開けられなくなっているのです。 それでは不便だと思い、1度暗証番号を解除したのですが、子どもたちが興味を示したので再び設けることにしました。

当初私が暗証番号を設定していたことに意図があったわけではないのですが、子どもたちは私たちの想像を超えたところに興味を示すものだとつくづく感じました。 今では掃除をする際の子どもたちの1つの楽しみとなっています。 私はやみくもに番号を打ち込んでも解除できないことを伝えました。 そしてその番号には必ず意味があることも。 そうなると質問の嵐です。 「先生の誕生日は何月何日?」「西暦は何年?」などある意味では私をより知ってもらう良い機会となったのですが、自分ネタではすぐにネタが尽きてしまい、最近では子どもたちの誰かの誕生日やその当日の日付、掃除をスタートした時間などこの取り組みを始めてから何十通りも行ってきました。 たまに自分でもわからなくなってしまうほどです…

今ではネタも尽きてきて、今度はあえて意味のない適当な番号にして、下3桁だけ教えてあげることにしました。 そこで子どもたちの中にこちらの意図に気付く子がちらほら出てきます。 こちらの意図に気付いていない子は0~9の数字を適当に押してしまうのですが、気付いた子は自分が何の数字を押したかを覚えて2回目、3回目に番号を選ぶ際に同じ番号を押さないようにしたり、中にはメモをとっている子もいました。

そこでつい先日に気付いた子が「10回に1回は当たる!」と言い出しました。 しかし、ここで終らないのが子どもたちのすごいところです。 「じゃあ教えてもらう数字が2つに減ったら、何回に1回当たるんだろう?」と考え出したのです。 これは数学の確率の世界ですが、以前塾長の書かれているブログの内容にあった「科学の心」に通ずるところがあると感じています。 子どもたちが発展させてくれたこの取り組みを大切に、今後も子どもたちと一緒に拡げていけたらと思っています。 (投稿者 若林)

暗証番号」への2件のフィードバック

  1. メモをとっている子もいたというのはおもしろいですね。子どもたちによって記憶の仕方、整理の仕方も様々なんだなと改めて感じました。暗証番号というのはかつてより、人々に馴染みのある言葉になってきたましたね。私も暗証番号やパスワードをいつくも持っていて記録にとっておかないとどれが何のパスワードだったかわからなくなります。そんな暗証番号やパスワードは人によってどんなものにしているのか、どういう理由でそれにしたのかを知ることができるとなかなか個性が表れていたりしますね。また車のナンバーなども人によって理由があったりでおもしろいなと思います。子どもたちの知りたいという思いはすごいですね。そんな知りたいを楽しく膨らませていけるように私も関わりたいなと思います。

  2.  面白いですね〜!学童の子達はやはり一味違う印象を受けます。暗証番号を入力してみるなど高度なやりとりを間近に見ている若林先生にとっては、藤森先生のブログの読み方や感じ方もまた一味違ってくるのでしょうね。僕はブログの中で〝子ども達〟とあると、やはりクラスの子ども達が最初に浮かんでくるので、それを学童の子達、就学している子達のことを思いながら読んでいるのかと思い、なんだか不思議な気持ちになりました。同じ内容でも捉え方が人それぞれの置かれている環境や人それぞれのもつフィルターのようなものを通してコメントとして発信されているのだと思うと、改めてコメントを読むことも楽しくなってくるように思いました。
     子どもたちの不思議に思う気持ちは大切にしてあげたいものですね。

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