久しぶりのZOOM塾

6月16日の塾の報告です。

6月14日から関東も梅雨入りの発表がありました。今回の塾は雨となりましたので、久々のZOOMで、14名での塾になりました。

最初の話題としては、高橋先生から小松崎先生に3、4、5歳児の木工ゾーンの導入の仕方について質問をしていました。小松崎先生は元新宿せいがの職員であり、さらに3、4、5歳児の担任経験もあったのでその時の経験を高橋先生に伝えていました。その時私が感じたのは、高橋先生は自園の先生にやり方を聞いているのはもちろんですが、ZOOMを通じて今では他園の小松崎先生にアドバイスをもらったりいろんな人に意見を聞ける、また、一緒に学んでいけるというのは貴重な仲間だなと改めて感じました。

次の話題は、前回に引き続きチームワークの話をしました。新宿せいがではざっくり大まかにクラス内の仕事、役割を番号で決めています。(1番→リーダー、2番→サブ、3番・・・)その番号よって担任の先生は動くのですが、その番号に属さない「フリー」という立場の先生から、「人によって意見が違う事があるので、番号によっての役割をちゃんと決めたほうがいいのではないか」という話がありました。というのも、意見が違う二人に板挟みにあった場合どう動けばいいかわからなくなった事がある。という事でした。こういったことは職種が違ってもある事だと思います。私も以前働いていた別の職業でもあった事でした。

結果的に塾長から「◯番はこの役割と決め切らないのがせいがのいいところ。決めすぎると逆に隙間ができてしまう。また、どっちも取り持つような動きをするとこじれる事があるよ」とのことでした。また、「違いというのは男女間でもあるので、自分はどういうタイプなのかを知る事も大事。仲を取り持つタイプなのか、自分を通すタイプなのか何なのか」そして「意図して動くのは大事だけど、決め過ぎると違う意見が出た時に迷ってしまう。ある程度フラットな感じでいた方が柔軟にいれる」と教えてくれました。

確かに素晴らしい意図を持っていても、状況に応じて様々な変化があると思います。子どもの行動や、天気、怪我や病気など様々なことを予想していても想定外なことはあります。予想しておくことは大事ですが、縛られすぎてしまうととっさに起こったことに対処できなくなってしまいますね。「柔軟性」とは保育者において重要な要素なのかもしれません。

塾の最後は、塾頭と森口先生が環境セミナーで流すためのせいが保育園の紹介動画を観て終わりました。   (報告者 柿埼)

プレ発表

誕生日おめでとうございます!!

塾生「ハッピバースディトゥーユー、
   ハッピバースディディア…
   高橋くーん、ハッピバースディトゥーユー♪」


高橋くん「ありがとうございます。」

そんなクールでストイックで豆知識の豊富な彼が25歳になりました。有言実行タイプの彼は本当に頼りになりますし、今現在幼児クラスでは運動遊びやブロックゾーン、木工ゾーンと自分のアイディアや他の先生からの意見も聞きながら環境作りもストイックに取り組む姿勢がとても刺激を受けますし、私もやらなければ!という気持ちにさせてくれます。
 そして載せていいかわかりませんが合わせてめでたく結婚もされまして先日親族で結婚式も済ませてきたということです。
めでたいですね〜。

それでは本題に入っていきます。
まずは出張報告からです。先週、第二いちご保育園さんと水神保育園さんに藤森先生が講演をされた際に付いて行った柿崎氏、横田氏、川辺氏の報告を受けました。

まずは川辺氏が水神保育園の報告から…
3園合同で行われ、3園の実践発表から藤森先生の講演という流れでした。色々と話した上で、質問などで反応はよかったワードが「チーム保育」だったそうです。
 やはり新宿せいがも含めて、チーム保育というのはとてもいい保育であると同時に難しさも伴うのかなとも感じました。
職員の入れ替わりもありますし、どんなことがチーム保育なのか、どうすれば上手く回るのかというのは「人」を受け入れることからまず始まるのかなとも個人的には思います。
以前の山下氏のブログに通じますが、この時期に改めて考えるのもいい機会かもしれないですね。

横田氏からの報告では新宿せいがにいることで出来上がった環境(とは言ってもまだまだ進化していく必要はありますが)で当たり前にしていることが他園では当たり前ではないということを学んできたようです。細かいところではロッカーと片付ける場所を変えることで子どもがわかりやすい環境になったと報告を受けたことで横田氏は実家が保育園のため、帰った時にこういったところから始めるんだなと実感したようです。環境から保育をする大切さも合わせ感じる次第です。

柿崎氏による第二いちご保育園さんの報告ではメインはSTEMに関する講演だったそうです。
柿崎氏が印象に残った部分としては「stemのいいところは90%失敗する」「失敗をして立ち直る力、それから学んでいくところが大切」「上手にいくことが科学ではなくて挫けないで何度でも挑戦する姿を見せていくことが子どもにとってのモデルになる。」という話を受け、新宿せいがでも森口先生が誕生会などで見せる科学実験では何度も失敗してもやり続ける姿勢と重なるなと感じとそうです。確かにそうですね。失敗をおそれてはいけませんね。

STEMというのは特別なことではなくて私たちが普段保育の中で行っていること、その中で何が原因なのか、こういう因果関係があるのか、なんでこういう風になるのかなというように考えることが大事ということ。いけないのは躾とか道徳の原因にしてしまうのではなくどんな環境が原因なのかと考え、見極めることが必要があるということ。

と藤森先生はまとめています。

そして最後に塾セミナーを毎年やらせていただいておりますが、今回は他園の方々には発表を依頼しておりまして、6月30日に行われる発表は長野の小諸市にあるさくら保育園さんから甘利さんとなっています。内容はチーム保育についてとなります。詳しい内容は当日聞いていただければと思います。
聞き終わった感想としましては藤森先生に21世紀保育のススメの本から抜粋するなど非常にわかりやすく、甘利さん自体がとても楽しそうに生き生きとお話しされているのが印象的でした。細かいところの意見も塾生から出て、修正してからの本番の発表というのが楽しみです。
 こうして今回の塾はお開きとなりました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

報告者 本多悠里

立ち止まること

6月9日(水)の塾報告です。

今日は塾長の藤森先生が保育雑誌で原稿を執筆されるそうで、その打ち合わせがオンラインであるため、前半は塾生だけで様々な議論を行いましたが、中でも白熱した議論が「チーム保育」です。

見学者から質問の中で

「チーム内で、職員間でやり方が違う場合、どちらに合わせればいいですか?」という質問があります。

おそらく、多くの園でありそうな悩みではないでしょうか?

もちろん見守る保育という理念は共通ですが、その上での方法なので、どちらも間違いではないと思うので、難しい悩みですね。

例えばチーム保育を実践している園は分かると思いますが、

リーダー、サブリーダー、アシスタント・・・とそれぞれ役割があります。

そこで面白いのが、人によって違うという事です。

特にリーダーはその先生のカラーによって全く違うように、

他のポジションもある程度の動き方のベースは決まっていたとしても、

その先生の性格によって動き方が違うと思います。

さらに先生同士の組み合わせ(順番)によっては、チームのレパートリーはさらに増えますね。

だから、ここで重要になってくるのが、よく塾長が言われる「阿吽」でしょう。

ただ阿吽の呼吸に辿り着くには、私は簡単なことではないと思います。

それこそ「チーム内でやり方が違う」場合、いきなり阿吽は無理ですね。

おそらく日々、保育を進めていく中で、それぞれの動きを知り、

若干のズレを修正したり、それを話し合ったり・・・そうしたコミュニケーションが

「阿吽の呼吸」を生み出すのだと思います。

しかし新人にいきなりコミュニケーションをしなさいと言うのは酷ですね。

そんな話を塾生としていたと、打ち合わせを終えた塾長に報告すると

「互いに『言い合える文化』を作る必要があるよね」と言われました。

新宿せいが子ども園が開園した当初はベテラン同士がよく議論していたと言われました。

保育の中のぶつかりは決して悪いことではないということです。

ただ、ここで重要になってくるのが、議論に慣れているのか?と言うことです。

相手に自分の意見を否定された時に、自分の存在まで否定されたと思われないようにすることです。

確かに自分の意見と真反対のことを言われると、瞬間は「え?」と思ってしまうでしょうし、

感情的になってしまう時もあると思います。だからこそ、相手の意見を冷静になって聞くことが大事ですね。

とくに「見守る保育」という理念の上での議論なので、むしろ大切なことだと思います。

そうした議論を側から見ている新人も、

「先輩同士が、議論してるなー、どっちか決めてほしいなー」

と思うのではなく、二人の意見をしっかり聞くことが大切だと、私は思います。

どちらも間違った意見を言っているわけではないので、2つの意見を聞いて、

自分の保育の糧にすることが、必要ではないでしょうか??

確かにドンドン決めてもらった方が、先に進めるし、楽かもしれません。

ただ私は先に進むことと同じくらい、立ち止まることも重要のような気がします。

一度、楽を知ってしまい、それに慣れてしまうと、今度はそこから抜け出すことが難しくなる気がするのです。

このコロナ禍で、様々なことが効率を優先されてきたかもしれません。

それによって良い方向に進んだこともあると思います。

しかし、それによって失ってしまったものをある気がします。

コロナが落ち着き、人の移動も制限が無くなった時に、社会はどうなるのでしょうか?

今のうちに、コロナ禍によって変えてきたものを、

立ち止まって、見直しても良い時期に差し掛かってきているように思います。

(報告者 山下祐)

食育

5月も終盤に差し掛かりましたね。

この緊急事態宣言の影響で、昨年同様親子遠足が延期になりました。しかし新宿せいがでは行事の準備に余念がありません。社会情勢に振り回されないといけないこの情勢下においてもどのように行事を開催することができるのか?ホントに頭が下がるような思いです。

実際に東京の状況はというと通常運転していますが………(笑)最近、毎度行事の前の塾報告にあたることが多く同じような表現になってしまいますが、新宿せいがこども園は、ホント子どもの最善の利益に対して社会情勢を踏まえながら、園長先生の考えの元、行事に対して日々試行錯誤してる所です、中止にするのは簡単な事だとは思いますが、みなさんが知恵を出し合ってどのようにやっていけばいいのかを具現化していく様を見させてもらっています。有難いですね!

さて、前置きは少し長くなりましたが、今回はイレギュラーで、木曜開催となりました、仕事で少し遅くの参加になりましたが。セミナーのプレ発表です。

その前に今回のプロローグは髪の話になりました。みなさんサラサラヘアーご存じでしょうか?

その中で、高橋先生の髪の話に、髪を長く伸ばしている先生。ロングヘアーでかんざしさせるぐらいまで伸ばしているそうです!かっこいいですよね!

僕の青春時代はゆとり教育になる前の時代だったので、ある意味において古き良き時代の名残が残っていましたが、多様性というものに対してまだまだだった印象があります。型にハマってるというか、マイノリティ派は排除されてしまうことが多かったりと、マジョリティ派が多かったように思います。髪の話ですが、黒髪短髪が、ザ、男的な感覚とでもいうのでしょうか。

これが美徳として捉えられていた、青春時代でした。今の時代のニーズに合った考え方をしなければ淘汰されてくる時代になってくる。多様性を認めるというよりか、認めざる負えない環境を作っていかないと、それこそ本末転倒になってしまう時代になってきているのを感じます。

見守る保育は、多様性を尊重する保育であり、それを園長先生は昔から提唱されている。時代がやっと追いついてきた感じが否めませんね(笑)時代の流れでしょうか?そんなこんなで色んな個性が集まっているのが新宿せいがこども園であり、色んな個性が相乗効果を生み、人的環境に至ってもいい効果を生んでいるのが新宿せいがのチーム保育なのだと改めて感じさせてもらいました。

ここで先生方が集まったので本題に。

みなさん今回のテーマは、「食育」。

駒沢こだま保育園の佐野先生の発表になります。食育で色んな取り組みをされている園です。

内容は、デイリークッキングについてです。ビックリしたのが、0、1歳でもクッキングをしているという点です。

どういう内容なのか?食材の匂いを嗅いだり、触ったりと感触を確かめるようなことをされているそうです。2歳児クラスでは、手の巧緻性の発達も考えて、

ちぎる、混ぜる、こねるがありますが、ちぎるの中でも大きさを意識してちぎったり混ぜるのも、トングなどの器具を使い混ぜたり、こねる作業に至っては、触るからまとめることができるようになり、形も成形できるようになってくる。

3,4,5歳児は、包丁も使うそうです。時間もかかりますが、子どもたち同士が考えることを大切にしており職員は危機管理もしつつ見守る姿勢だそうです、クッキングを通して、大きさ、量の調整、空間の認識。文字や数などといった事を日々学んでいるそうです。

毎日やっている所はホントすごいことですよね。個人的には先生方大変じゃないかなと思ってしまったりも(笑)

このデイリークッキングの中で、一番大事にしていることを言ってくださいました。栄養士、調理師さんと保育士の関わりが非常に大事。ホントそうですね。素晴らしい取り組みを話してくれました。

ここで、小松崎先生から感想が、新鮮でおもしろい、脳の初期の敏感期、0~3歳児になるまでがピークであることから、僕たちが大事にしないといけないのは、五感を大事にしていかないといけない。その中で、一度の活動でこの五感を感じる事ができるのが、食育だとおっしゃっていました。ホントその通りですね、日々の保育を形成するにあたり、食育の大事さを考えさせられる、塾となりました。

今回も色んな話を聞けて見聞を深められることができるのは、このZOOM塾の良さだと思わさせていただいた会になりました。有難いですね!

報告者 川辺

梅雨入り間近

そろそろ梅雨入りかな?と思っていたら、カラット晴れた日が続き、夏の始まりを感じるような近頃です。晴れるのであればとここぞとばかりに散歩に出ることが多く、先日小さな池のある公園にいったら水蛇に遭遇しました。

この蛇はピンチになると死んだふりをするそうですね。なぜ死んだふりをすると狙われなくなると思うのかは謎ですが、ピンチを乗りきるためにどうにかしようとする心意気は伝わってきます。

6月2日の塾では逆転人生というNHKの番組を鑑賞しました。

コロナ禍で仕事を失った企業が、その危機をどう脱していったのかを追ったドキュメンタリーのような内容で、売上が0になり、投資もうけられないような状況からV字回復して前年度比4倍の売上を達成する、まさに奇跡のような話でした。

今までやってきたことが、全く通用しなくなった昨今で、新しいものをどれだけ柔軟に取り入れられるかや、転換していくか、そして自分達の武器を知り、誰に対してなにができるのかを考えることで様々な困難を乗りきっていったようですね。

保育の中に表れるピンチにはどのようなものがあるでしょう。癇癪持ちのお子さんが出先で癇癪を起こしてしまった時か、お昼寝明けに検診があって急がなければならないのにおもらしが多発してしまった時か、お散歩から帰る人数確認で一人足りなくなってしまった時か、想像すればいくらでも出てきそうですが、果たしてこれらのピンチをチャンスに変えて逆転していくにはどのようなやり方をすればよいのでしょうか。

新型コロナウイルスで顕著になったのは、適応力ももちろんですが、困難に立ち向かい、ポジティブに打ち勝っていく力があるかどうかだと藤森先生はおっしゃります。先の見えない世の中で、嵐舞う広野を進むかのようなこのご時世、飛んでくる障害物に心折れ挫けそうになることもあるでしょうが、そんな嵐すらも楽しめたら怖いものはないでしょう。

もしかしたら時には死んだふりをして息を潜めても良いのかもしれません。逆境に打ち勝っていくために我々に今できることをしっかりと一つずつこなし、いつかアフターコロナと呼ばれる時代が来たときに、この落ち込んだ時期があったからこそ、今が更によくなったねと、言えるような組織を作りたいものです。

まもなく梅雨入りということで、気分もジメッとしてきますが、それを乗り越えて気持ちのいい夏を迎えましょう!ちなみに本多先生はこの梅雨を利用して、子ども達と雨降り散歩を計画しているそうです。どのようになるか楽しみですね。

(報告者 髙橋)