覚年2020

12月17日、毎年恒例の覚年の日を迎えました。

今年は忘年会もクリスマス会も自粛、ということで、今年はクリスマス会では恒例のプレゼント交換を行いました。

ルール

1、クジを引き、引いた相手に一年の思いを込めたメッセージを送る

2、送るプレゼントとそれを選んだ理由を添えて渡す

最初は川邊先生から森口先生へ。プレゼント:マッサージ機

「もちつき会、お疲れ様でした(森口先生はこの日、係の仕事をまっとうしました)。縁、人と人との繋がり、森口先生にはどんな縁があるのでしょうか。」

森口先生は川邊先生を引き当てていました。 プレゼント:充電器

「段々、自分のキャラを出してきて、素敵になってきたところで足元をすくわれないように気をつけてください。ちっち組(0歳児クラス)に入って(移行に伴いにこにこ組(2歳児クラス)から下りてきた期間がありました)いい感じだった、川邊先生も成長されていることを改めて感じます。川邊先生のキャラクター好きですよ。」

横田先生→本多先生 プレゼント:毛球とり機

「感謝しかないです。今年はすくすく組(一時保育)を担当し、わからないことだらけの中、本多先生はとても頼れる存在だった。また、すくすく組(一時保育)の受け入れが少ない時など、様々なクラスに入る機会があり、本多先生がその度に沢山のことを教えてくれる。子どもたちに片付けを促すことなどを相談したら、『ゲーム感覚でやってみたらどうか』。子どもたちに次の日やってみたら成功する、何も考えずにただただ真似をすることの大切さを改めて感じた。保護者対応のときはマスクしようね、など、細やかなことも指導してくれる。何より、わらす(3.4.5歳児クラス略称)に入ると「今日はありがとうね」と必ず声をかけてくれることがとても嬉しかった。」

本多先生→横田先生 プレゼント:エコバッグ

「僕も感謝しかない。その日のシフトを見て、少ないクラスを把握して自分で判断して来てくれる。園全体のことを考えて行動してる、ということは周りが見えてるということ。そして、素直に様々なことを吸収しようとしてる気持ちが伝わってくる。僕の知る限りのことを全て伝えたいです。」

加藤→塾頭山下先生 プレゼント:宝くじ

「我が家は山下家からお誘いがある時しか基本家から出ません。これからも誘って下さい。そして、地域との繋がりを自然に作りだす山下家という家族像に感動しています。プライベートだけでなく、仕事においても塾頭の心の広さ、寛容さに僕だけでなく皆がどれだけの恩恵を受けているか、計り知れません。これからもよろしくお願いします。」

塾頭山下先生→カーポラヴォーロシェフ鳥海氏 プレゼント:ペーパレスのコーヒードリッパー

「人参、ミキサーを使ってシェフのスープを真似て作ってみたが、味が全然違う、美味しくない、結局砂糖、コンソメを入れてはじめて食べられる味になるが、人参そのものが違うこと、素材の大切さ、有機栽培の大切さが身に染みてわかった。毎日は無理だけど、土日だけでもいいもの食べよう、毎日使うもの、味噌や麦茶など少し高くてもいいものを選ぶようになった。積み重ねが体にとっていいことで、それを他の人に伝えることでこの価値観が広がっていくのではないか。それは、農家も守ることにつながる。食品パッケージの裏面をを見るようにもなったし、牛乳一本を買うにも、それは贅沢ではなくて大事なこと、生きることの大事さを教えてもらった。」

鳥海氏→塾長藤森先生 プレゼント:農家さんの作った野菜

「お店のオープン当初から来てくださっていて、最初はお客様という間柄だった。その頃から話をさせたいとずっと言ってくれていた。本当に実現に向けて動いてくれて、それを本当に実現してくれたことが本当に嬉しかった。講演に向けて今までにない程に調べものをしたし、知識を得てプラスになった。機会をもらえて、勝手に勉強させてもらえてることの有り難さと、何よりも信用して、あなたなら大丈夫と信じてもらえたこと、縁をもらえたことが一番嬉しかった。信用、信頼、人情をこんな僕に向けてくれた。藤森さん(鳥海氏は普段は藤森先生のことを藤森さんと呼び、講演の際には藤森先生と呼ばれます)はどこへ行っても低姿勢で、人と人との接し方も勉強になった。子どもに対する思い、温かさ、も勉強になった。こうやって人と接したいと思ったし、この保育を日本の人たちみんなに広めたいと思った。携わって、協力していけたら、食の部分で仲間に入れてもらえたら、皆さんと共に、藤森さんの思いを次の世代へ繋げて行けたら、と強く思う。

塾長藤森先生→加藤 プレゼント:ノートブック

「加藤くんは、人を傷つけないポジティブさで人を励ましている。朝一緒に園へ向かう時にいろんな話ができる。散歩会、散歩しながら弟子に話すことで考えが深まる、思いを定着させるには教えるといい。あまり、体に無理しないで、これからも朝を楽しみにしています。」

柿崎先生→高橋先生 プレゼント:味噌汁セット(西日本名物フリーズドライ)

「高橋先生はとてもストイックで、それは真似できない。尊敬している。調理室から保育を見ているとバイオリンの音が聞こえてくる。日に日に上達しているその音に、高橋先生の積み重ねている自信を感じる。これからもその素敵な音色を聴かせて下さい。」

最後は高橋先生→柿崎先生 プレゼント:腹筋ローラー

「柿崎先生の柔らかさ、人当たりの良さを羨ましく思う。ロッカーで会うと、愚痴を聞いてくれる。柿崎先生の凄いところは一緒になって愚痴を言わないところ。聞いてくれて、そういう人柄になっていけたら、と思う。」

それぞれに温かいコメントがあり、仲間の素晴らしさを改めて感じます。

来年は、またどんな覚年になるのか、楽しみになります。

(報告 加藤)

書き順

12月9日の報告をさせてもらいます。
始まる前にひょんな事から書き順の話になりました。
皆さんは書き順は正しく書けますでしょうか。私は自信を持って間違っている気がしています。現に間違った書き方をこの塾の時に教えていただきました。
皆さんはこの書き順わかりますか?


私は完全に間違っておりました…。よく「初めて」などの漢字を書くことが職業柄あると思いますが、一回変な覚え方をしてしまうとこうも直すのに苦労すると思うと子どもたちにはやはり「基本」というものを覚えてもらうことの大事さを痛感します。ただ覚えさせるのではなく、なるほど!と思える覚え方というのがなお良いのかなと藤森先生の教え方に一人感動していました。
それはと言いますと…

藤森先生「いふくのいって書ける?」
塾生「あー、書けますよ!これっすよね?」

この漢字の書き順はあっていました。
藤森先生「それと同じじゃん」
塾生  一瞬「?」
塾生  「!」
藤森先生「だって衣偏じゃん、書き順は一緒だよ」
塾生  「なるほど!」
個人的に私の頭にズドンっと入って来ました…。

ごめんなさい、こんなこともわからないの?という方も多いかと思います。
藤森先生はこういうこともバカにすることなく同じ目線に立ってこちら側に合わせてわかりやすく教えてくれることに私はいつも本当に感謝しています。
少しくだらないことでも私にとっていい勉強です。
他にも「必」という漢字の書き順わかりますか?
塾頭が調べてみると昔と今とでは書き順が変わっている字もあるそうです。それが「必」という字でした。これも私にとっていい学び。
最近はスマホやパソコンで字を書くことも多くなり、字を書くことが少し減っている時代なのかもしれないですね。書き順は習字の時にとてもバランスよく書けるようになります。私は個人的に字を書くことは好きな方なので年賀状を書くのは好きです。そんな文化を大切にしたいなと思う塾の始めでした。

 そして今回の塾は柿崎氏が今月臥竜塾セミナーの発表を控えているため臥竜塾でプレを行いました。

白板が汚い…
それはその前に書き順をたくさん書いたからであります。
柿崎氏ターティン。

今回は「食の重要性」についてです。
内容に触れるとネタバレになってしまうのでは詳しくは当日をお待ちいただければと思います。

柿崎氏の発表が終えた後に食に関することを臥竜塾で色々と話す時間がまた濃厚であることを感じます。どんな方が聞きにくるだろうか、保育士さんが多いのであれば現場目線の方がいいのではないか…調理さんが多いのであれば…どうすか…そうであればこの話も取り入れられるのではないか…

まずは発表者が基板みたいなものを作って来てそれを臥竜塾の皆さんと共有してから付け加えていく様が私は非常に大切であると思っています。全員がそこで共有できることで塾生があーでもないこーでもないと言い合える仲間というのが良い機会なのだということが分かります。
この言い合える仲間というのは臥竜塾セミナーに参加してくださる方々も一緒であり、ディスカッションを通して毎回思います。
この場を借りて御礼申し上げます。

他にも普段の保育で調理さんとの兼ね合いについての話やお手伝い保育の面白ろエピソードなども話しましたが割愛させていただきます。

報告者 本多悠里

ZOOM塾

遅れてしまいましたが、11月11日塾報告です。データが消えてしまい内容が薄いですが焦点を絞って書かせてもらいます(泣)

前の報告も行事前の報告になりましたが、今回は、旧お楽しみ会です。

成長展の一環として行う事になりました。新宿せいがは、このご時世ならではの行事の在り方を模索しています。園長先生始め係の先生主導の元、今回は東京富士大学を利用させてもらう事にどのような行事になるか楽しみです。

今回は急遽、園での送別会があってZOOM塾になりました。個人的な話になりますが、私の同期がめでたい話で退職することに、巡りあわせは不思議なものですね。小言はさて置き。初めは、サミットの話になりました。

今年は、このご時世もありリーダー研修とサミットを混ぜての期間になるそうです。

忙しい中先生方、たくさん集まってくださいました!

雑談から始まりましたが、邨橋先生のお子さんが反射を新生児微笑だったり、モロー反射であったり研究に余念がありません。我が子が生まれてここまで考えられる所を聞くとホントにプロフェショナルですね!

さて、今回の塾は園庭の内容です。園庭から育まれる内容としては、基本的な運動能力の向上、コミュニケーション能力等を鍛えるためにあるものだとの話に、ただ広い空間では身につかない。体を鍛える為ではなく、社会性を育む為、その年齢に適した遊び、その発達に適した遊びができているかという話に、五感を刺激し、見る、聞く、触る、味わう、嗅ぐ。これが重要であり、子どもにとっての最高の遊具は『水、木、土』であると言われている。五感を使って自然と遊ぶ経験から得られるものが重要であるという話になりました。フレーベルの思想から考える園庭の話で、の出した園庭条件には、起伏があり、草木が生えている。自分が育てる畑があり、園庭は自立する為の訓練の場所であり、屋外環境においては、自然があるため、心身に良い刺激を与えてくれ、自然は多様かつ変化があるため子どもの気づきや思考、創造力を支えてくれるものなんだと学ばせてもらいました。

ここで、逆説的な話に。園庭がある為に生まれるデメリットの話になり、邨橋先生の所は、地方だと園庭が広い為、散歩にいかない環境になってしまう。地方ならではの悩み、ない物ねだりな面もありますが、散歩にいく事で生まれるものがたくさんある話になりました。

一番は交通ルールが学べる所が一番かなという話に、行事の前などは、園庭に子どもたちをピッといかせる事ができるメリットがあったりと、管理者側としたら安心な面もあったりと場面により良いところもあるという。確かに、新宿せいがでも行事の時は、年齢別に活動しないといけない所がでてきたり、こういう時に園庭が広いといいなと思わされました。

新宿せいがも、ちっちゃい築山ができ環境に変化を付けながら試行錯誤しています。

かわいい築山!

今回も色々な先生方の話が聞けて、大変有意義な時間を過ごす事が出来ました。

(山下 祐)

大局を見る

12月2日の塾報告です。

いよいよ12月に入り、今年も残りわずかになりまたね・・・

今年はコロナによって例年とはさらに違った一年になったのではないでしょうか??

残り約1ヶ月は、そんな1年を振り返りながら過ごしてみようと思います。

さて、今回は都内の天気が雨でしたのでzoomになりました。

地方の塾生の方々も参加です!!

先月の臥竜塾セミナーでは私が「園庭」について発表をさせていただきました。

なかなか一言で園庭といっても難しく、何が難しいかというと、

新宿せいがのように広い園庭を持てない園もあれば、

千代田せいがのように、そもそも園庭がない施設もあるので、どこに焦点を集めれば良いのか悩んでいました。

その時に、ちょう今回のようにzoomで塾が開かれた時に、

大阪の邨橋先生と熊本の渡辺先生、平田先生から園庭についての話を伺うと、

地方は園庭が広いから、逆に散歩に行かないという話を伺うことができました。

この視点は私の中で全くなく、散歩の重要性について改めて考えさせていただき、

発表もお陰様で厚くすることができました。

外部塾生の皆さんにとても感謝です・・・。

早速、話は「デジタル教科書」の話題になりました。

漫画も今ではデジタルで読むようになり、スマホがあればどこでも簡単に読むことができます。

実際に私も使用しているのですが、確かに便利なものだと実感しています。

そうなってくると実際の本というのは「読むもの」よりもコレクションのような存在になってしまうのではないかと思います。

しかし実際にページをめくって本を読むという行為と画面に映っているページを読むのとでは全く違うような気がします(個人的に)。

外部塾生の茨城の小松崎先生はデジタルで本を読むことがあるけど、やはり頭に入ってこないという印象を持っているそうです。

それに対して大阪の邨橋先生は藤森先生にようにデジタルでも読んだ内容をブログに書くと頭に入ってくると意見を言いました。

また藤森先生は資料を使った授業は無くなるのでは?と言われます。

それこそ教科書がデジタル化ということは、紙媒体のもの全てがデジタルになり、

授業中にネットで調べたり、データをそれぞれのタブレットに配信したりと、

最終的には学校に持っていくものはタブレット一台になってしまうかもしれません。

想像すると近未来のようで、すごいかもしれませんが、それと同時に「怖さ」を若干感じます・・・。

デジタルはご存知の通り便利なツールですが、それに依存してしまうことで、

それまで大切にしていたものが失ってしまう気がするのです。

紙ベースの教科書の良さは重要なところにラインを引いたり、自分で書き込んだりできます。もちろんデジタル教科書でも可能なことかもしれませんが、ペンを持って手を動かしてラインを引いたり、文字を書くという行為が、結果的に学習効果を高める気がするのです。

例えばパソコンやスマホで文章を打つと、漢字の変換も自動でしてくれます。

不思議と変換する漢字はあまり間違えることがないのに、いざペンを持って書くと、

変換で間違えない漢字が書けない時があります(私だけでしょうか(笑))

それを感じてか、最近はノートに書き込んでメモを取るようにしています。

直接ペンを持って文字を書く行為はやはり大切な行為だと思います。

オーストラリアでデジタル教科書を採用したところ、なんと学習効果はあまり上がらないという結果が出たそうです!

これには驚きますね・・・日本は同じ道を歩んでしまうのでしょうか??

とはいえデジタル化の進歩は止めることができず、ますます発展していくでしょう。

だからこそ自分たち自身がアナログとデジタル化との併用を考える必要があります。

目の前の便利さだけに囚われ、選択するのでなく、「大局」を見ることですね。

(報告者 山下祐)

今と昔の学生の授業中

11月25日の塾報告です。

最初の話題は、「zoomの背景」についてでした。

今では会社の会議や、大学の授業など様々なところでzoomは使用されています。臥竜塾も雨の日になるとzoomを使って話し合いをしています。「背景の設定をしてしまえばどこにいるかわからないよね」というところで、副園長の中山先生も専門学校で授業をしているのですが、そこの学生たちは自分の顔も映らないように設定をしているので、誰かに「教科書の何ページを読んで」と声をかけると返事がないそうで、寝ているのかその場にいないのかもわからない。ということがあったそうです。それを大学など多くの人が参加しているような授業だと、ちゃんとチェックをすることができないよね。という話をしていました。

そこから塾長も過去に専門学校で授業をしていたときの話になって行きました。

当時、塾長が授業をしている時も学生さんたちは寝ているか、友達同士で喋っているか、だったそうです。これは授業にならないと思った塾長は、授業を作文にし、その題を「あなたが保育者になった時に、自分の話を子どもたちが聞かなかった。あなたはどうする?」という作文を書かせたそうです。少し皮肉混じりの題ですが、そしたら9割以上の学生が「怒りつけて静かにさせる」残りの1割は「人の話が聞けないのは障害を疑う」という内容ということでした。なので、次の授業の最初に塾長は机と叩いて怒ってみたそうです。もちろん静まりかえった学生たちに「今怒ってみたけど、愛情って感じた?怒ることで恐怖から静かにはなるけど、愛情なんて感じられるわけないよね」という授業をしようと思ったら、本気で言ってないとわかった瞬間からまたお喋りが始まって聞かない。となってしまったそうです。さらに、授業終わりに比較的ちゃんと聞いている子から、「教室が騒がしいのは先生のせいです。先生はいけない事を3つしています」と言われてしましました。その3つとは、「他の先生はつけているのに、授業態度を成績につけない」「席を自由に座らせたから」「試験のために授業するのは嫌だったので、試験に出すところを先に伝えている」という3つだったそうです。そんな生徒が多かったこともあり塾長は教えるのをやめたしまったということでした。

今でこそ興味があったり知りたい事について学びたいという気持ちはあります。自分が専門学生だった頃は、そこまで態度など悪くはなかったと思う・・・思いたい(笑)ですが、「興味、関心」が強ければ大人でも子どもでも「知りたいという気持ち」から変な態度にはならないと思い、そういった分を子ども達に伝えていきたいなと思いました。

次の話題としては11月19日に清瀬どろんこ保育園に塾長と森口くんが行ってきたという事でその報告がありました。

園庭の様子

清瀬どろんこ保育園の園長先生は塾長の講演会を何度も開催したり、一緒にドイツへ視察しに行ったこともある先生で、4月まで別のどろんこ会の保育園で働いていました。ですが、コロナ禍であるのにも関わらず何もなかった広い園庭に、ドイツでみたような築山を作ったり、畑を作ったり、泥遊びができるような場所を作ったり。園舎内ではこれもドイツで見たような、立ったまま絵の具で絵をかけるようなゾーンを配置したり、中庭に飛び石を作ったりと、半年の間にすごいものを作っていたということでした。

中庭

園に対して助言をお願いされたそうなのですが、塾長は「これだけ園庭が良いから中をそれほどやりこまなくてもいいけど、逆に外だからといってアスレチックのようなものだけだったら、外でもままごとができるようなゾーンや絵本ゾーン、製作ゾーンのようなものを外にも作るべき。外だからといって運動系のものだけではなく、外でも数や化学、アートが体験できるようなものがあると良い」という助言をしたそうです。

また質問もあったそうで、別のどろんこ保育園に勤めている先生から、「園庭が全くない園なのですがどうしたらいいですか?」とあったそうです。「外でやるような遊びを室内で体験できるようなゾーンが作れれば良いね」と答えたということでした。

コロナ禍で新宿せいがは、「出前保育」、zoomを使った他園さんとの子ども同士の交流などを行なっていました。清瀬どろんこさんも園庭の改修やゾーンなどを充実させて行きました。できない事ばかりではなく、コロナ禍だからこそできる事を見つける。そして実現できたら素敵だなと感じました。   (報告者 柿崎)

塾生から塾長への質問

11月4日の塾報告の続きを行います。

塾生も塾長に質問をしてみようというところから、また話していきたいと思います。

では早速、塾頭からの質問です。

塾頭

Q見学者、来園者、地域の保護者たちなど、多くの人に園の案内をする塾頭。そのなかで、担当制について明確な答え方がわからない。一般の保護者の方にたいしてどう言っていいかわからないです

A担当性はしたほうがいいです。担当がないと抜けてしまう子がいるからで、阿吽の呼吸ができていないと抜けてしまいます。そういう意味で担当は決めたほうがいいです。しかし、担当することは子供ではなく、仕事をする上の担当です。保育士が子どもを抱えて、「この子は自分でないと」、と思うのは危険なことです。それは人には相性があります。不安なときに駆け込める場所は、子供が選べないといけない。ボルビーも、愛着の対象は一人とは言っていないです。

赤ちゃんはいろんなひとに順応する能力を持っています。出産は、リスクがとても大きく、死する可能性もあります。子と母だけの関係だと、とても危険です。

Q赤ちゃんの話なのですが、家庭によってリズムが違いますが、これは、強制すべきですか?たとえば、ある時間になると寝てしまう子がいて、これは無理やりにでも起こすべきですか?

Aリズムは逆転すべきではないです。個人をすごく尊重するのであれば、家庭で協力をお願いするしかないですね。そういう意味でも、親を育てていくことが大切なのかもしれないです。

お昼寝で3時まではキチンと寝ないとだめ!と強制するのは、個人差を無視していてダメです。自然に目覚めた時など、個人の自然なリズムは大切にするべきです。

本多先生

Q改めてチーム保育についてお聞きしたいです

A麹町中学の話ですが、担任制度を廃止しました。これは、得意分野の先生がいるからその人がやったらいい、学年をチームですれば、分担できるという考えです。担任では、幅広いことをやらなければなりません。これでは、得意なことも苦手なこともしなければなりません。そういう意味では担任制では全てのことをできる人でなければ成り立ちません。それが、チームでは得意なことを活かすことで成り立つことができます。

また子供を一人の目で見るべきではありません。多面的に見る必要があります。

ドイツでは、一人の印象で子供の発達の評価などを書いてはいけないと法律で決まっています。複数の目で子供を判断しなければなりません。

仕事が固定化してしまうと、それしか知らないようになってしまいます。園全体の仕事を園全体の職員でやるべきです。そうすることで園全体の保育があつくなります。

ヘルプ(休んだり、遅番の先生がいるクラスに、他のクラスの先生が助けに入ること)にはいる時、職員室フリーの先生からではなく、他のクラスの先生がヘルプに入り、職員室の先生はその抜けたクラスにはいったほうがいいような気がしています。そうすれば、いろいろな職員が様々なクラスを体験でします。

塾頭:「先生、ちょっとそのヘルプについて質問なのですが、ヘルプとなるとどうしても1人としてカウントしてしまいますよね?現場目線だとやはり慣れた人が来たほうが戦力になるのではないですか?」

そうですね。確かに、慣れた人が来たほうがいいと思いますが、じゃ、新卒は2度ととらないほうがいいですね。慣れた先生だけでずっとやったほうがうまくいきますね笑

クラスで例えば、6人のうち1人くらいは新卒がいてもいいでしょ。他の先生たちが助けてあげればいいだけですから。

子供が自分たちで動くようだったら、父親保育のように、保育に慣れていない人でも保育ができると思います

ヘルプに来た職員を足手まといと思うより、職員を戦力にしていかないといけないと思います。

本多先生:「例えばの話なのですが、チームの得意分野が偏るときはどうしたらいいですか」

性格でチームを決めることもあるし、そうした場合、能力は偏ってしまうことがありますね。そんなときは、園全体で考えていくことが必要かと思います。それでも足りなかったから、地域の力をかりるといいかもしれません。

意外と「助けてください」とお願いすると喜んで助けてくれることもあります。

高橋先生

Q今、1歳児クラスを担当していて、進入園児が10人くらい入ってきました。そこで、在園児と進入園児を比較して、在園児は、特定の中のいい子と遊ぶことが多く、新入園児は誰とでも遊ぶというか、好きでも嫌いでもない人とでも、誰とでも遊んでいるように感じます。在園児と、新入園児の違いはなにかと思った、1歳児クラスでは、顔写真を多く使った環境で、自分のものは、自分のものという個を確立していくような気がします。個を確立していく一方で、みんなでやろうよみたいな、集団も大切で、個と集団の両立はどう考えればいいですか?

A途中から入った子は、人の探索活動で、どの人がすきで、たのしいかを探しているのかもしれないです。在園児はそれがわかっているのではないか。

だれか好きなひとを作るためには、いろんな人を出会ったり、いろんなことをしていかないとできないです。色々な人と遊んで、経験を広げてあげていくことが大切です。

ひとの争いとは、自分のものを自分だと意識して初めて起こります。

協力したり、分けあったりすることでもっと大きなことができるようになると教えてあげることも大切なのかもしれない

赤ちゃんが自分のものとしたがるのは、遺伝子的にあると思いますが、協力することで、もっと面白いことができると教えてあげるのは必要かと思いますが、1歳児ではなかなか難しいですよね。2歳くらいからかな。

新入園児はまだ、共生するっていう概念ができていないのかもね。

森口先生

Q2歳は目的を持って遊び出す時期で、だからゾーンができてきますよね。

片付けとかは、小さいうちからやらせなって、習慣化させないと身に付かないと昔、言われていましたが、目的を持って遊び始めるから、片付けができるようになると思うのですが。「1歳から片付けをしなさいっ!」といわなくてもと思うのですが、どうですかね。

A子供って面白そうなものを見つけると、そっちにいきますよね。そこで、「片付けしなさいっ」と止めてしまうと、面白そうと思うのが消えてしまうような。何もやることがなくて、ブラブラしているようなら、片付けをしてもいい気がしますが。次の遊びが見つかっているようなら、先生が片付けちゃっていい気がします。

川辺先生

Qチーム保育についてなのですが、できる人がやればいいという考えはとてもしっくりきているのですが、できることが無い人は努力することを省いてしまうのではないでしょうか。また、できない人は、仕事がまわってこず、組織として、「できない」というレッテルを貼られるような気がしますが、どうですか。

A本人が「こうありたいっ」と思うなかで、苦手なことにも挑戦するのはいいことですが、そうでなければ、それはいじめです。

とは言っても、努力することは必要です。でも努力しなさい!というのは間違いです。人は夢を持っているから努力します。ですから、夢を持ちなさいと伝えるといいです。

目標があるのであれば、苦手なことも挑戦しなければならない時もあります。

好きなことを職業にすると失敗するといわれます。好きなことではなく、得意なことを仕事にするといいです。好きなことは感情だが、得意なことは評価です。

自分の長所とは誰かに認めてもらっているところ。これは自信につながります。

横田

Qせいがでは、土曜保育の人数がとても少ないですが、地元の園ではとても多いです。休日の親子の過ごし方について、聞いてみていです。

Aきっと、子供と一緒にいるのが嫌とは無いと思います。でも、常に一緒にいると大変なこともあります。そんな時は、親といるより、園で預かった方がその子のためになるように思います。

最初は新宿せいがも土曜保育の人数は多かったです。それが、こっちが喜んで子供を預かるようにし、そういう姿をみせると、保護者の方も子供といると楽しいと思うようになります。親も嫉妬しますから。

子供が可愛いと思える距離感が一番いい距離感なのかもしません。これが、ちょっとうるさく感じたら園に預けたほうがいいのかもですね。

柿崎先生

Q見守る食育について、先生の考えを聞かせてください。

A食は栄養摂取ではなく、食の営みです。営みとは自分から食べることです。だから、1番は楽しく食べることが大切です。楽しく食べなければ、栄養にならないと科学的に証明させています。

全然食べない時、余程食べる時があります。子供は1週間単位で栄養を補っていると言われています。トータルしたら、栄養摂取量をとっています。

本人が楽しいことに取り組むことが発達に影響していく。こういうことが見守る食育

加藤先生

Q最近、ある子の噛みつきがとても多いのですが、ドイツとはでは、噛みつきとかの保護者対応をどうしているんですか?

Aドイツでは噛みつきはありません!! 以上!!www

‥‥

よく噛む子はどの時間にどの子にどういう状況で噛むかをノートか何かにとって、統計的に対策することが必要かもしれないですね。

噛みつきは発達上あることだと思ってはいけないです。

横田:「そもそも、どうして噛むのか?攻撃するためですかね?」

噛むことは、ストレスを下げる効果があるそうで、瞬間的に上がったストレスを下げようとしているのではないかと言われています

ということで、全員の質問が終わり、最後に今日の塾の総括を本多先生に言ってもらい、今日の塾は終了しました。

「えー、非常に興味深い話でした」

報告者 横田 龍樹