GT富山~金沢

6月22日の塾報告です。

この日は塾セミナーの後での塾となりました。

6月17日から19日まで園長先生の富山出張に同行した私の方からその時の報告をさせてもらうという内容になりました。

久々の富山であり、改めて、素晴らしい土地だなということを感じました。

ということで、ほぼ、僕の振り返りでこの日は終わってしまいました。

1日目はお昼からの移動日でした。

夜は富山といえば、山下さんということで、

山下さんのお父さん、お兄さん、お母様と食事をさせていただきました。

塾生のご家族と繋がりがあること、なんだかとても不思議であり、嬉しいご縁だなといつも思います。

2日目はGT富山の研修会になります。

午前中は以前山下先生の報告でもあった、たかのす認定こども園さんを見学し、その後はチューリップ保育園さんの見学、午後は藤森先生の講演会という日程でした。

山下さんにはなんとも言えない安心感があります

その前に、送迎をしてくださっている山下さんのお父様の提案で、この日最終日をむかえた「しょうぶ祭り」の会場にほんの少しだけ寄ることになりました。

いや〜本当に自然はいいですね。山に囲まれた土地に人の手によって咲く菖蒲の花の姿に、僕は終始癒されていました。

それでは、見学、研修会の様子を少し報告します。

細かい見学の様子は山下先生の報告をぜひ、見てください。私がちゅーりっぷ保育園さんで、感じたのは、職員のみなさんが保育をしっかり深めておられるということでした。深めることのおもしろさを皆さんが共有している、そんな印象を持ちました。

さて、午後からは藤森先生の講演会です。

対面形式で、100人ほどは会場に参加されての会になりました。やはり、対面はいいですね。オンラインの良さもそれはそれであるのですが、対面だと多くの人が同じことを共有できます。そのことって今の時代、とても大切なことですね。また、オンラインだと自分の都合で動けてしまう部分がありますが、対面だと、自分に合わせるというより、相手に合わせることになるので、より集中も違ってくるように思います。

いい意味で、集中しなければいけない状況になるということもありますし、他の人が集中してる姿からも影響を受けることがあるように思います。

講演の中で、特に私が印象に残ったのは、後半の質疑応答での時間でした。

質疑応答は最初に私がこたえて、その後に藤森先生がこたえるという形で行われました。

藤森先生から、このような機会を与えてもらえることで、自分の中でこれから先にやらなければいけないこと、もっと学ばなければいけないことがクリアになるので、本当にありがたいです。

その質疑応答の中で、

支援が必要な子どもへの対応についての質問がありました。

「周りがその子の特性を理解することが大切ではないでしょうか。それは個々によって違うので、その特性を知るとその子への関わり方も見えてくるのではないでしょうか」と私が答えさせてもらった後に、藤森先生からさらに、「子ども自身が最終的には自分の特性を理解し、それを自分で対処できるように持っていくことが大切」というお話があり、改めて、そのように大人が理解しておくとで、子どもへの関わり方もかなり違ってくるように思います。

とても大切なことを学ばさせてもらいました。

夜の食事会では、

お魚を食べない元新宿せいが子ども園の職員で、現ちゅーりっぷ保育園の園長先生であるG島先生から、僕にどんどんお魚が回ってきました。とてもありがたいことです。

しかし、G島先生のお父様で、理事長先生のG島先生も、お酒を飲んでいるから、この魚どうぞとお刺身が回ってきました。

ありがたいことです。

自分のも含めて、お刺身を3皿、鮎を6匹いただくことができました。

富山の美味しいお魚をたくさん食べることできて、幸せな時間でした。

3日目は石川県に移動して、

西田先生のわかばこども園が、新園舎になったということで、お邪魔いたしました!

西田先生も奥様も元新宿せいが子ども園の職員だったということもあり、特に、奥様は久々の藤森先生にお会いできたということで、とても感動されていたことが印象的でした。

とても素敵な時間でした。

わかばこども園さんの環境ですが、本当に素晴らしい環境でした!

子どもの発達を理解され、それを保障するための環境が随所にあり、とても勉強になりました。

職員の皆さんの工夫も至る所にあり、かつ工夫することを楽しんでやっておられるというのが環境から伝わってくるようでした。

特に個人的に印象的だったのが、このSTEMゾーンです。

STEMに関する物がいくつも置かれていて、この環境を子どもが目にするだけでもワクワクするのではないかと感じました。

報告者 森口達也


滋賀報告

6月8日の塾の報告を行います。

今回の塾は、対面とオンラインのハイブリット式の塾でした。

初めに、太田先生から出張報告をいただきました。

7月9日(土)に滋賀県にある「ののみちこども園」さんに藤森園長先生が講演をしてくださいました。

コロナ前までは毎年講演を行われていましたが、久しぶりの開催ということもあり、職員の方も保護者の方も楽しみにされていたそうですが、やはり、みなさんで集まってお話を聴いたり質問をしたりできることは、とても貴重な時間であると改めて感じさせられますね。

午前は保護者向けの講演で、内容は「ソサエティ(society)5.0」だったそうです。これからの保育や社会でどのような子どもを育てていくか、予想できない事態に対応でき、考えられる子どもを育てていくことの必要性について話されたそうです。

質疑応答では、たくさんの質問がありその中でも、「ソサエティ5.0という新しい時代に向けて教育改革が進んでいるが、今まで受けてきた教育と異なって、変化していくことを不安に感じている。」という声があり、そこでは、「基礎学力や認知能力が重要ではないと言ってるのではなく、応用的ではあるが基礎学力を身に付けるための動機付けのような意味での応用的な教育改革になっているのではないか」とのことでした。新しい教育改革・新しい学校の在り方として、教室以外が学びの場になったりすることや基礎的な学力より共同性や共同思考力が重要になっていくみたいです。

太田先生はこの質疑応答を聴いて、「学校も教員の資格があるだけではなく様々なキャリアを持っている人が教えることという点で応用的であると感じる方もいたのかな」と感じたみたいです。また、「子どものなぜ?という探求心を埋めるために基礎的学力を学ぶ必要性を子ども自身に気づいてもらうことがソサエティ5.0に向けた学校づくりの中に込められているのではないかな」と感じたようです。

午後は職員向けの講演で、内容は「乳幼児保育について」だったそうです。

愛着だけではなく、子どもたち同士、仲間・集団内での繋がりの重要性や見守るの意味をシュナプスの刈り込みをもとにお話をされたり、異年齢保育・チーム保育についてもお話をされたようです。

ここでも質疑応答があり、「子どもたちが食事ゾーンのイスを食事以外の時でも押してしまうことがありどのようにしたらよいか」という質問を太田先生が受け、うまく答えることができず、自分がやっている見守る保育の本質を理解していないとアドバイスや回答の中身がこもらなくなると感じたようです。確かに、見守る保育の意味や本質を自分自身が理解しておかないと、伝えたいことがあっても上手く伝えることができず、もどかしい気持ちになるということが僕自身もあるので、しっかりと理解しておき、普段の保育の中での具体的なエピソードなどを話し伝えることは必要だと感じました。

この質問に対して園長先生は、「押して遊ぶという子どもの楽しさを遊びゾーンで生かせるような環境が整っていないのではないか」と答えられたそうです。やはり、見守る保育では、環境を整えることで子どもたちの発達を保証していき、子どもたちのやりたいと思えることをできるようにしていくことは必要ですね。

日曜日は滋賀県から福井県に移動をされ、ジャクエツの方と打ち合わせを行ったり、歴史的な建物などを見て回ったそうです。

石山寺

長浜城

また、言葉がけについての話の中で、

小松崎先生「子どもと保育者の会話の中で『あなたはこうしなさい。あなたはこうするべきだ。』という表現(Youメッセージ)になりがちだが、いいアプローチをする先生の声掛けは『~してくれると先生は嬉しいんだけどな。一緒にいこうよ。』というような自分がこうしてくれたら嬉しいよ(Iメッセージ)という姿が見られる」というお話があり、また、本多先生は人形などを使い子どもたちにアプローチをし、子どもたちが話を聞ける雰囲気を作ると話されており、人それぞれ子どもたちに対するアプローチの仕方や声掛けが違うと感じ、私自身も子どもに対するアプローチの仕方や子どもに限らず、人と接する際の言葉がけや接し方などについて考えて行うことが必要であると改めて感じることができました。

今回の塾は対面が若いメンバーで行いとても新鮮な気持ちで、楽しい時間となりました。

ありがとうございます。

報告者 伊藤 暁人

2022/7/6 報告1

夏も煌めく臥竜塾。

この日は塾頭山下先生の誕生日のお祝いから。

おめでとうございます

音速で消えた蝋燭。どのように消したのかわかりません。

この日は柿崎先生からのお祝い返しも

甘味豊かな塾となりました。

さて話題は環境セミナーへ。

伊藤先生より

「沢山の来園者を前に気が引き締まった。質問をされ、自分を見つめ直す機会になった」

「子どもたちの方が落ち着いていた笑」

コロナ前は年間2000人の見学者を迎えていた自園です。

一日60人の見学者を迎える日もあり、良い忙しさの中にいました。

「新宿せいががやってたらそれはそういうものだと思ってしまう」

森口先生の言葉にも表されていますが、緊張感ある毎日を過ごすことの大切さを改めて感じる機会となりました。

さて、この日のメインは塾長からの熊本出張報告。

熊本教育長遠藤洋路氏との対談がありました。

「学校の役割は授業だけでなく、機能を沢山持つべきだ」

「小学校へ行ったら授業中座っていられる子に→幼児教育の問題でなく、その後の学校のせいなのだから(幼児教育側は)気にしなくていい」

「学校のことを気にして、学校のために保育をする必要はない」

など、塾長の考えと似通う点を多々感じさせるような、印象に残る言葉が沢山ありました。

塾長からは、

「保育と教育の一本化を熊本市として位置付ける」

「0歳から一号認定を認めるモデルを熊本市からやって欲しい」

などの意見交換をされたとのこと。

意義ある対談になったことが感じられます。

その後は、幼保連携型認定こども園城山幼稚園の園内の様子を写真付きで紹介していただきました。

(報告 加藤)

“片付け”

6月29日(水)の塾報告をさせていただきます。

が、その前になんと加藤先生がデザートとして高級アイスを買ってくださっていました!!毎回恒例の指差しをして、被った時は男気ジャンケンです。

甘いものを取り合う“漢”たちの図です。
男性だけだとベリー系のアイスは残るようです…(笑)

美味しいデザートをいただいた後は、6月25日に行われた藤森園長の保護者向け講演会について、柿崎先生・横田先生・わたしから研修報告がありました。今回伺った保育園は、神奈川県厚木市にある「厚木ふじの花保育園」さんです。小田急線本厚木駅より徒歩5分程の場所にあります。

中村「土曜保育で使っていた1階の保育室を見学させてもらった。入ってすぐ手前には給食を食べられるローテーブルが置いてあり、その他パーテーションのような仕切りはなく、部屋全体を広く見渡せるような環境作りがされていた。また、給食の展示がされている保冷ケースの上に給食のレシピが置かれていた。園児が美味しいと言った給食をお家でも作れるように調理の先生が準備しているそう。せいがでも保護者からレシピを教えてほしいと聞かれることがあるので、面白い取り組みだと思った。」

横田t「午後からはふじの花さんが準備してくださったお弁当を食べながら、職員の方々とお話しをしました。いくつかの質問の中で1つ目が印象的で、“玩具などの片付けをさせるかさせなくてもいいか”について、藤森先生が回答されていました。手の空いている先生や片付けを進んで出来る子がやればいい。子どもは先を見る生き物で、今遊んでいるゾーンから他のゾーンに行った子がいたとして、その遊びを中断させてまで片付けさせなくてもいい。また、片付けが“遊び”となるような工夫をしてあげられたらより良くなると。聞いていて大変参考になりました。」

柿崎t「講演後はですね、藤森先生とお茶をしました。色々話をしながらその後はロマンスカーでゆったりと新宿まで帰りました。(笑)研修については、久しぶりに藤森先生の講演の付き添いをしたので改めて勉強になりましたね。お話の中にあったソサエティ5.0。子どもに考えさせる大切さや必要性を学んだ。また、科学についても話されていて、まさに料理も科学。先日、こだま保育園さんからいただいた子どもの手作りドレッシング。味の調合を科学として子どもたちに体験させることはウチでもやりたいし、ドレッシングだけじゃなく”ふりかけ”なんかも面白いかなと思いましたね。」

伊藤t「片付けることについて、いまクラスで子どもたちに片付けさせてから次の遊びに行くよう声かけるときがある。今回の研修報告を聞いて、違う観点で見てみようと思いました。」

本多t「わらすは製作ゾーンとかは散らかりやすくて、それでも子どもに片付けを手伝ってくれる子いる?と聞くと意外と率先してやってくれる子が多い。そこに小さな社会を感じますね。」

園長先生「片付けるという感覚は国によって異なる。以前ドイツにいった際、家具メーカーの社長からある質問をされた。それは日本からしかない注文で世界中をみてもないのだと。それは机の脚をたためるようにしてほしいと言われること。脚をたためるようにすると構造的に弱くなるのになぜそんな注文をするのか聞かれて、日本では食事、団らん、そして睡眠を茶の間でしていた。だから机をたたんで、片付ける必要があった。だから日本において片付けることは無くすこと。ドイツを含めて欧米などはリビング、ダイニング、ベッドルームとそれぞれに用途が分かれていて、片付けることは次に利用する人が使いやすいようにすること。掃除ということに教育的概念を持たせているのは儒教の国だけで、欧米などは、掃除は業者のする仕事である。また、物が散らかっていることで子どもたちも想像を膨らませる。なにも無くしてしまってはそこから発想というのは生まれにくい。」

目から鱗ですよね。片付けは玩具や使っていたものをしまうこと。でもそれは国や地域によって考え方が異なるのだと。私たちが園で当たり前に使っているテーブルもなぜ脚がたためるかなど考えたこともなかったです。日本家屋と欧米建築の造りの違いで、家具や考え方に違いがある。片付けひとつとっても違いがあるのはとても興味深く聞かせていただきました。

園長先生は続けて、ドイツを例に保育園や小学校の教室の造りについても日本と海外では大きな違いがあることを教えてくれました。日本の教室というと、長い廊下があって廊下から教室内が見えるようになっています。この造りは元々軍隊の宿舎をもとにデザインされていて、さらに遡るとそれは牢屋だと。ドイツの学校は、ひとつの部屋から他の部屋に移動ができる。日本の廊下のような概念はなく、廊下も走っていいなど、遊びの空間としてあるそうです。ふじの花保育園さんでの園長先生の講演でもありましたが、今後日本も学校の空間デザインは変わってくるそうです。これからの教育や保育の在り方について、広くアンテナを張って日々の業務に活かしていきたいですね。

その他、子どもの人数に対して保育士の配置について、子どもに対してのフォローなど話題は尽きず。長くなってしまうので今回は割愛させていただきますが、大変実りのある塾でした!(報告者 中村英知)