それぞれの今

今週の塾(4/23)は藤森先生が長崎出張に行っていることもあり、オンライン塾となりました。

森口先生は遅番だったため後の参加です笑
  1. 新人研修と藤森メソッドについて
  2. 各保育園での近況や課題について
  3. 中国からの見学者の反応と、見守る保育に対する評価
  4. 保育士の仕事の難しさや疲労について
  5. 異文化交流や海外での藤森メソッドの展開について
  6. 職員間のコミュニケーションや指導方法について
  7. 子どもたちとの関わり方や成長の様子について

今回は上記のことが話題に上がりました。

まずは新宿せいが子ども園では新人研修が行われました。
年度の始めに新人の先生が参加し、配信している森口先生の講演を昼の時間を使い聞いています。
こうした新人さんに対するアプローチというのはとても大事なことと思います。どの園さんもやっているかもしれませんが新人の方が理念であったり、見守る保育、藤森メソッドの基本となる部分を知ることでそれが基盤となりそれらをベースに物事を考えられるいい機会なのではないかと思います。
私も新人の頃に藤森先生が我々にしてくださったことを覚えています。
一つ覚えているのが、子どもがクレヨンを箱ごと落としてしまい、クレヨンが散らばってしまった時先生はどんな対応をするだろうかというお話でした。
ある子には先生が2、3本拾って手伝い、あとはできるねと子どもに任せていました。ある子にはほとんど拾い、最後の数本だけ子どもに任せていましたという話です。
何が言いたいかと言いますと子どもの発達、能力に合わせて先生が手伝う量を変えているということです。
新人の頃の私としてはとてもわかりやすく、頭にスッと入ってくると同時に子どもみんな同じ対応ではないんだというのと、こういうことが発達に合わせた保育なんだと新人ながら思った記憶があります。
こうした基本的な考えやチーム保育についてお話をしただけると現場に入った時にスムーズとはいかないかもしれませんが、少しは理解できるのではないかと思います。
森口先生には感謝ですね。

2の各園の近況や課題についてでは4月ということもありそれぞれ環境は変わった中で奮闘している方々のお話でした。
新宿せいが子ども園を退職され、自園に戻られた中村先生は元からある文化の違いに戸惑ったり、連絡帳アプリに苦戦したりと日々頑張っている姿が伺えました。
石川に帰られた、川辺先生もとにかく大変だと疲労の顔を見せておりました。


3については大阪の邨橋氏は中国からの見学者の話をしてくださり、とても講評だったと伺いました。
その中でも中国からの見学者が日本の見守る保育に高い関心を示し、その様子がYouTubeで300万回再生されたという話題が印象的でした。これはなかなかすごいことですね!!


6の話では新宿せいが子ども園でも2、3年目の先生が初めてやるクラスのお話をしてくれたり、幼児クラスの近況を教えてくれたりと4月の様子がよくわかるお話でした。

最後にzoomのAIなんちゃらにzoomの内容を聞いてみるとズラズラーと内容を打ち出したくれた最後の文章にこんなことが書かれていました。
「全体的に、各参加者(塾生)が自分の経験や課題を共有し、互いに励まし合っているような雰囲気が感じられます。」
とありました。
互いに励まし合う関係というのはとても塾生にとっては大事なことと思っているのでこれからもその関係を続けていけたらと思います。
最後までお付き合いありがとうございました。

報告者 本多悠里


コミュニケーションの大切さ

4月9日の報告です。

個人的な都合もあり私が参加したのが20時になってしまいましたが、到着したときには4月5日(土)に行われたブラヘイジの報告を塾長が紹介していました。

新宿せいがに10時集合で参加は、小林君先生、カレラ先生、伊藤先生、平井先生の4名でスタートしました。最初の目的地は面影橋で満開の桜を見に行きました。その後は細川庭園→椿山荘→鳩山邸(ここで今年からせいがに入職した水田先生が合流)→徳川慶喜終焉の地(ここで報告を聞いていた本多先生に塾長から「本多君、徳川慶喜ってどういう人か知ってる?」と質問。本多先生は「え〜っと、あれですよね⁉︎・・・ジャイアンツの・・・笑」という笑いを交えながら、最後は廣田先生がしっかりと答えていました笑)→凸版印刷博物館(ここで小林先生が帰宅)→千鳥ヶ淵へ行き17時に解散という流れだったそうです。紹介された写真から綺麗な桜スポット巡りをし、途中で昼食やお茶タイムをしながら2万歩以上の歩数を記録したそうです!

「ブラヘイジは塾長と参加者1名からでも行う」「途中参加、途中帰宅OK」「子どもの参加もOK」といったルールを確認し、参加した伊藤先生は「4年住んでいるが知らなかったことがたくさん見つけられた。また、都内だけど自然がいっぱいあることにびっくりでした」と感想を教えてくれました。

次の話題は、「暴力を振るう子が増えてきた」という記事を塾長が紹介してくれました。去年で7万件、加害児童数5万人という数字から、暴力は繰り返してしまう子が多いのではという話になりました。

小学校の校長先生が述べる原因の1つとして「対話ができない」「伝え方がわからないことらそういった行為になってしまう」といった会話をすることが減ってきていることが問題なのでは?ということを述べていました。

時代の流れもあるが、ゲームやYouTube、SNSなど一人でも楽しめるものがたくさん増えてきたことで会話が減っているのはあると思います。

大学生や大人でもコロナの時はzoomで授業や会議などをしたり便利にはなってきた反面、やはり会話をする機会は減ってきているし、それに伴って相談などもしにくくなってきているのではないか、そして最近では退職代行を利用する人が増えていることに関しても会話することが減ってきている原因なのでは⁉︎という話をしました。

塾に参加していた青山さんもおっしゃっていましたが「我慢とか忍耐といった力が減ってきている。いろんなものが便利にはなってきているが、変えちゃいけないものもある」というのはその通りだなと感じました。

仕事の話はもちろん大切ですが、先輩だったり上の人間が仕事と関係ない話をしてみたり、とにかく話やすい雰囲気を作るのが大切だなと感じていました。そこで小林先生から「報連相の元々の意味では、下の人間が上の人間に物事を言うのではなく、上下の関係にこだわらない関係で話ができることを目的としたスローガンのようなものだった。でもいつの間にか意味が変わってしまった」と言う話を聞き、人同士が関わっていく社会だからこそコミュニケーションの大切さを学んだ今回の塾でした。(報告者 柿崎)

2025年度 始まりました!


2025年度最初の臥竜塾です。

オンラインでしたが、いつものように各地域の塾生が参加していただき、様々な意見を交換でき、有意義な時間となりました。

さて、今回の主な議題となります・・・

①離乳食の進め方について、中期食の回数や内容についてアプリの情報と園の方針の違いについて

②園庭の改善や活動

③保育士の個性と保育理念の共有の重要性について

④藤森メソッドの特徴であるゾーンの概念について、その重要性と正しい理解の必要性

①離乳食の進め方について、中期食の回数や内容についてアプリの情報と園の方針の違いについて

離乳食に関しての話では、今ではアプリなどを使用して保護者が離乳食の進め方などが確認できるようです。少し前は育児書やインターネットで調べて、試行錯誤して作っていたかもしれません。便利になりましたね。

おそらくアプリにお子さんの月齢などを入力すると、順序通りに離乳食の形状を指示してくれるのでしょう。

初めての親からすると、進め方の基準ができて、とても助かるかもしれませんが、逆にアプリを信じきってしまうと、目の前の子どもの姿が霞んでしまう恐れがあります。本多先生は昨年に引き続き、乳児の担任になりましたが、やはり離乳食の進め方は子どもの食べ具合によって違うため、一人一人に合わせる必要があると意見をいただきました。

②園庭の改善や活動

邨橋先生より実践と計画を話していただき、とても興味深い内容でした。

・古い隠れ家を取り壊し、その場所に年長用の遊具を移設した

・グラウンドを改造し、築山とビオトープ、手押しポンプを設置した

・雨水タンクを設置し、手押しポンプで水を汲み上げられるようにした。

 以上3点を改善しました。私は見たことがないので、一度写真を送っていただきましたが、とても素晴らしい環境です。そして、今後の計画としていくつか発表していただきました。

  1. 古い図鑑をラミネートして園庭に設置し、子供たちが植物を調べられるようにする計画がある。
  2. 外壁に黒板塗料を塗り、水で絵が描けるようにする予定
  3. スラックラインを購入し、自然を使ったアウトドア遊びができるようにしている。

以上3つの点を計画しているようです。藤森メソッド「学びの園庭」として、とても参考になる実践です。個人的には1の古い図鑑をラミネートして園庭に設置というのは、新しいアイディアです。

これらの取り組みを通じて、子供たちの学びや遊びの環境を充実させようとしています。

③保育士の個性と保育理念の共有の重要性について

こちらのテーマでは、「職員の趣味を活かす」というテーマで盛り上がりました。藤森先生は「保育士という仕事は、自分の趣味を仕事に活かせる」と言われます。手先が器用で物作りが得意な人、運動が好きな人、ゲームが得意な人はプログラミングに活かせます。チーム保育の一つの考え方として、「それぞれの得意分野を活かす」とあるように、趣味が仕事に活かせるでしょう。しかし、趣味や個性を出したとしても、やはり園の理念がある限り、そこは何でもかんでも自由にやって良いわけではないでしょう。この辺のバランスが難しいかもしれませんね。西村先生が当時、新宿せいがの職員として仕事をしていた時に、自分の趣味を現場で活かしながら、その実践を保育指針と照らし合わしていると、とても当てはまることが多かったとのことです。

今日、新宿せいがに見学者が来られたので、少しの時間、森口先生と私の二人で対応させていただいた時にチーム保育についての質問がありました。その回答の一つとして

「職員の中には、リーダーが向いている人、サポートが得意な人、いろいろなタイプの職員がいるからチームが成り立っている。前に出て目立っている人を見るのではなく、影でサポート、フォローが得意な人も見てあげてほしいです」と言いました。人を惹きつける、趣味を活かす、個性を出す、特に1年目の保育士さんにそこを求めるのは・・・少々酷かもしれません。私は個性というのは自然に出てくるものであり、無理に出すことではないように思います。新宿せいが子ども園の理念「共生と貢献」のように、職場で他者と共に生き、他者に貢献することで、自然と自分の個性が出てくるでしょう。

④藤森メソッドの特徴であるゾーンの概念について、その重要性と正しい理解の必要性

最後のテーマです。ギビングツリーのホームページがリニューアルしたのは既にご存知の方が多いでしょう。藤森メソッドを全面に押し出したホームページにしたつもりです。まずは5つのポイントがメインに書かれてあります。

◾️ギビングツリーHP URL

http://www.givingtree.jp/about/

西村先生が当時、新宿せいがで勤務し、見学者を案内している時に「ゾーン」について詳しく説明していたので、ぜひ「ゾーン」の重要性を記載してはどうか?と提案いただきました。確かに、私も今でも保育室をコーナーではなく「ゾーン」について話しているのを完全に見落としていました。このゾーンの考え方は、おそらく藤森先生が日本で一番最初に提唱した考え方だと思います。それまではコーナー保育というのが耳にしていたと思いますが、「ゾーン保育」という概念はなかったはずです。今でも私が鮮明に覚えているのは、藤森先生が「ゾーン保育」という概念を作り出した瞬間です。新宿せいが保育園(当時)が開園した2007年に出張に同行した際、時間が余ったので観光をすることに。お城を見学したのですが「喫茶コーナー」と「遊びのゾーン」と書かれた案内板を藤森先生が見た瞬間に「これだよ!」と何かが繋がった瞬間「ゾーン保育」という概念が誕生したのです・・・。

近日中にギビングツリーのホームページに「ゾーン保育」について詳しく掲載します!完成した暁にはお知らせしますので、お楽しみに。

(報告者 山下祐)

ほら 終わりは未来だ (3月26日)

星野源の「光の跡」にはまっている佐野です。

歌詞の「ほら 終わりは未来だ」という部分が大好きです。

切なさもあり、でも、一瞬一瞬を大切にしようと前向きになれる、そんな歌だと個人的には思います。

さて、3月26日の塾は、今年度最終となり、退職される先生もおられるため、みんなで手巻き寿司を食べました。

みんなで食べるとやはり美味しいですね!

退職される先生方から一言ずついただきました。

・紘睦先生より

最初は右も左もわからずにせいが入ってきて、子どもの人数の多さに驚いた。必死で周りが全然見えていなかった。あまり話せなかったが、緊張もあまりしなくなり、行事のリーダーも無事にでき、色々と経験ができた。とても学びがある塾だった。最後に、ひろむ先生が大好きと子どもが言ってると保護者の方に言ってもらえたり、楽しかった。

・永哉先生より

塾の存在は聞いていたが、仕事的にきついため塾は2年目に入った。塾で印象的だったのが、学生さんに案内した時のことで、自分なりに言葉にできた。学生さんに話すことで、自分自身が振り返えりたり、考えを整理することができた。塾での手作りおもちゃを発表したことが印象的だった。

・太田先生より

自分が塾セミナーの時に発表できたことが思い出です。みんなの前で話すことがなかったが、セミナーで経験できたことは大きい。普段から意識して見ていないとわからないことがある。人に伝えるには、自分が学ばないといけないことがわかった。忘年会でフォーマルな格好で高いものを食べることは新鮮で、一年の振り返りをしたことが印象的だった。せいがでは、初めての社会経験だったが、先輩が教えてくれた。社会人としてのあり方も。3年間があっという間に過ぎた。このつながりを大切にし、地元に戻って頑張りたい。

・中村先生から

「塾の存在は知らなかった。藤森先生のブログを読むと楽しそうだし、いろいろな学びがあるんだなと思った。たすく先生に「塾に入らないのか?」と聞かれて入ったのを覚えてる。塾セミナーの発表は大変だったが、達成感があり自信につながった。いろいろ考えることがあって、みんなが励ましてくれたことが支えてくれた。それからまた頑張ることができた。藤森先生が塾でいろいろと分かるように噛み砕いて話してくれて勉強することができた。そして、何よりも、横のつながりができたことが宝物!今できることを積み重ねて、またみんなに会いたい。」

最後に、塾頭の山下先生からみんなへの一言。

「自分に合った道がある。まだまだ若いので、いろいろとチャレンジしてほしい。保育だけではなく、人が生きる場を学ぶ場所が臥龍塾。この塾から離れるけど、オンラインの塾に参加して、他の先生たちがどんな生き方をしているのか学べるのがこの塾のいいところ。ここで学んだことを120%出し切ってほしい。」

藤森先生から退職祝いとしてプレゼント🎁

モバイルバッテリーとマルチハサミでした。

一緒に働く仲間がいなくなることはとても寂しいですが、新しい環境に行っても学びはやめず、この塾で学んだことを活かしてほしいです。

(報告者 佐野)

次世代セミナー後

2月20日の塾報告をさせていただきます!
遅くなってしまい大変申し訳なく思っております…

この日は次世代セミナーがあり、東京に来ていた外部臥竜塾生の西村氏も参加して開催されました。

私の隣が西村氏です。

そして開催場所はこちらになります!

とても美味しい料理をいただき塾生一同大満足でした!

右下にいらっしゃるのが鳥海シャフでございます!
いつも美味しい料理をありがとうございます!
かんぱーい

なんだか久しぶりにこうした会に参加することができ嬉しく思います。

こちらがとても美味しくて…

なかなか話が会の内容までいきませんが正直内容はなかなかうる覚えです笑

しかしながら、とても印象的だった内容をここに記したいと思います。

右に写っている伊藤カレラ先生(見切れててすいません)が新人で今年度から就職され、来年度は1歳児クラスを担当されるということで私に連絡帳の書き方を教えて貰えますか?という質問が以前ありました。
私はなかなか感覚で生きているため、「端的に書いてお子さんの姿が親御さんに伝わってもらえたらいいと思うよと…」なんて説明不足。こんなアドバイスしかしてあげられなかったです。最近は我が子も(二人目の子ども)久しぶりに保育園に通い始め、先生方の連絡帳を拝見し、感銘を受け身が引き締まる思いでいるため、書き方を考えようと思っています。
そんな話はどうでもよく、ワインを飲んでいる廣田先生にもカレラ先生が聞いたところとてもカッコ良いアドバイスをいただいていました。

「親御さんとの信頼関係も大事で書ける部分もありますし、何よりお子さんの成長がわかるような書き方がいいのでは」というようにおっしゃっていました。見守る保育という奥深いところも大事ですが何か基本に戻って大事にしたいことを振り返らせてもらった気がします。
そんな廣田先生から、「子どもの成長は神秘」であるともあり、ハッとさせられるような思いでした。

そんな廣田先生に西村氏からお言葉がありました。来年4歳児クラスをもつ廣田氏は少し不安げな表情を浮かべる中、いろいろ考えすぎてしまいがちな時に「今は目の前のことを一生懸命やれば自ずと結果がついてくる」ということでした。
大きなビジョンを描くことよりも今を一生懸命やっているからこそ、そこから経験をし、その経験で自分が形作られていくんだよというようなお言葉だったのではないでしょうか。
この言葉な森口氏も廣田氏に言っていたそうです。偉大な先輩たちの言葉には重みがあります。

ちょっと楽しく食べていてこれくらいしか覚えておらず申し訳ありません。

最後にこちら本当に美味しいお野菜です。
おすすめです!

なかなか内容が薄いですが最後までお付き合いありがとうございました。
報告者 本多悠里

最後だね(3月19日の報告)

マンマミーヤ!森口でございます。最近は少し糖質を摂り過ぎてしまっていると反省しております。あとカフェインも少し取りすぎています。いけません。

さて、3月19日の塾報告になります。

この日はzoomで行われました。

19日は新宿せいが子ども園のお別れ遠足だったのですが、朝から雷や雪という珍しい天気になりました。このあたりは年長の担任である中村先生らしい天気になりました。本当にいつも何かがあります笑

さて、どうしたものかということになりましたが、まずは天気が落ち着くまで出発を1時間ずらそうとなりました。その後も天気は回復しなかったで、それなら園でお弁当を食べて、昼から目的地を目指そうということになりました。

このあたりの現状に固執しない藤森先生の対応にはやはり驚かされると同時に、見習わなければいけないと感じさせれました。

私たちはついつい現状が最適であるという思考に取り憑かれているように思います。だからこそ、現状に戻ろう戻ろうとしてしまうのかもしれません。しかもそれは無意識に。だからこそ厄介ですね。しかし、私は藤森先生は、そうではなく、最適な常に更新されるというような感覚があるように思います。だからこそ、今にこだわらず、過去にこだわらない対応がとれるのではないでしょうか。

これは卒園式前日の藤森先生の職員への言葉にも表れていました。

「あるべき姿にこだわらなくてもいいので、何かトラブルが合った時には、柔軟に対応してください。どんどん変えていってもいいので」と正確な言葉ではないのですが、このようなことを言われていました。こういった声をかけてもらえると職員は安心して、変な緊張感なくのぞめるなと思います。

人はどうしても「変わりたくない」という感覚を持っています。それ感覚で子どもたちと接してしまうと、勝手にこうあるべきだという姿を子どもにも押し付けてしまうのではないでしょうか。藤森先生の「臨機応変に」というスタンスは、、まさに子どものへの関わりの本質を表しているのだと感じました。

報告者 森口達也

6月19日塾報告

二週続けてzoom塾となりました。
森口先生は洗濯物干しながら。

6月19日の報告をさせていただきます。
家庭の事情がありますからリモートであると家事をしながら耳だけ参加しつつもこなせるのがいいところかもしれませんね。今のご時世こういったことが当たり前なのでしょうね。

さて本題にいきたいと思います。
今回は茨城にある(ここをクリック→)青山こども園の園長をしている小松崎氏からいろいろと面白いお話がきけました。
新宿せいが子ども園で働き、塾生として活動したのち、自園に戻られた方ですが、藤森メソッドをしっかりと理解し実践していることからとても参考になることばかりでした。


小松崎氏は自園に戻れ、こんなように計画を立てていたそうです。まず自園に戻って5年室内環境を整備する。5年終えたら、さらに5年園庭について整備しているくと計画していたそうです。今現在は園庭について整備を始めた段階だそうです。

園庭を整備するといっても簡単なことではなく、イメージ通りといっても子どもが関わる場所であることから慎重に行わなければいけないところでもありますね。
まず問題なのは何をするにも膨大なお金がかかるそうです。今は円安の影響からか、ウッドチップ、どんぐりを植えるにしてもいい土を入れなければいけないらしく、土台作りにもお金がかかるということでした。現場で働いている私からすると園長ともなると保育はもちろんですが、子どもが関わる根本の土台というのに悩まされることが理解でます。大型遊具の周りを整備するだけでざっと1000万とおっしゃっていました。そうなると自分たちでやってみるかという考えにもなりそうですね。

そんな話をしていると藤森先生からこんな計画をしているというお話を受けました。
ジャクエツさんと共同で「室内のゾーンを園庭に」
面白そうなことを考えているそうです。
例えば、外でおままごと(おもちゃや見立てるものは自然物で行う)、楽器は外でお鍋を叩いてみたり、ハンモックでのんびり本を読んでみたり、科学的なことも外でやったみたりと運動ではなく、室内のカリキュラムを外でやってみたいということで考えているそうです。

そういったことをしている実践園もあるようで実現されるとより面白い園庭になっていくのではないかとワクワクさせられました。やはり個人的に昔は田舎の祖母の家に行った際は森の中で葉っぱや木、何かの実などを使ったいろいろと見立てて遊んでいました。現代はYouTubeがかなりの割合を占めてきているので保育園、子ども園ならではの子どもの育ちとして、有効な手立てなのではないかと思ってしまいます。
小松崎氏の青山子ども園さんもそういった話を受け、どんな園庭へと変貌していくのか非常に楽しみであります。小松崎氏の熱心な取り組みには私も頑張らなきゃいけないと思わされ、とても良い刺激になりました。

他にも様々お話はありましたが割愛させていただきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
(報告者 本多悠里) 

6月26日 塾報告

こんにちは!6月26日の塾報告を中村よりいたします。

季節も変わり、東京はつい先日に梅雨入りしました。暑さも日に日に増していき、エアコンがないと眠れないような日々ですね。そんな中でも新宿せいがの子どもたちは毎日元気に登園し、パワフルに過ごしています!

さて、今日の塾は久しぶりの現地での開催となりました。塾の前にGTセミナーの実践発表があったため、その後の開催です。(セミナー後でしたので食事は簡単にカップラーメンでした!)

まず今日は食事を摂りながら〔NHKスペシャル ヒューマン なぜ人間になれたのか〕を観ながらのスタートでした。

今を生きる人類がどのような過程で生き残り、文化や伝統、民族、宗教などを受け継いできたのか。どのようにして他人と協力してきたのか。そもそもなぜ他人と協力する必要があったのか。協力した人類はどのようにして繁栄させたのか。そうした人間としての根本の部分を考古学や地質学、民俗学などの観点から研究した番組です。そして食事の後は藤森先生のお話をお聞きしました。

先生の話に真剣に耳を傾ける塾生の様子です。

現代人は誰かに“与える”ことや”分かち合う”ことが生まれながらにしてできます。それは、我々ホモサピエンス誕生した20万年前からの進化の過程の中で世界中にいる人々に受け継がれてきたものだと言います。逆を言えば“与える”ことや”分かち合う”ことをしなければ人間は生きられないということになります。

現代の情報社会では人との関わりを避けて、関わっても必要最低限の関わりしかもたない人が多くいますね。2019年末から2023年まで流行した新型コロナウイルスの影響も少なからずあると言われています。

新型コロナはリモートというパソコンの画面越しのコミュニケーションを急速に発展させたメリットと同時に、今まで当たり前にされていた人との関わりを希薄にさせる大きなデメリットももたらしました。

藤森先生は普段から人との関わりの中に新しい発見があると言います。人間が生きていくには人とのコミュニケーションが必要不可欠なのです。

例えば〔赤ちゃん〕。赤ちゃんは自分で何かをすることはできません。大人に身の回りのことをしてもらわなければ生きていくことができないのです。

ではどうするか。大人にお世話をさせるために先回りして仕掛けているそうです。まさに「赤ちゃんは生まれながらに有能である」と藤森先生は言います。

今、新宿せいがの年長児は毎週火曜日にお手伝い保育という取り組みをしています。これは0、1、2歳児および一時保育に出向き、それぞれのクラスで3歳以上離れた子の面倒を見るものです。

5月から初めたこともあり、年長の子たちは嬉しそうに取り組んでいます。私もクラスを覗きにいくのですがそこで見ていると、どうやらお世話をしてあげているというよりは、“お世話をさせてあげている子”も多くいるようです。まさに他者をコントロールしているのは言葉の話せない子たちなのかもしれませんね。

こうした関わりを設けると、年長の子どもたちは「より年長らしく」なります。自然と自分を律するように見えるのです。

日々こうした子どもたちの成長を見ることができる“保育”という仕事に就けていることに感謝です。(報告者:中村)

生まれながら有能

2月21日(水)の塾報告

2月21日(水)の塾報告になります。

はじめに、保育方法の話になりました。

皆さんは保育をする上で、

「子どもは何もできないから教えてあげないといけないと考えるか」、

それとも「子どもは生まれながらにして育つ力を持っているからそれを引き出すのか」

どちらの考えをお持ちでしょうか?

藤森先生は子どもは赤ちゃんから有能な存在であると考え、だからこそ、その力を引き出せるような環境が大切だと仰っています。

私自身も保育者として子どもたちと接していると、子どもの持つ力に驚かされます。

それは他人を気遣う様子があったり、0歳から危険なことを察知したり、試行錯誤しながらおもちゃを遊んだり・・・

子どもの有能さには驚かされます。

特に遊びに対しては意欲の塊だと感じるほどです。

遊んでいる友だちの様子を見て、「やってみたい!」とすぐに他の子どもも真似をして遊んでいます。

保育者が手取り足取り教えなくても、子どもは学ぶ力を持っています。

だからこそ、その力を十分に引き出し意欲的に学べる環境作りが求めらるのでしょうね。

 続いて、北欧が日本の保育や道徳に着目しているという話になりました。。

藤森先生は、「日本は昔から国土が狭いため、生活していくためにはより工夫が求められる。みんなが生活しやすいようにするのが躾。

玩具もみんなが物を使いやすいようにするのが躾。ルールを教えるのではなく、お互いを思いやるからこそ躾が必要。」と仰いました。

また、片付けに関しても、「ルールとして片付けるのではなく、次の人が使いやすいように片付ける、こには相手を思いやる気持ちが必要」と仰いました。

みんなが自由に遊べるためにルールがあります。そそこに秩序がなく、みんなが好き勝手やっていたら社会は崩壊してしまいますね。それは主体性ではありません。以前、朝の会や帰りの会について藤森先生は「周りがうるさかったら、静かにする時間だよと言える子どもに育てていかないといけない」と仰っていました。

ルールを教えることも大切ですが、子どもの心を育み、見守っても大丈夫な子どもに育てられる保育者でありたいです。

最後に2月17日に新宿せいが子ども園の保護者と、卒園家庭からなる「落四小学校区域の学童クラブを考える会」が開いた「子どもが幸せに生きていくヒントを見つけよう」という会の話になりました。

その会に参加した小松崎先生は、子育てをしている保護者の方が今後の教育についてのあり方を話しているのが印象的だったそうです。

世界では乳幼児期は8歳までと言われているそうで経験カリキュラムを重視しているそうです。

日本は小学校との連携接続に課題があるといわれていますが、乳幼児期は8歳までと考えると、小学校から急に座学になることは発達的に難しいことしていることになります。脳の臨界期も8歳と言われていたり、また、小学校の生活科も3年生から理科と社会に分かれていくことも8歳という境目が関係しているのではないかと塾で盛り上がりました。

小学校との接続にはまだまだ課題がありますが、小学校の先生が子ども園に子どもの様子を実際に見に来てくださったりと、小学校側の歩み寄りを感じたりと変化を感じます。子どもを中心に、子どもにとって何が一番良いことなのか、みんなで考えていきたいですね。

(報告者 佐野)


2月14日の塾報告

你好! 小林です。ついこの前までお正月だったような気がしますが
もう2月も半ばを過ぎているとは驚きです。
今日は2月14日にありました塾の様子について報告させていただきます。

この日はご飯を炊いて焼き鳥をおかずにして食事をしました。
健啖家揃いの塾生はそれに加え、コンビニで買ったゆで卵やenのお弁当などをそれぞれ用意して食べていました。
また廣田先生が富山へご旅行にいっていたとのことで「黒作り」というイカ墨を混ぜた塩辛も一緒にいただきました(好吃!)

夕飯の後はコーヒーを飲みながら様々なことをテーマにお話をしました。
その中で私が最も印象的だったのでは「子ども同士のいさかい時における保育者の対応」についてのお話です。

このテーマは「かしてって言おうね問題」がきっかけとなりました。
未満児クラスにおいては、他児の持っている玩具を無言で取ろうとする子どもの姿が多く見られます。ほとんどの場合、取られそうになった子どもは、そうはさせじと抵抗して玩具の取り合いとなります。このような時、保育者はどのような働き掛けを子どもにすべきなのでしょうか。
当然、その子どもの発達や日頃の様子などから対応は変わるものと思います。が、「かしてって言おうね」という言葉掛けをすることは少なくないのではないかと推察します。実際私もそういう言葉を掛けてしまうことが多いです。

藤森先生はそのことに疑問を呈せれています。お話を要約させていただきますと下記になります。

「玩具を取ろうとする子どもに『かして』と言うように保育者が言葉掛けするということは、取られそうになっている子どもに玩具を貸すよう促すことになるのではないか。「かして」と言われた子は貸さなければならないのか。楽しんで遊んでいたのに貸さなければならなくなるその子は可哀想である。玩具を取ろうとしている子に対しては『今使えなくて残念だね。じゃあ他の玩具で遊ぼうか』などの言葉を掛けて他の玩具や遊びに誘った方がいい」

他児の持っている玩具を使いたい場合、その玩具に執着して無理やり取ろうとしたり泣いたりする子どもの姿はよく見られます。その後も中々気持ちを切り替えられずに泣き続けることもあります。もし保育者の言葉によって気が逸らさせ別の玩具で遊び込むことができれば、より安定した心持ちで豊かに活動ができるのではないかと考えます。またそういったことは、気持ちを切り替えたり立て直したりする経験につながるのではないかと思いました。
もちろん先程述べた通り子どもたちの発達やその日々の様子によって、その対応はケースバイケースであるかと思います。0歳児・1歳児クラスの子どもたちではなく、2歳児クラスの高月齢児であれば、「一緒に遊んだらどう?」といった保育者の言葉掛けによって協同して遊べる可能性はあるのではないかと考えます。

さらに3歳以上児であればまた違ったアプローチがあるものと思います。以上児のぶつかり合いに対する保育者の対応についても藤森先生は以下のようなことを仰いました(以下は筆者の要約)
「以上児同士でぶつかり合いがあった際、保育者は『どうして喧嘩になったの?』といった声掛けをすることが多い。なぜそういったことを聞くのかといえば、どちらが悪いかを決めようとしているからではないか。保育者はどちらかに謝らせて終わりにさせたいという気持ちがあって、そういう問い掛けをするのではないか。だがそんなに単純なものではない」

そういった話の流れで話題に上がったものが「ピーステーブル」です。
ピーステーブルの説明につきましては藤森先生のご著書「MIMAMORU 見守る保育」(株式会社Gakken 2010 )から下記に引用させていただきます。

今、3・4・5歳児の保育室には、子どもたちがよく使うコーナーがあります。それは、「ピーステーブル」と呼ばれる机といすが置いてある場所です。 集団生活には、みんなで力を合わせるというよさがある半面、必ず意見のぶつかり合いがあります。そんなとき、この場所を使うのです。そこには、子どもの字でこう書かれています。「じぶんの かんがえを きちんと いおう」「ひとの はなしを きちんと きこう」
人と意見がぶつかったとき、瞬間的にはカーッとしても、時間を置けばずいぶんと収まってくる ものです。その時間をつくるのがこの場所です。
ここへは、当事者同士が自ら行って、話し合うこともありますし、仲裁しようとする子どもがそ の場へ連れていくこともあります。また、3歳児のケンカなど、まだ自分で解決できない子どもたちを、5歳児が連れていき、書かれてある事柄を読んで聞かせて、解決する手順を教えていることもあります。
同じいすがテーブルをはさんで向かい合わせに なっていますから、同じ姿勢、同じ立場で意見を いい合えます。片方が立っているとか、片方が物を持っているというような状況では対等になりませんし、年齢差を感じてしまうこともあります。
(52P)

またこの日ピーステーブルについて藤森先生からは下記の趣旨の解説をいただきました(以下、小林による要約)

「喧嘩して仲直りする場所であると同時に、自分とは異なる考え方を知りそれを認める場であり、それが民主主義の基本である」

「基本的には子どもだけで解決してく場である。だが当事者同士で解決できず、仲裁する子が介入してもダメな場合は、保育者が声を掛けることもある。その時は『先生が手伝うことある?』と聞く。すると多くの場合、子どもたちは『大丈夫だから向こうへ行ってて!』と反応することが多い。それは自分たちで解決するという宣言となり、解決するきっかけとなる」

「ピーステーブルは仲直りの意味だけでなく、心の平和という意味もある。ゾーンで特に何もしたくない子がぼーっとして座って過ごす場でもある」

子ども同士のぶつかり合いが起こった際、保育者はどのように対応すればいいか。子どもの様子やいさかいの状況は様々であり、答えは一つではない分難しい問題かと思います。未満児の保育においては「かしてって言おうね」という言葉を、あまり考えなく口にしている面があったと省みます。一人ひとりの子どもの気持ちに寄り添い、真心を持って丁寧に接していかなければならないと改めて思いました。以上児クラスにおいてはピーステーブルという環境を利用しながら、子どもたちの持っている力を信じて見守っていくことが肝要なのだと感じました。

報告は以上となります!
再見!
報告者 小林