出会いは成長の種 EPISODE 2

 

〝人の中で、人は育つ〟

〝人の中で、人は育つ〟

野島氏の幼い頃の経験や路地裏であそんだ記憶。ケンカをし、ぶつかり合いながら、人を思う心を育んできたという背景が、インクルーシブ保育(共生保育)を導入するに至った経緯であるということです。

共生保育。その魅力を、ある日の〝給食をどこで食べるかをグループで決める〟という提案で、伝えていました。

そのグループは、外の広場のようなところで食べることを子ども達で相談して決定。小さい子の意見も尊重しながら決める姿は見ていてとても微笑ましいものでした。

〝人は人に影響されて自分の価値観も大切なことも〟

〝人は人に影響されて自分の価値観も大切なことも〟

 

〝自分で作っていくもんやというふうに思っているので〟

〝自分で作っていくもんやというふうに思っているので〟

初めから全てが揃っているわけではない。人に影響されながら自分なりの価値観を見出していくものだ、と野島氏は言います。

また、ある日は宝探しゲームを提案。

また、ある日は宝探しゲームを提案。

 

何やら怒っていますね。

何やら怒っていますね。

というのも、クラスのリーダー格の5歳児の男の子が指揮をとり、宝は5歳児クラスが隠す、と決めたからなのです。4歳児クラスのこの子(そうしくん)は自分もやりたいという気持ちを「何でリーダーだけなん?」と声にしますが届かず、といった状況。

隠し終えたところで野島氏が宝を探しに部屋に入ってきました。すると、

〝そうし〟

〝そうし〟

 

〝何で言うんや〟

〝何で言うんや〟

5歳児クラスの子が隠した場所を次々に先生に教えてしまうそうしくん。

皆から責められ、

皆から責められ、

 

ついには泣き出してしまいました。

ついには泣き出してしまいました。

 

あそびを止め、子ども達を集める野島氏。

あそびを止め、子ども達を集める野島氏。

子ども達にとって敢えて難しい課題を投げかけ、それを話し合いの中で解決するように促していきます。

輪の中に野島氏も入ります。

輪の中に野島氏も入ります。

この光景を番組中とてもよく見ました。

〝リーダーとサブリーダーとひつじ(4歳児)でじゃんけんでもよかったんじゃないかなと〟

〝リーダーとサブリーダーとひつじ(4歳児)でじゃんけんでもよかったんじゃないかなと〟

この子の意見を始め、色んな意見が出ていました。

子どもの中で、子どもは育つ

子どもの中で、子どもは育つ

 本当にそうですね。

そして、野島氏は最後にこんなことを語っておられました。

「マイナスにいくことはないから」

「マイナスにいくことはないから」

日々成長をしている子ども達。日々の中に必ず学びがあり、進歩があります。子どもはマイナスにいくことはない。何とも力強い言葉ですね。

そして、保育におけるプロフェッショナルとは、〝子ども達の成長を強く信じられる人のこと〟と野島氏は考えます。『見守る保育の三省』の一つ〝子どもの存在をまるごと信じたか〟という言葉に通ずる、野島氏の強い信念に触れるような、この度の番組内容でした。

長くなってしまいました。塾生の感想など含めて続編にて報告します。

(報告者 加藤恭平)

出会いは成長の種 EPISODE 1

夏も近付く臥竜塾。藤森先生のお家に向かう道中にこんな出逢いがありました。

塾頭の左手にいるのは、

塾頭の左手にいるのは、

なんと蛙です。

それを今園で飼っています。

ジャン!

ジャン!

 

毎日皆の注目の的です。

毎日皆の注目の的です。

急な出逢いにも即対応!ほうれん草を包んでいたビニールを剥がして蛙を包み込み、藤森先生の家まで持ち帰る塾頭。流石です。

さてそんな日のメニューは、

カレー!

カレー!

 

しかもビュッフェスタイル!

しかもビュッフェスタイル!

 

鶏の唐揚げ

鶏の唐揚げ

 

茹で野菜

茹で野菜

 

ロースカツにコロッケ

ロースカツにコロッケ

 

ウインナー

ウインナー

 

西村先生のオススメ、納豆!

西村先生のオススメ、納豆!

 

しらす

しらす

 

ほうれん草のバターソテー

ほうれん草のバターソテー

 

カレーパン!笑

カレーパン!笑

 

チーズも♪

チーズも♪

 

そして驚きのバニラアイス!

そして驚きのバニラアイス!

藤森先生にご提案いただき初挑戦の塾生でしたが…美味い!とても美味しかったのでぜひ試してみてください♪

スープは、わかめスープです。

スープは、わかめスープです。

 

藤森先生からいただいた金沢〝チャンピオンカレー〟の上に各々好きなトッピングをして、いただきました。その美味しさたるや!

藤森先生からいただいた金沢〝チャンピオンカレー〟の上に各々好きなトッピングをして、いただきました。その美味しさたるや!

もう一度食べたくなる味とはこのことです。本当にごちそうさまでした!

さてこの日は、先日放送されていた、

NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』を皆で見ました。

NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』を皆で見ました。

 

野島千恵子氏 保育士

野島千恵子氏 保育士

2度のガンを乗り越え、現場に立ち続ける野島氏。40年間で3000人の子どもと本気でぶつかってきた、と言います。

深夜23時までの開園時間。50人の職員に50人のパートの先生という自園を経営されていることもさることながら、特筆すべきは、

インクルーシブ保育(共生保育)を40年間行ってきたことです。

インクルーシブ保育(共生保育)を40年間行ってきたことです。

この番組の内容、そしてそれぞれに口にした感想を、続編にて報告していきます。

(報告者 加藤恭平)

これからの臥竜塾

6月14日の臥竜塾の報告をさせていただきます。

今回は、少し考えるようなテーマでした。いつもの学びというよりも、これからの塾生の在り方というか、臥竜塾が塾長の考えを伝えていく役割になるといった話を塾長が始めました。塾長がこのように考えるきっかけとなったのが、最近の講演依頼や見学依頼が変わってきてることにあります。その講演依頼では、ある地域でGTの勉強会が発足しようとしているのですが、その発足に先立ち、塾生や新宿せいが保育園の職員を派遣して、予習のような勉強会を行いたいという依頼がありました。また、最近は自治体や大学からの見学依頼なども増えています。さらに、ある大学の先生の研究会に塾長の考えを受け継いだ人を派遣して欲しいという依頼もありました。

そうしたときに、塾長がふと塾生に自分の考えをきちんと伝えていたのかなと考えることがあったそうです。純粋に塾長の考えをそのまま伝えるために塾で話を聞いているのか、もしくは色んな保育がある中の1つとして、塾長の話を聞いているのかで聞き方は変わってきます。孔子の弟子たちは、孔子に質問をしてそれに対する答えを論語として出しています。いわゆる勉強会として塾をやるのではなく、塾長の考えを後世に伝える役目を持った人の集まりで、考えを伝える場としていきたいという話がありました。そのために、塾では保育のハウツーだけではなく、考え方なども具体的にどんどん質問をして、それに対して答えていってもいいのかなと塾長はおっしゃいます。

ここからは私自身の考えですが、臥竜塾の在り方としては塾長の考えを伝えていくための場だと考えています。むしろ、塾長の考えを伝えていくのは、臥竜塾生しかいないというプライド?があります。そして、臥竜塾の中には、保育士はもちろん、調理や用務という様々なタイプの人がおり、いろんな分野から塾長の考えを伝えていけるのは強みだと思います。

松下村塾の塾生は、吉田松陰の考えを聞きに集まっていました。塾生が議論を始めても、最後には松陰の考えを聞いていたように、臥竜塾とは塾長の考えを聞くという場であるということを改めて確認しました。これからは、今まで以上に質問が出ると、塾長も考えを伝えることができるのかなと思いました。

今回の塾では、この話かなり大きく私の印象として残ったので、あとはメニュー紹介にしたいと思います。メニューのテーマは、「ネバッ!」「トロッ!」「モチッ!」の三段攻撃です。

まず「ネバッ!」

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 納豆・オクラ・トロロのネバネバ丼

次に「トロッ!」

IMG_6302なめこの味噌汁

最後は「モチッ!」

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ミスタードーナツのポンデリング

最後に本物のマンゴーを食べたことのない森口先生に塾長からマンゴーのプレゼントです。

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西村宗玲

軍隊

軍隊

6月7日(火)今日の生臥竜塾

今回は小松崎先生が先週の生臥竜塾で報告してくださった通り、先々週番組で放送された「世界が驚いたニッポン!スゴ〜イデスネ!!視察団」の『保育園・幼稚園編』の幼稚園編をみんなで見ました。

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「世界が驚いたニッポン!スゴ〜イデスネ!!視察団」の『幼稚園編』

 この番組では「ユニークな教育の実践校」として園児数408名のマンモス幼稚園が取り上げられていて、保育園編と同様にフィンランドとフランスで保育園・幼稚園で園長をされている女性2人が視察に訪れていました。

ここの幼稚園で実践されているユニークな教育として、「脳を活性化させる」ことに着目に、それを「国語」と「音楽」で実践されていました。

まずは「脳を活性化させる(国語編)」です。

ここの幼稚園では百人一首で用いられる四文字熟語をフラッシュカードという手法を用いてハイスピードで入れ代えて、子どもたちは入れ代わる度にそのカードに記載されている四文字熟語を読み上げていくという取り組みをしていました。

このフラッシュカードに視察団の2人は驚いて、

「子どもたちはこれらの四文字熟語の意味をわかって読んでいるのか?」と質問し、

幼稚園側は「意味はわかっていない」と答えました。

それに対し、「わざわざ難しい言葉を幼稚園の時期にやる必要があるのか?」と尋ねると

幼稚園側は「漢字の音読で耳から脳を刺激し、言葉を増やす取り組みで、ここの幼稚園ではこのような脳を刺激し、言葉を増やす取り組みとして漢字教育を実践している。」とおっしゃっていました。

これに対し「次から次へとやらされているような気がして、まるで軍隊のようだ」と率直な意見を述べていました。

またフラッシュカードをやっている子どもたちが正座をしていることにも驚いていました。

次に「脳を活性化させる(音楽編)」です。

ここでも視察団のお2人は最初から驚きます。

なんと子どもたちが全員目隠しをしてピアニカの前に座っているのです。

最初は先生がピアノで一音を奏で、子どもたちは「ド」なら「頭」、「ソ」なら「お腹」と音階で体の触る場所を変えていました。目隠しは他の子を見ずに答えるためで、耳に集中させるためのものだったようです。

これを見た視察団の2人は、「子どもにはまだ難しい」と指摘しました。

これに対し、幼稚園側は「見てもらった通り、できていない子はいないし、絶対音感を身に付けるにはこの上ない手段」とおっしゃっていました。

次に合唱の様子を視察すると、フランスで園長先生をされている方が子どもたちの歌の合い方や上手さに「フランスの子どもたちはこんなに上手に歌えない、これは奇跡だ!」と讃えていました。

そこで「どのような取り組みをしているのか?」 「毎日練習しているのか?」と尋ねて

「月で歌う歌を変えていて、毎日少しずつ練習している」と答えていました。

次に誕生会の様子を視察に、誕生会を園児全員でやることにフィンランドで園長先生をされている方が驚いていました。

フィンランドでは、誕生会を3~4人で1人をお祝いしているそうです。

そこで、「全員で誕生会をやるのはなぜか?」と尋ねていました。

それは、「発表会を兼ねていて、月の合唱の歌を披露する場としても用いているから」だそうです。

視察団のお2人から最後に「日本の教育のクオリティが高いことは今回の視察でよくわかったし、見習っていきたい点もあった。しかし、遊びやゲームを通して教育を行えるとより良いですね。」と感想をいただき、幼稚園編の視察が終わりました。

今回の幼稚園編からも、前回の保育園編からも海外の視察団の方の口から出たワードで1番多かったのは「軍隊みたいだ」でした。

日本には、まだまだ第二次世界大戦の影響が未だに残っている部分が教育として反映されていることが今回の「世界が驚いたニッポン!スゴ〜イデスネ!!視察団」の『保育園・幼稚園編』を見てわかりました。

そこで塾長が書かれている臥竜塾ブログで、戦後から現在にかけて未だに影響され続けている日本の教育という観点で、私なりに読んでいただきたい内容をピックアップさせていただきました。

2012年10月17日「運動会の考察4」

http://www.caguya.co.jp/blog_hoiku/archives/2012/10/%e9%81%8b%e5%8b%95%e4%bc%9a%e3%81%ae%e8%80%83%e5%af%9f4.html

2014年10月17日「集団給食」

http://www.caguya.co.jp/blog_hoiku/archives/2014/10/%e9%9b%86%e5%9b%a3%e7%b5%a6%e9%a3%9f.html

です!なんと両方とも10月17日!!狙ってませんよ!これは奇跡です(笑)

最後にメニュー紹介です。

今回のメニューは夏を感じる今日この頃ということで「冷やし中華」にしました!

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冷やし中華

 あと新宿せいが保育園で看護師をされている方から教えていただいた「鳥の照り焼き(旬なアスパラとタケノコ添え)」と「鯛の兜焼き」です!

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「鳥の照り焼き(旬なアスパラとタケノコ添え)」と「鯛の兜焼き」

 (報告者 若林)

薩摩

5月30日(火)の生臥竜塾

まずは、先週、塾長が行った出張報告を同行した助手の森口氏からしてもらいました。

◯鹿児島出張

「藤森先生といると、有名人との遭遇率高いっすね!」という言葉で塾は始まりました。行きの飛行機でプロスポーツ選手と出会い、運の強さ・引きの強さなどを感じたそうです。そして、鹿児島では展示会の講演でした。その中でも、森口氏が印象に残った話として、「乳児期は、脳の入れ物を大きくする時期」ということを話されていました。何を詰め込むかではなく、今後脳に入る情報量のために、器を大きくするための時期が、乳児期の役割としてある。その結果、年齢が3.4.5歳と上がっていくにつれて、「次はその入れ物中に…」という作業ができ、その後の教育につながっているのだそうです。そのために、0・1・2歳の時期が重要なのだなと理解できたそうです。

また、鹿児島では西郷さん縁の地「維新ふるさと館」や、薩摩スチューデントの歴史に触れた「薩摩藩英国留学生記念館」の話になりました。まずは薩摩スチューデントの話です。ことの発端は「生麦事件」だそうです。この生麦というのは、神奈川県横浜市鶴見区の地名である「生麦」からきています。この地で、島津光久の行列を青年英国商人リチャードソンら4人が馬で横切ったため、薩摩藩士が切りつけます。それにより、「薩英戦争」が勃発します。

結果は敗戦となってしまうのですが、英国と薩摩の国力の差や、そこでの経験から学ばなくてはいけない、「それを見習うために留学生を派遣すべきである」として、諸外国へ19名の留学生を派遣するのです。それが「薩摩スチューデント」です。最年少は14歳。当時、幕府は鎖国をしていたということで、留学が見つかれば重い刑が罰せられます。そのリスクを冒してまでも行動した、その学ぶ姿勢「死を覚悟してまでも、国のためになんとかしようとした集団に感動した」「強い志を持って行った人たちが当時いたからこそ、今の日本があるのかもしれないと思った」と森口氏は言っていました。また、当時、1人あたま2700万円の留学金がかかったということで、それを許した島津の大名の懐の深さや大胆さに塾生一同驚きでした。

また、留学生たちは、2週間ほどで英語を習得するなど、その興味関心度の高さにも驚いたそうです。塾長も、「向こうの評価が変わっていった」「英語もあまりしゃべれない、留学生たちが驚いてばかりいる、ということで日本という国はよほど野蛮なのだろうと思っていたが、ひと月もしないうちに現地の人を教えるくらいになってしまう。日本人ってこんな優秀な民族なんだと、現地の人みな感心するんだよね。」と付け加えます。帰国後、みんな日本を作る人材となっていったということで、人づくりにはお金がかかるのかなと個人的に思いました。塾長は常々、乳幼児期への国の投資の低さを危惧しています。そこにお金をかけるということが、将来の国に対する貢献でもあるということを、薩摩スチューデントの話から感じる事ができました。

続けて、薩摩の教育「郷中教育」についても話します。「郷中教育」とは、方限(ほうぎり:地域のこと)ごとに6歳から15歳くらいの少年が集まりであり、そこに15歳以上の先輩がついて行なう自習システム。先生がいない教育であり、年上が年下を教える。午前中は勉学をしながら、午後は実践(木刀や魚釣り等)方式。教師がいない中で、年長者が年少者を教えるという教育の仕組みがありました。気になってみたので、調べてみると面白い情報がありました。

薩摩の子供は、まず早朝にひとりで先生(主に近所のインテリ武士)の家に行って儒学や書道などの教えを受けるのですが、誰を先生に選び、何を学ぶかは、子供が自分で勝手に決めるのだそうです。そして次は子供だけで集まって、車座(くるまざ)になり「今日は何を学んだか」を各自が口頭で発表します。決まった校舎や教室はなくて、毎日、子供が順番で、地域の家に「今日はこの家を教室に貸してください」と交渉するそうです。

「社会性も身につきますよね。何より大事なのは、皆の先生がバラバラなことです。思想が統一されないし、話す本人は復習になるし、口伝え・耳聞きによって、知識を皆で効率よく共有できる。ちゃんと理解してるか、親よりも厳しく仲間同士でチェックし合います。」と、『武士の家計簿』の著者でもある磯田道史氏は言っています。

塾長が提案する見守る保育でも、異年齢の関わりを大切にしています。「教え教わる」経験から、社会性や多様性、そして能力の定着を目的としています。まさに、見守る保育は「郷中教育」の要素を含んでいるのですね。

このように、森口氏から出張報告をして頂きました。

そして、先週番組で放送された「世界が驚いたニッポン!スゴ〜イデスネ!!視察団」の『保育園・幼稚園編』の保育園部分を観賞し、次週は幼稚園部分を見る予定です。

そして、今回のメニューは、塾長が先日の出張で行かれた仙台土産の「牛タン」メインの牛タンとろろ定食です。各地の名産を食べられる幸せをいつも感じています。

(報告者 小松崎高司)

あの「ねぎし」も使用している『大和芋』

あの「ねぎし」も使用している『大和芋』

牛タン

牛タン

格別でした

格別でした

牛タンとろろ定食 麦ご飯の麦は、無添加です。

牛タンとろろ定食
麦ご飯の麦は、無添加です。

野見山社長から頂いた「明太子」 ありがとうございます!

野見山社長から頂いた「明太子」
ありがとうございます!