野島氏の幼い頃の経験や路地裏であそんだ記憶。ケンカをし、ぶつかり合いながら、人を思う心を育んできたという背景が、インクルーシブ保育(共生保育)を導入するに至った経緯であるということです。
共生保育。その魅力を、ある日の〝給食をどこで食べるかをグループで決める〟という提案で、伝えていました。
そのグループは、外の広場のようなところで食べることを子ども達で相談して決定。小さい子の意見も尊重しながら決める姿は見ていてとても微笑ましいものでした。
初めから全てが揃っているわけではない。人に影響されながら自分なりの価値観を見出していくものだ、と野島氏は言います。
というのも、クラスのリーダー格の5歳児の男の子が指揮をとり、宝は5歳児クラスが隠す、と決めたからなのです。4歳児クラスのこの子(そうしくん)は自分もやりたいという気持ちを「何でリーダーだけなん?」と声にしますが届かず、といった状況。
隠し終えたところで野島氏が宝を探しに部屋に入ってきました。すると、
5歳児クラスの子が隠した場所を次々に先生に教えてしまうそうしくん。
子ども達にとって敢えて難しい課題を投げかけ、それを話し合いの中で解決するように促していきます。
この光景を番組中とてもよく見ました。
この子の意見を始め、色んな意見が出ていました。
本当にそうですね。
そして、野島氏は最後にこんなことを語っておられました。
日々成長をしている子ども達。日々の中に必ず学びがあり、進歩があります。子どもはマイナスにいくことはない。何とも力強い言葉ですね。
そして、保育におけるプロフェッショナルとは、〝子ども達の成長を強く信じられる人のこと〟と野島氏は考えます。『見守る保育の三省』の一つ〝子どもの存在をまるごと信じたか〟という言葉に通ずる、野島氏の強い信念に触れるような、この度の番組内容でした。
長くなってしまいました。塾生の感想など含めて続編にて報告します。
(報告者 加藤恭平)