奥義『三段論法』

さて今週の臥竜塾です。報告が遅れてすみません。

まずはメニュー紹介です。今回は塾長の大好物の焼きそばをメインに考えました。いつも通りのソース焼きそばはもちろん美味しいですが、今回は少し変えてみようと思い「あんかけ焼きそば」にしました。野菜と豚肉を炒めて鶏ガラスープなどで味を整えて、最後は片栗粉でとろみをつける…というのは定番です。塾長の好きな焼そばはソース焼きそばです。ですのでソースをベースにした餡掛けにしてみました。そして麺にも少しこだわりました。いつもは麺をごま油で軽く焦げ目を付くくらい炒めるだけでしたが、今回は炒めた麺をフライパンの上で丸く形成し、麺の淵に沿って溶き卵をたらして丸い形が崩れないようにしてみした。あとは簡単な鶏ガラスープ。本多先生特製人参の酢の物。

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そして先週の日曜日に家族で山梨の方に遊びに行ったので、そのお土産です。 B級グルメに詳しい方はすぐに分かると思いますが、山梨の「鶏モツ煮」。

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そして塾長が高田馬場の駅前にあるビルでなんと私の地元富山県の物産店があり、そこのお店から急遽、昆布巻きを買っていただきました。

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メインが中華だったので、最近の定番「杏仁豆腐」を作りました。あとは山梨で買ってきた「白桃パイ」です。

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さて食事も終えたところで、塾長から来年度の年間講座の日程を決めようと議題があがったので、早速話し合いを始めました。基本的に火曜日に講座をしていますが、次回の年間講座では10回のうち2回を土曜日に講座を開きます。

その理由ですが…

なんと…

まさかの!?

「ブラ…」はい!お楽しみです(笑)

塾長のブログや講演を聞いている方で勘の鋭い方はもしかしたら分かったかもしれませんね~。

予定では3月の中旬を目安にGTのメーリングリストに年間講座のお知らせ&申し込みを始める予定なので、もし参加を考えている先生方はお見逃しなく!

前回は定員を20名のところ、とても有り難いことにそれ以上の申し込みがあったので定員を増やし30名の先生方に参加していただきましたが、今回はワークショップのため基本的に20名ピッタリの定員とさせていただきます…。

具体的な日程はメーリングリストに送るので、そのときに確認をしていただけたらと思います。

そんな来年の打ち合わせをしているうちに時間が少なくなり、私が今回の塾で議題というか、思った事があり少し話しました。

 

先日、ある保育園から見学がありました。

その保育園は「見守る保育」をしていない保育園で、その園の園長先生が見守る保育を実践したいので、ベテランの先生2名を新宿せいが保育園の見学に来られました。

その園長先生とは親しい間柄でもあるので、何とかベテランの先生たちに見守る保育の素晴らしさを知ってもらおうと思い、案内をさせていただきました。

本来は園長先生、もしくは副園長先生に話をしてもらうのですが、二人とも出張で不在だったため、すぐに案内をしたので、不安でいっぱいでしたが、塾長から学んだことを全てぶつけるつもりで案内をしました。

いつもは長くて1時間程度ですが、何か自分でも熱くなり気付けば3時間くらい経過していました。

次の日園長先生から職員がどういう感想を持ったのか聞きましたが「アツイ先生ですね」と感想を述べていたそうです。

個人的にはもっと子どもの自立している姿などに注目してもらいたっかですが、少し残念です。と塾長に話したところ

 

「冷めているより、アツイ方がいいじゃん」

と一言。確かにそうですね。自分の保育園を案内するのだから熱くならないといけないし、

それくらい自分達が実践している保育に自信を持っているので、熱くならない方が逆に変なのかもしれません。

保育園の案内の仕方について少し塾長からアドバイスがありました。

 

奥義「三段論法」

まず一つの質問に対し、すぐに結論を述べるのでなく、

まずは大前提、そして小前提、最後に結論を述べるという論法です。

そのためには前提が真であることが重要です。

 

例えば質問で「給食の時に子どもの自主性を尊重するためバラバラでいただきますをしています。新宿せいがでは全員でいただきますをしている理由はなんですか?」と聞かれたら。

 

【大前提】

まず全員が配膳が終わるまで、待っている子ども達は、そこで遊びの情報交換をしているので、待たせられてる顔をしていない。

 

【小前提】

そして科学的に食後の歯磨きは意味がなく、それよりも歯ブラシを喉を突いてしまう事故が多い。

さらに虫歯の原因は虫歯菌で唾液が虫歯菌を殺す作用がある。待つことで目の前に美味しそうな食事を前に口の中は唾液が分泌され、その唾液によって虫歯菌を殺菌する。

 

【結論】

最後にマシュマロ実験の研究データを見せる。(2月11日の加藤先生の報告で写真があるので見て下さい。)

待つことで小学校の成績、そして大人になってから肥満になりにくいなど、良い事しかない。

 

おそらく塾長自身が説明するともっと詳しく、より納得できるのでしょうが、

これが奥義「三段論法」です。

さらに食育三本柱「栽培」「調理」「共食」には「待つ」という行為が共通しています。

栽培して収穫まで「待つ」

食材を調理し、できあがるのを「待つ」

共食のため、全員が揃うのを「待つ」

といった具合に、ここでも「待つ」ことの理論があります。

 

しかし、ここで注意しないといけないのは、むやみに子どもを待たせてはいけないという事です。

給食の場合は待ったあとに食べる楽しみがある、朝の会の場合は遊べる楽しみがあるなど、待った先に楽しみが目に見えるものを子どもたちに提示しないと、子どもは待つことが出来ません。

また時計などを使って具体的に待つ時間を伝えることも重要です。

子どもが「待つ」という一つの行為にここまで理論があるということに驚きますね。

今まで保育の世界はかなり情緒的に考えられてきたのかもしれませんが、

塾長の話しを聞いていると、塾長の実践や理論がただ現場の目線や空想の世界でなく、

科学的に証明されてきています。

まだ私が保育園の案内を始めたばかりで質問にも上手く答える事が出来なかった時に、

塾長に相談したところ

「保育園というのはパブリックな施設だから、個人の私利私欲でもやってはいけないし、ごく少数の保護者の意見で流されてもいけない」と言われました。

塾長の理論が科学的に証明されるごとに私達が実践している一つ一つの保育が、

奥義「三段論法」で説明できるようになります。

とても勉強になる塾長の話を聞きながら杏仁豆腐を頂こうと思い、デザートを作った小松崎先生が冷蔵庫に杏仁豆腐を取りに行きました。

なんと・・・固まっておらず!!結局、杏仁豆腐は次の日に保育園で食べることになりました(笑)(報告者 山下祐)

春節

2月9日の報告をさせていただきます。今回はまず、メニューの紹介からです。

「春節」というのをご存知でしょうか。中国における旧暦の正月で、中華圏で最も重要とされる祝日です。新暦の正月よりも盛大に祝賀され、数日間の祝日が設定されているそうです。その春節の影響もあり、最近中国からの観光客がとても多いですね。そんなこともあり、今回のメニューは中華にしました。1品の量を減らし、品数をいつもより増やして、色んな種類食べられるようにしました。

麻婆豆腐
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油淋鶏

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エビチリ

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にんにくの芽炒め

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卵スープ

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ザーサイ

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デザートは杏仁豆腐です!

IMG_2811先週末、西田先生のお別れ遠足で、箱根に行ってきました。(その報告は加藤先生が書いていますので、お任せしたいと思います。)そのお部屋で臥竜塾のように、みんなで話をしたので、出張の報告などが今回なく、私がテーマを出さなければなりませんでした。初めての体験で、少し悩んで最初のテーマを挙げたのですが、なかなか盛り上がらず…(苦笑)

また考えて、思いついたのが、来年度の臥竜塾セミナーのテーマを決めようというものでした。今年度から始まった臥竜塾セミナーを来年もやることになりましたが、そのやり方を話し合っているところです。今のところ決まっているのが、今年のように座学メインではなく、ワークショップ形式でやるということです。参加者が、自分の保育園に戻って使えるものなどをみんなで作ったりしようと思っています。

塾では、とりあえずやれそうなことを挙げていきました。その一部を紹介します。茶道、ウォークラリー、手作りパズル、ドイツの科学、ブラヘイジ…。他にもたくさん出ましたが、正式に発表があるまでのお楽しみです。

塾セミナーは基本塾生のみで行うセミナーです。しかし、さっき挙げた候補からも分かると思いますが、ゲストティーチャーとして、塾長にも来ていただこうと思っています!また、詳しく決まったら、報告があると思います。

最後に、私個人から塾生の皆さんに、塾のテーマについて質問しました。先ほども書きましたが、どのようなテーマを出したら良いか分からなかったので、みんなに聞いてみたのですが、塾頭は、映画を持ってきて、みんなで鑑賞したこともあったそうです。それを聞いて、少し幅が広がりました。今後が楽しみになりました。

西村 宗玲

今 龍は門出に立ってるんだ 遥かなる道をゆくんだ〜飛翔編〜

前回の報告の続きです。

藤森先生から、京都大学霊長類研究所、松沢哲郎(まつざわてつろう)氏と京都大学総長、山極壽一(やまぎわじゅいち)氏の研究する内容とともに、お話をいただきました。

〝人間の赤ちゃんはよく泣く一方で、よく笑う〟と言います。

人は、育児経験がなくても、赤ちゃんをあやす時の音声などは共通するそうです。その、〝あやす時の声〟と〝子守唄〟に密接な関係を見出し、子守唄とは即ち〝共感能力〟なのではないか。この説明を、京都クオリア研究所のHPにある〝第8回クオリアAGORA/~ゴリラから学んだこと~〟という会の山極氏のスピーチの中から見つけることができましたので、掲載させていただきます。

 

〝育児というのは、人間の音楽能力を向上させたのではないかという説があります。 

乳幼児はまだ言葉を理解しません。泣き喚く乳幼児を黙らせるためには子守唄が必要です。子守唄のトーンやピッチは、どの民族にも共通の特徴を持っていると言われていて、子供は絶対音階をもって生まれてきますので、話しかけられる言葉の意味ではなくて、そのピッチやトーンに反応して泣き止む。だから、人間は、生まれながらにして子どもを泣き止ませるような話し方ができる。それは、実は音楽の能力なんだということなんです。そこから出発して、人間は、音楽を、大人同士のコミュニケーションに使い始めました。 なぜかというと、共感力を高めるために非常に有利だったんですね。音楽は一緒に歌ったり、一緒に聞くことで、お互いの間にある境界を低くし、一体化するような感情を高め、そして、満足感や高揚感を得ることができるわけです。〟

 

赤ちゃんをあやそうとする大人。大人に働きかけようとする赤ちゃん。その相互の関係が、子守唄という優しくて心安らぐ絶妙なハーモニーを生み出すのでしょう。

 

藤森先生は、「人類が脳を大きくした理由は集団を大きくしたから」と言います。それは、付き合う人が増えることで脳が大きくなる必要があったのです。つまり、人間の脳ミソは〝社会脳〟であり、その本質をもって考えると、保育の形態というものは、〝協働保育〟であるべきだ、という主張が何の違和感もなく、受け止めることができるように思います。

 

また、人間は他の大型動物に比べて出産期が短く、それが子孫を繁栄させることにとても適していた、とされています。そこから、このような関係性が見えてきます。

短いスパンで産む

お母さん一人で育てることはそもそも無理

色々な大人に育てられる

協働保育になるから脳が大きくなる

 

「保育園が乳児から受け入れるのは、親が働いているからではなくて、乳児から集団の中に入るべきだから」と、藤森先生は言います。保育園は、働く親の為の場所ではなく、子ども同士が関わり合い、成長していく姿を見守っていく為の場であり、子ども達にとって大切な場所であるのだということが、大きな納得と共に、改めて保育園の存在意義を認識させられる思いがします。であるので、「親が働いていない子こそ本当は保育園に入るべき」と言い添えられた藤森先生のお考えにも、強い共感を覚えます。子どもの為に保育園は、必要なのです。

 

また、最近の研究で面白い結果が出ていることを藤森先生は教えて下さいました。嬉しいことに情報量が溢れんばかりな為、箇条書きにて記述させていただきます。

  • 子どもは小学校4年生で成績の差が出てくる→預けた保育園の質が悪いとそこで成績が下がってしまう傾向がある
  • 2歳児クラスの担任がすごくいい人だったら、小学校3年の時の成績に影響する
  • 3歳までの育ちが、4歳半で現れる

 

どれも面白い研究内容ですね。では、質の高い保育、質の高い保育園とは、どのような園を言うのでしょうか。

 

ここでちょっとブレイクタイム。食後のデザートです。長崎出張のお土産をいただきました。

ここでちょっとブレイクタイム。食後のデザートです。長崎出張のお土産をいただきました。

 

『長崎カステラ 糖庵』のカステラです♪

『長崎カステラ 糖庵』のカステラです♪

とても美味しかったです♪♪♪

そして、本題へ。藤森先生は、3つの項目を挙げてくださいました。

1,保育者の子ども達への関わりが温かく、応答的であること。

〝応答的〟。何とも心地よい響きですね。最近の研究で、〝赤ちゃんは大人に働きかける〟という事実が明らかになっています。今まで大人があやすことで笑っていた、という考え方とは違う考え方ですね。それを大前提にして、〝応答的〟の例として、〝先に赤ちゃんが笑いかけているので、その笑いかけに答えてあげる〟ということを、指します。指差しもその一つです。先に赤ちゃんが指差しをして働きかけているので、それに応えてあげる、そのような保育園が、質の高い保育をしている、と言えます。

 

2,共に考え、深め続けること。

知的な取り組みを一緒に考え、一緒に子どもと寄り添って貢献することのできる保育園が質の高い保育をしている、と言えます。

 

3,子ども主導のあそびや活動と、子どもが中心で、教師がそのつなぎ役をしながらあそびを発展させていく保育者の多い保育園

 

この3つが挙げられました。何とも興味深いですね。

(自分の園ですので、肩を持ってしまって申し訳ないのですが(笑)新宿せいが保育園はこの3項目、全てを網羅していると言って過言でないと思っています。ご興味のある方は、ぜひ一度、見にいらしてくださいね。)

 

そして、〝マシュマロ実験〟についても話がありました。藤森先生のブログ『臥竜塾』の中にも度々登場しています。

藤森先生の最近の講演でも使われたパワーポイントの画像を掲載します。

 

ご参照下さい。

ご参照下さい。

 

この実験結果を見て、藤森先生はこう仰っていました。

「だから、給食の〝いただきます〟を皆ですることは意味があるんだよね。」

集団の中で、皆が集まるまでの少しの間我慢をすること。この積み重ねが一日の中に必ずあります。家の中にいてしまっては、まして一人っ子ならばなおさらで、何でも自分の思う通りに事が運ぶ毎日の中では、もしかしたら目の前のマシュマロを我慢する力は養われていかないのかもしれません。

親や家族という小規模の中でなく、〝集団〟の中で様々な体験を積み重ねていくこと。これは、この時代において、保育園の持つ大きな意義の一つであると、改めて感じました。

 

「だから、保育園は親が働いていても、働いていなくても、乳児から入れるべき。そして、母親の存在はとても大切なので、保育時間は短くすべき。

 

藤森先生は、こう結論づけて下さいました。

 

集団。そして、協働。面白く、また、意義深いテーマであると思います。

 

さて、この後、皆でテレビ番組を見ることに。NHKスペシャル『ママたちが非常事態!?最新科学で迫る ニッポンの子育て』と題した番組で、見終わった直後、妻のこと、保護者のお母さん達のこと、世の中の〝ママ〟達のこと、その苦労が、男性の僕らにも少しわかったようなそんな気持ちになる、とても素晴らしい番組でした。

 

長くお付き合いいただきありがとうございます。この番組の内容は、活動報告にて、後日報告させていただきます。

 

それぞれの龍が、それぞれの立場で、遥かなる道を歩んでいます。龍は〝竜〟とも書き、その字は〝竜巻〟という言葉に用いられています。〝その啼き声によって雷雲や嵐を呼び、また竜巻となって天空に昇り自在に飛翔する〟とされる龍。〝教養〟という竜巻に乗ってどこまでも飛翔していくような、そんな機会を、藤森先生がいつも与えてくださっていることに、感謝の気持ちでいっぱいになる、この度の塾でした。

 

(報告者 加藤恭平)

今 龍は門出に立っているんだ 遥かなる道をゆくんだ〜研修報告編〜

先ずは、この日のメニューの紹介です。

 

ジャガバター!塩辛を添えたこの、濃厚な旨味!

ジャガバター!塩辛を添えたこの、濃厚な旨味!

 

鍋の周辺に合わせた味噌を塗り、

鍋の周辺に合わせた味噌を塗り、

 

土手鍋!下には、たら、牡蠣、ととても贅沢な味わい!

土手鍋!下には、たら、牡蠣、ととても贅沢な味わい!

 

この牡蠣は、遅番だった加藤以外の塾生が協力して剥いてくれたものです。

この牡蠣は、遅番だった加藤以外の塾生が協力して剥いてくれたものです。

 

感謝です!

感謝です!

 

この日はお酒も。幻の酒と名高い、本格芋焼酎『ないな』

この日はお酒も。幻の酒と名高い、本格芋焼酎『ないな』

 

「梅を入れると酔い過ぎないから」と、藤森先生。梅を入れてお湯で割って、いただきました。立ち上る芋の甘くてふくよかな香りと、梅の酸味ある後味がキリッと引き締めて、料理を2倍も3倍も美味しくさせるのでした。

「梅を入れると酔い過ぎないから」と、藤森先生。梅を入れてお湯で割って、いただきました。立ち上る芋の甘くてふくよかな香りと、梅の酸味ある後味がキリッと引き締めて、料理を2倍も3倍も美味しくさせるのでした。

 

先ずは、先日柿崎先生が出張で同行された、長崎での研修報告から。

 

◇1日目

なんと、駅から宿泊先へ案内などを担当する〝ホスト役〟の方が、我らが塾生西村先生だったということです(笑)地元長崎と、藤森先生を知り尽くす彼のホストぶり、それは見事なものだったことでしょう。

この日は雲仙市へ。『見龍塾』の立ち上げがありました。

 

見事な掛け軸です。思いがこもっていることが伝わってきます。

見事な掛け軸です。この書を書いた塾長の思いがこもっていることが伝わってきます。

 

生臥竜塾ブログの『理念』にこう書かれています。

〝四書五経の中の「易経」に書かれている中で、人が成長するために必要な事柄を龍の成長に例えた説明があります。「潜龍」「見龍」「君子終日乾乾す」「躍龍」「飛龍」「亢龍」の6つの段階です。

易経に「見龍」という言葉がある。

見龍(けんりゅう)田(でん)に在り。大人(たいじん)を見るに利(よ)ろし。(見龍在田。利見大人。)

力と気を十分に蓄えた潜龍(臥竜)が水田に姿を現し、いよいよ見龍という段階になる。その時のことを指し示す言葉である。見るという言葉に含められた意味は?なぜ田に現れるとされているのか?そして、大人とはいったいどんな人を指すのだろう?

潜龍の時に、人は、その志に偽りがないかを徹底的に試される。何が起ころうとも堅忍不抜の精神で乗り越える志を試され、そしてこの見龍となるわけである。「見龍」では、じっといろいろなものを見つめ、そして自分が従うべき師を見つけたら、その真似をして学んでいきます。そして、基礎を培っていくのです。

私たちが学んでいる場の「臥竜塾」は一番最初の段階「潜龍」つまり「臥竜」です。「見龍」とは、僕らの先のステージにおられる方々で、〝長崎見守る保育研究会〟に身を置かれる園長先生方が集い、見守る保育を研究し、共に学んでいこうとする塾が立ち上げられたということです。立ち上げの際には、藤森先生から、〝高い志をもって、励んでいってください〟との言葉があったということで、僕ら塾生ももとても背筋の伸びる思いがしました。

 

まさに門出。遥かなる保育の道、〝保育道〟を歩まれる先輩方の決意を感じるこの掛け軸です。

 

◇2日目

『北串(きたぐし)保育園』さん、『もりやま保育園』さん、2園の公開保育に参加。北串保育園さんは、手作り玩具が豊富だったことがとても印象的でした。

 

これは、掃除機ですね。

これは、掃除機ですね。

 

紙コップでドライヤー。写っているのは、我らが誇る新宿せいが保育園副園長、中山先生ですね。

紙コップでドライヤー。写っているのは、我らが誇る新宿せいが保育園副園長、中山先生ですね。

 

また、発表会が近かったそうで、その練習の輪の中に入るのもよし、見ているのもよし、また別の遊びに向かうのもよし、という、選択制の形で行事を進められていることも印象的でした。

 

『もりやま保育園』 さんは開園して4年目の保育園さんで、園舎もとてもきれいな保育園さんです。食事スペースの上がロフトになっていて、あそべるように工夫されていたり、某テレビ番組で取り上げられ、一躍有名になった幻のレンコン〝唐比(からこ)レンコン〟の試食を振舞われたりと、学びある楽しい時間を過ごされたようです。

 

番組の様子が伝わってきます♪

番組の様子が伝わってきます♪

 

そして、午後は実践発表。夜は懇親会、と盛りだくさんな2日目を過ごされました。

 

◇3日目

この日は藤森先生の講演会です。セミナー会場へ行くと、参加人数は総勢460名!圧巻ですね。長崎県の〝見守る保育〟への熱量の高さを感じます。

柿崎先生は、この度の藤森先生の講演を「今までの総まとめに感じた」と表現され、〝乳幼児期の発達の大切さ〟について改めて感じ入るものがあったようです。また、調理からの視点として、例えば保育室内にある水耕栽培というものが、子どもの目に入り、それを見て食べたくなり、実際にそれを食べてみる。食べてみて、また改めて水耕栽培に興味をもつようになり、次の収穫を期待したり、野菜自体に興味をもったりする、という、水耕栽培をきっかけにして、とても軽やかな循環が成されている、ということを藤森先生の講演会中に閃き、メモを走らせていたところ、藤森先生の講演のリズムに合わせてパワーポイントを進めることを忘れてしまったようでした(笑)とても夢中になっていたことが伺えます。

 

最後に、長崎県のGT保育園さんによる写真のコンテストがあり、優秀作品には藤森先生お手製の絵葉書セットがもらえるということで、とても盛り上がっていた、という話を伺いました。テーマは『0・1歳児の関わり』です。

 

優勝の『さくら保育園』さんの作品です。

優勝の『さくら保育園』さんの作品です。

 

準優勝の『あさり保育園』さんの作品です。

準優勝の『あさり保育園』さんの作品です。

 

第3位の『おひさま保育園』さんの作品です。

第3位の『おひさま保育園』さんの作品です。

 

どれも素晴らしい作品ですね。

 

さて、話は、藤森先生からの解説と、この日、この後に見るあるテレビ番組について展開されていきます。

 

次回、続編にて報告させていただきます。

 

(報告者 加藤恭平)