生まれながら有能

2月21日(水)の塾報告

2月21日(水)の塾報告になります。

はじめに、保育方法の話になりました。

皆さんは保育をする上で、

「子どもは何もできないから教えてあげないといけないと考えるか」、

それとも「子どもは生まれながらにして育つ力を持っているからそれを引き出すのか」

どちらの考えをお持ちでしょうか?

藤森先生は子どもは赤ちゃんから有能な存在であると考え、だからこそ、その力を引き出せるような環境が大切だと仰っています。

私自身も保育者として子どもたちと接していると、子どもの持つ力に驚かされます。

それは他人を気遣う様子があったり、0歳から危険なことを察知したり、試行錯誤しながらおもちゃを遊んだり・・・

子どもの有能さには驚かされます。

特に遊びに対しては意欲の塊だと感じるほどです。

遊んでいる友だちの様子を見て、「やってみたい!」とすぐに他の子どもも真似をして遊んでいます。

保育者が手取り足取り教えなくても、子どもは学ぶ力を持っています。

だからこそ、その力を十分に引き出し意欲的に学べる環境作りが求めらるのでしょうね。

 続いて、北欧が日本の保育や道徳に着目しているという話になりました。。

藤森先生は、「日本は昔から国土が狭いため、生活していくためにはより工夫が求められる。みんなが生活しやすいようにするのが躾。

玩具もみんなが物を使いやすいようにするのが躾。ルールを教えるのではなく、お互いを思いやるからこそ躾が必要。」と仰いました。

また、片付けに関しても、「ルールとして片付けるのではなく、次の人が使いやすいように片付ける、こには相手を思いやる気持ちが必要」と仰いました。

みんなが自由に遊べるためにルールがあります。そそこに秩序がなく、みんなが好き勝手やっていたら社会は崩壊してしまいますね。それは主体性ではありません。以前、朝の会や帰りの会について藤森先生は「周りがうるさかったら、静かにする時間だよと言える子どもに育てていかないといけない」と仰っていました。

ルールを教えることも大切ですが、子どもの心を育み、見守っても大丈夫な子どもに育てられる保育者でありたいです。

最後に2月17日に新宿せいが子ども園の保護者と、卒園家庭からなる「落四小学校区域の学童クラブを考える会」が開いた「子どもが幸せに生きていくヒントを見つけよう」という会の話になりました。

その会に参加した小松崎先生は、子育てをしている保護者の方が今後の教育についてのあり方を話しているのが印象的だったそうです。

世界では乳幼児期は8歳までと言われているそうで経験カリキュラムを重視しているそうです。

日本は小学校との連携接続に課題があるといわれていますが、乳幼児期は8歳までと考えると、小学校から急に座学になることは発達的に難しいことしていることになります。脳の臨界期も8歳と言われていたり、また、小学校の生活科も3年生から理科と社会に分かれていくことも8歳という境目が関係しているのではないかと塾で盛り上がりました。

小学校との接続にはまだまだ課題がありますが、小学校の先生が子ども園に子どもの様子を実際に見に来てくださったりと、小学校側の歩み寄りを感じたりと変化を感じます。子どもを中心に、子どもにとって何が一番良いことなのか、みんなで考えていきたいですね。

(報告者 佐野)


2月14日の塾報告

你好! 小林です。ついこの前までお正月だったような気がしますが
もう2月も半ばを過ぎているとは驚きです。
今日は2月14日にありました塾の様子について報告させていただきます。

この日はご飯を炊いて焼き鳥をおかずにして食事をしました。
健啖家揃いの塾生はそれに加え、コンビニで買ったゆで卵やenのお弁当などをそれぞれ用意して食べていました。
また廣田先生が富山へご旅行にいっていたとのことで「黒作り」というイカ墨を混ぜた塩辛も一緒にいただきました(好吃!)

夕飯の後はコーヒーを飲みながら様々なことをテーマにお話をしました。
その中で私が最も印象的だったのでは「子ども同士のいさかい時における保育者の対応」についてのお話です。

このテーマは「かしてって言おうね問題」がきっかけとなりました。
未満児クラスにおいては、他児の持っている玩具を無言で取ろうとする子どもの姿が多く見られます。ほとんどの場合、取られそうになった子どもは、そうはさせじと抵抗して玩具の取り合いとなります。このような時、保育者はどのような働き掛けを子どもにすべきなのでしょうか。
当然、その子どもの発達や日頃の様子などから対応は変わるものと思います。が、「かしてって言おうね」という言葉掛けをすることは少なくないのではないかと推察します。実際私もそういう言葉を掛けてしまうことが多いです。

藤森先生はそのことに疑問を呈せれています。お話を要約させていただきますと下記になります。

「玩具を取ろうとする子どもに『かして』と言うように保育者が言葉掛けするということは、取られそうになっている子どもに玩具を貸すよう促すことになるのではないか。「かして」と言われた子は貸さなければならないのか。楽しんで遊んでいたのに貸さなければならなくなるその子は可哀想である。玩具を取ろうとしている子に対しては『今使えなくて残念だね。じゃあ他の玩具で遊ぼうか』などの言葉を掛けて他の玩具や遊びに誘った方がいい」

他児の持っている玩具を使いたい場合、その玩具に執着して無理やり取ろうとしたり泣いたりする子どもの姿はよく見られます。その後も中々気持ちを切り替えられずに泣き続けることもあります。もし保育者の言葉によって気が逸らさせ別の玩具で遊び込むことができれば、より安定した心持ちで豊かに活動ができるのではないかと考えます。またそういったことは、気持ちを切り替えたり立て直したりする経験につながるのではないかと思いました。
もちろん先程述べた通り子どもたちの発達やその日々の様子によって、その対応はケースバイケースであるかと思います。0歳児・1歳児クラスの子どもたちではなく、2歳児クラスの高月齢児であれば、「一緒に遊んだらどう?」といった保育者の言葉掛けによって協同して遊べる可能性はあるのではないかと考えます。

さらに3歳以上児であればまた違ったアプローチがあるものと思います。以上児のぶつかり合いに対する保育者の対応についても藤森先生は以下のようなことを仰いました(以下は筆者の要約)
「以上児同士でぶつかり合いがあった際、保育者は『どうして喧嘩になったの?』といった声掛けをすることが多い。なぜそういったことを聞くのかといえば、どちらが悪いかを決めようとしているからではないか。保育者はどちらかに謝らせて終わりにさせたいという気持ちがあって、そういう問い掛けをするのではないか。だがそんなに単純なものではない」

そういった話の流れで話題に上がったものが「ピーステーブル」です。
ピーステーブルの説明につきましては藤森先生のご著書「MIMAMORU 見守る保育」(株式会社Gakken 2010 )から下記に引用させていただきます。

今、3・4・5歳児の保育室には、子どもたちがよく使うコーナーがあります。それは、「ピーステーブル」と呼ばれる机といすが置いてある場所です。 集団生活には、みんなで力を合わせるというよさがある半面、必ず意見のぶつかり合いがあります。そんなとき、この場所を使うのです。そこには、子どもの字でこう書かれています。「じぶんの かんがえを きちんと いおう」「ひとの はなしを きちんと きこう」
人と意見がぶつかったとき、瞬間的にはカーッとしても、時間を置けばずいぶんと収まってくる ものです。その時間をつくるのがこの場所です。
ここへは、当事者同士が自ら行って、話し合うこともありますし、仲裁しようとする子どもがそ の場へ連れていくこともあります。また、3歳児のケンカなど、まだ自分で解決できない子どもたちを、5歳児が連れていき、書かれてある事柄を読んで聞かせて、解決する手順を教えていることもあります。
同じいすがテーブルをはさんで向かい合わせに なっていますから、同じ姿勢、同じ立場で意見を いい合えます。片方が立っているとか、片方が物を持っているというような状況では対等になりませんし、年齢差を感じてしまうこともあります。
(52P)

またこの日ピーステーブルについて藤森先生からは下記の趣旨の解説をいただきました(以下、小林による要約)

「喧嘩して仲直りする場所であると同時に、自分とは異なる考え方を知りそれを認める場であり、それが民主主義の基本である」

「基本的には子どもだけで解決してく場である。だが当事者同士で解決できず、仲裁する子が介入してもダメな場合は、保育者が声を掛けることもある。その時は『先生が手伝うことある?』と聞く。すると多くの場合、子どもたちは『大丈夫だから向こうへ行ってて!』と反応することが多い。それは自分たちで解決するという宣言となり、解決するきっかけとなる」

「ピーステーブルは仲直りの意味だけでなく、心の平和という意味もある。ゾーンで特に何もしたくない子がぼーっとして座って過ごす場でもある」

子ども同士のぶつかり合いが起こった際、保育者はどのように対応すればいいか。子どもの様子やいさかいの状況は様々であり、答えは一つではない分難しい問題かと思います。未満児の保育においては「かしてって言おうね」という言葉を、あまり考えなく口にしている面があったと省みます。一人ひとりの子どもの気持ちに寄り添い、真心を持って丁寧に接していかなければならないと改めて思いました。以上児クラスにおいてはピーステーブルという環境を利用しながら、子どもたちの持っている力を信じて見守っていくことが肝要なのだと感じました。

報告は以上となります!
再見!
報告者 小林

1月24日の塾報告となります。

現地開催となった1月24日の臥竜塾となります。

今回私はキャリアアップ研修で藤森先生の「乳児」のお話を聞きに行く機会がありましたのでその報告をさせてもらいました。
場所は高田馬場だったので、いつも通りの出勤をして…という流れになりそうでしたが無事到着。大勢知らない方を見ると何故かとても緊張してしまう性格なのですが、前を見て藤森先生の顔を見るととても安心しました。
私は緊張するとお腹が痛くなることが多くあり、すぐにトイレに行く癖?病気?があります。緊張しいなのです。何年か前に藤森先生とドイツの研修に行ったことがあるのですが、海外なんて行ってしまったら緊張の連続でずっとお腹を下すのではないかと思っていました。ところが藤森先生と一緒だとなんだか身を委ねるではないですが、ずっと落ち着いて過ごすことができ、むしろ快調に過ごせることができました。安心して過ごすことができるというのは心身ともに健康になれることを実感した次第です。正に見守られている感覚でした。あー、子どもの気持ちってこんな感じなのかなと素直に思います。見守る保育で育ちたかったなーと思う今日この頃です。

思いっきり脱線しました、すいません(笑)

乳児の研修ですが、私個人として印象に残っているのが、
「心情」面白いことを見る
「意欲」やってみたいと思う
「態度」実際にやってみる
こういったことを具体的にお話を受け、0歳児は特に動くことがまだ難しい発達の子にはスッとおもちゃを目の前に置いてみたり、あまりにも部屋が綺麗だと心情も出てこない状況になってしまうため、一見ゴチャゴチャな部屋でも意味があるというのが理解できます。また先生たちが楽しそうに保育をして先生の興味のあることを単純にしてみることで子どもの刺激に繋がっていくこともわかります。

他にも様々なことを改めて学び直せるいい機会になりました。(おい、一つだけしか研修の話ししてないじゃないかと思わないでくださいね笑)
定期的にお話を聞く機会がないと原点に戻れないと言いますか、目に前にいる子どもたちに流れで保育をしてしまっていたのではないかとハッとさせられるお話ばかりで帰ってきた気持ちになります。ダメですね。日々精進です。

そんなこんなで現地開催の塾に私個人としては久しぶりに参加することができてとても嬉しく思いました。ただその時に研修報告がグダグダで塾生には申し訳なかったなとこの場を借りてお詫びいたします…。
enさんのお弁当もとても美味しくみんなで食べるご飯ってやっぱり美味しいなと思います。最近息子が「小学校の給食はとても美味しいんだよ」と言ってきました。続けて「みんなで食べるから美味しいんだよ」とも言われました。幸いGT園で育った息子なのでそういったところも育っていてくれてとても嬉しく思います。息子を通して見守る保育の素晴らしさをさらに感じております。

しっかり塾の風景を写真に収めることを忘れておりました。久しぶりの報告でうっかりです…。次に生かしていこうと思います。

報告者 本多悠里

1月31日の塾

1月31日の塾について報告いたします。

この日はzoomで塾が開催されました。

zoomの日は9時から塾が開始になるのですが、私自身、家庭の諸々が終わってからの合流になるので、だいたいいつも9時半ごろの入室になります。

いつも、遅れてしまってとても申し訳ないという思いも持ちつつ、途中から参加する場合、みんなの会話にどのように入っていこうかとタイミングを見計らっています。

子どもが、他の子が遊んでいる中に入る時ってこんな感覚なのかななんて想像を巡らせることがありますが、それにしても子どもたちの遊びへの入り方は見事だなと思います。

受け入れる方も常に受け入れオッケーという感じだからかもしれませんね。

そんな子どもの遊びへの入り方に注目して、子どもを見るのもおもしろいかもしれませんね。

余談でした!

私が入室してからではありますが、

2月3、4日に行われるGT全国大会in長崎がいよいよということもあり、事務局の西村先生より、準備の様子などの話を聞きました。

私も長崎大会事務局から配信されているYouTubeを洗い物をしながらイヤホンで聞いていたという話をしました。

2日目の会場は「出島メッセ」と言う場所になるのですが、そこは私が敬愛する長崎のスター雅治福山も登壇した場所なので、身震いを隠せません。

ここまでの準備、参加者の皆さんの対応など、大変なことも多かったことと思います。本当にありがとうございました!

さて、話はにこにこ組(2歳児)にあるドラの話へ。

先日、にこにこ組にある、ドラはどこで買われたのでしょうかと言うお問い合わせがありました。このドラは、お片づけの合図などに使用しています。

そんなドラは園長先生がシンガポールで買ってきたものになります。そして、わらす(345歳児)にある、食事の開始の合図に使用している木魚のようなものが広島県の宮島で購入したと園長先生から話がありました。

その際に、園長先生からは「あれを買おうと思って探してもなかなか見つからない。いつもアンテナを張りながらいろいろなことを見ることが大切」という話がありました。

これはとても大切にしたいことですね。

外に出て、いろいろなものを見ることで、思考のスイッチが入っていくように自分の心を作っておく。こうすると、クリエイティブになりますし、何よりワクワクして行動することができるのではないでしょうか。

意欲や、やる気もジッとしてても湧き上がることはなく、行動することで、自然で湧き上がってくると言われます。つまりは無理にでも動いてみるということが大切になります。思考も同じように、ジッと座っていてはクリエイティブなことは生まれにくく、実際に行動することで、点と点が結びついていくのかもしれませんね。

次に私から先日の島根出張の話をさせてもらいました。

島根出張では、我が地元の隣町である浜田市に伺いました。

浜田市の市議会議員の方や、幼児教育センターの方が浜田の乳幼児教育をなんとか変えていきたいという思いがあり、今回、藤森先生をお呼びすることになりました。

緑に癒されます

3日間ありましたが(私は事情により土曜日で帰京いたしました💦)

浜田市の乳幼児施設を訪問し、環境の助言や質疑応答をしたり、二日に分けて講演会を行いました。

私としては、園長先生と二人で質疑応答をさせていただいたり、また、ほぼ地元である浜田市の乳幼児施設の職員さんたちが園長先生の話を聞く機会を目の当たりにして、地元が変わっていくかもしれないというワクワク感を抱き、感慨深い時間とありました。

また、今回、里山子ども園わたぼうしの盆子原園長先生が送迎などをしてくださいました。かつて一緒に働いていた盆子原先生が園長として頑張っていること、そして、盆子原先生だからこそ、人との関係性をどんどん広げて、つながりを自然と作り、さまざまな取り組みが動いていることを感じ、刺激を受けました!

そんな話が展開され、最後は小林先生のお子さんの授業参観の話で本日の塾はおしまいになりました!

報告者 森口達也