図面から考える見守る保育

5月12日の塾の報告をさせていただきます。

5月も中旬に差し掛かり、今年は全国的に早い梅雨入りらしいですね。雨の日が続けば、外で体を動かすことも難しくなり、太ってしまいそうです。小松崎先生情報なのですが、そんな中、栃木県の若林先生は、地元の消防団に入隊されたそうで、10キロも痩せられたそうです笑。

さて、本日の塾も、緊急事態宣言中であるため、zoomでの開催になりました。

本日の参加メンバーです!

今日の議題は、茨城に外部臥龍塾生である小松崎先生からの話題で持ちきりでした。その話題とは、「図面から考える見守る保育」というものでした。詳しい情報は書くことができないのですが、ある保育園様の新園舎の図面をみながら、用意されてあった質問に対し、「ここの部屋はこうしたらいい」や「ここはどうなんですかね?」など塾長と塾生で考え、答える形式で話は進みました。

その中でも少しだけ書きたいと思います。

質問「2歳児の部屋はあえて独立性を保つために、壁や扉で仕切るのが良いか、ガラス戸にして、0〜1歳、3〜5歳のスペースとの連続性を持たせた方がいいか?」

難しいですよね。確かに独立性も大切ですし、他のクラスを見ることも大事な気がします。

この質問に対して塾生からの答えです

・2歳の子達が3〜5歳の子たちを全く見られないのはもったいない気がする。

・低い壁みたいなのはどうか(パーテーションのような)。

・可動式でいつでも切り替えられるようなものはどうか。

・あえて0〜1歳は壁にして、3〜5歳の部屋はガラス戸にしてみたらどうか。

などなど意見が出ました。

この質問に対して、塾長は以下のように答えられました。

基本的には、壁はつけるのは簡単だが、外すのは難しい。見せないのは簡単だが、見えるようにするのは難しい。壁を見えるようにするのは難しいが、見えるものは、布かなんかで覆ってしまえば、見えなくすることは簡単。だから、まずはガラス戸にして、クラスが落ち着くまでは、見えなくして、上のクラスを意識する時期になれば、見えるようにすればいいからそうしてみたら。

とのことでした。

正直、目から鱗でした。確かに、見えない壁を見えるようにするのは難しいですね。壁を抜くくらいしか想像できません。大変な苦労ですが、ガラス戸を隠して見えなくするのはその比ではありませんね。2歳児の独立性も、他クラスとの連続性も確保できる答えでした。

他にも、さまざまな質問が出て、みんなで考えたのですが、今回は割愛させていただきます。

さて次は、「園を設計する上で大切なポイントは?」

ということで、まずは西田先生が答えられました。

西田先生

土地によって建てられるものが決まってくる。その中で、設計士さんとたくさん話をして決めた。設計士さんは見守る保育を知らないので、ここはこういう意図があってという話をしながら決めていく。あとは、現場の先生的にはどうか、使う人の目線を大切にしている。

邨橋先生

設計の段階では、現場でどう使うかはわからないから、自由に移動できる家具を使ったり壁を使ったりしてフリーにできるようにしたい。

塾長

基本的には、どんな保育をしたいか。この子供達はここで、こんなことをしたい、という考えを設計士さんに伝えていくことが大切。本を読んでもらうこともいいし、保育の意図を伝えてながら進めていくことが大切かと思う。

と話させていました。

そして話題は塾長からの提案で、みんなはどうやって図面を考えるか?ということで話が進みました。この質問に対して、まずは鹿児島の松元先生から答えました。

松元先生

おそらく設計士さんは、年齢別で園を設計している。部屋の中で生活が完結するっていう作り方になっていると思う。ここと、ここの子供たちが名目上、◯さいと▽さいとなっていますが、ともに生活をするグループですと伝えていきたい。そうすると、保育のことをあまり知らない設計士さんにも、実質どんな使い方を理解してもらえるのか。この保育でやりたいこと、意図を設計士さんに伝えていきたいと思う。

高橋先生

何かをしたいと思いと、何かを削らなければならないと思う。職員さんの中でも話合い、理念を通して、優先順位をしっかり決めながら進めていきたい。

では、最後に塾長とよく話をしたり出張に行かれたりする塾頭はどうですか?設計をする上で大切にしているポイントはありますか?

塾頭

・・・(無視)。

ん?ない!!笑

予想外の答えすぎで、みんな爆笑でした。

そんな笑いの中、本日の塾は終了しました。

図面や、設計など、初めて考える話題で本日もとても楽しい時間でした。

報告者 横田龍樹

冷凍な話

遅くなってしまいましたが、4月21日の塾報告をいたします。

まずは、次の日が私の誕生日ということもあり、みんなにお祝いをしてもらいました!

33歳になりました。

ありがとございます!!

自分と同じ誕生日の人って実感として少ないなと感じています。

スーパー根拠はないですが!

どうしてもその前の日か、次の日が多いような印象です。

スペシャル根拠はないですか!

ちなみに分かりやすい有名人というと北海道日本ハムファイターズの中田翔選手が

同じ誕生日ということもあり、勝手に親近感を抱いてはいます。

ん〜あとはいないんですよね笑。

まあ、いいんですが笑。

いや、いました!最近では中日ドラゴンズの柳投手が同じ誕生日であると発見しました!

非常に素晴らしい投手なので、期待をしております笑

どうでもいいですね笑

そんな日の塾はまず、冷凍食品の会社が取材された番組をみんなで見ました。

番組のテーマはこのような感じです!

『★おうちでご飯を食べることが多くなった今、お惣菜業界はぐんぐん伸びて10兆円規模に!儲かってるってことはその進化もスゴいはず!という事で最新の「お惣菜テック」を取材!

★美味しすぎる冷凍お惣菜は、旬の食材をある方法で安く仕入れていた!?★ポテトサラダに4トンの圧力をかけるとアレがなんと20倍に!?★ゆでたまごが30日も日持ちするヒミツは「お酢」?★スーパーのお惣菜をピッタリ売りきるのはA I!?』

なぜ、安く、おいしいお惣菜を作ることができるのかというと、鍵は冷凍にあるということで、

旬の食材は、その時期にはたくさんとれるため、値段は下がるそうです。

その食材を大量に仕入れ、調理し、尚且つ冷凍で長期保存をすることで、安い食材を新鮮に保つことができるということでした。

このあたりは、まさに技術の進歩を感じますね。

しかも、ただ冷凍にするのではなく、急速冷凍というころで、マイナス70度で一気に冷やすので、旨味を閉じ込めることができるそうです。

技術が進歩することで、できることはどんどん増えていくのですね。

様々な可能性を感じさせますね。

また、スーパーのお惣菜を完売させるAIも登場していました。

こちらはどのように割引シールを貼れば、ピッタリ売り切れるのかということを

AIが計算してくれるのだそうです。

そのあとは、GTセミナーの内容が決まり、皆さんに動画でその内容を報告させてもらいましたが、

その動画をみんなで見ました。

次に見たのは、改築された省我保育園を取材した動画です。

というのも、環境セミナーで改築された省我保育園の紹介をしようということになり、

なかなか今は一般の方は見学ができないので、我々で動画を撮影しようという運びになりました。

詳細はぜひ、セミナーに参加して見ていただきたいのですが、

改築前の省我保育園の雰囲気を残しつつ、新しくなっているのですが、

なんでしょうか、これまでの歴史や当時の思いをそのまま引き継いでいるという思いのような

ものを建物からも感じました。

省我保育園の主任の先生と僕の掛け合いで動画が進んでいきます。

また、園庭も改築されていて、そちらも素晴らしい環境になっているので、ぜひ、見てみてください。

主任の先生とは何度もお会いはしているのですが、やはり、どこまで、ゆるくなっていいのか

探り探り僕もやっていたもので、その微妙な心理状態が見えて個人的には大変、いい経験になりました!笑

報告者 森口

zoom塾3 2021/4/28

「言葉が使いがとても悪い子どもについて、そういう子にどのように伝えればいいのか」

佐野先生から、の質問に、

「流行ったアニメや、家庭環境など、何かの影響がなければ、子ども自身で悪い言葉を考えつくことはできないのでは」

「日本は言葉の暴力について甘すぎる」

接する保育者としては、ふとした時に出る言葉、無意識に出る言葉、について気をつけると同時に、

「悪気で思っていない内に、そういう言葉について、表現の仕方について伝えてあげられるといい。怒るように伝えるとムキになるから」

とのこと。勉強になります。

渡邊先生はチーム保育について。

「全員番号を守って、それぞれの役割を全うするべきでは」

という、チームの先生の考え方によって、チーム保育が円滑に進んでいかない、という話でした。

「保育は人間性が出る」

「やってもらって助かった経験があると、自分もやってあげようとする」

「そういう経験を積まないと」

なるほどチームで助け合った経験が、その人に影響を与えるのですね。

「先ず子どもにとってが先、役割はその後」

「役割にこだわるとギスギスした保育の形になる」

「番号をシャッフルして、大変な人の後ろをフォローする体験」

「立場が逆になる思いをすれば、その立場に対して思いやれことができる」

との塾長からの言葉です。勉強になります。

チームが楽しい雰囲気になることは、大人にとっても、そしてもちろん子どもたちにとっても、とても大切なことです。

もう気付けば5月。新しい月も、楽しく実りあるものにしていきたいですね。

(報告 加藤)

zoom塾2 2021/4/28

邨橋先生の住む大阪、今コロナ禍における感染者数のピークを迎えている、という見方があります。

病院も逼迫していて、そんな中、マスクによる酸欠、というまた新たな弊害も生まれてきています。

日本では、園によって、感染拡大を防ぐ為の方法はそれぞれにあると思われますが、子どもたちにとってあまりにも過剰すぎるほどの対策、予防策は、気をつけなければそれ自体が弊害になりかねません。

その中で、「不適切な保育」という話題に。

世田谷区において、「不適切な保育の検討会」というものが開かれたそうです。

結論、「子どもの権利条約に沿っていないものを不適切」

意見の表明権を守ること、など、様々な話し合いの末にこのような結論が出されることはごく自然なことであると思いますし、また、そもそもに至極当然のようなことであるとも思わされます。

「子ども庁」創設も囁かれていますが、子どもの人権、子どもを尊重する基本理念のもと、進められていくことを改めて望みます。

「それいいと思ってるの!?」

ふとした時に口にしてしまうような言葉も、

「それは説教でも、教え、でもなく、脅迫となっていないか」

この仕事に従事する上で、肝に銘じておきたい塾長からの言葉です。

また、「主体的」について。

しっかりとした導入の末、子どもを誘導しておいて、その上で子どもがやりたいと思っている、これも主体的だ、という見方については、邨橋先生から、

「結局、子どもを丸ごと信じているか、に行き着く」

「見た目は同じように見えても、全然違う」

「子どもたちにさせたいこと、やらせたいことはあっていい」

「そこに選択があるかどうかではないか」

という話があり、それについて塾長から、その日読んだ新聞の話題を元に、

「大人からの禁止を禁止する」

つまり、

「自分から、やってはいけないことをやらない子へ」育てていく、見守っていく、ということであり、大人の強制的な、誘導的な圧力の中で子どもが育つのでなく、子どもがそう育っていけるような環境の中に子どもたちがいられるよう保育者の存在があるということを、改めて感じる思いがしました。

最後は、佐野先生、渡邊先生からの質問に、塾長が解答していただきました。

(報告 加藤)

zoom塾1 2021/4/28

初夏の足音聴こえるかのような臥竜塾。

途中参加の今日は鹿児島GTでの話から共有させていただきました。

久しぶりの面々

元気そうな表情が伺えますね。

今回の鹿児島GTでは、総勢157人もの方々が集まり、塾長の講演をはじめ、意見の交換が行われました。

「GTの集まりは人が集まる」

とは松元先生の言葉で、そこにある熱量に改めて気付かされる思いがします。

参加された職員の方の感想の中に、

「チーム保育、隙間に入る感覚、今までは番号、役割に囚われていた」

空いたところを皆で埋めていく感覚、というのでしょうか、流動的な、対応的な動き、について考えさせられたという意見があったとのこと。

また、「012歳児の保育の重要性」

動画で見ることでより具体的に理解ができ、

「子どもをもっと見よう」

という意識に繋がったとのことです。

学ぶ意欲に直接繋がる、生LIVEでの時間となったようです。

塾長は講演先で内容を合わせ、変えることができますが、

「それがLIveの良さ」

と、塾長。

このような機会が増えていけるように、情勢がもっともっと落ち着いていけることを望みます。

チーム保育の話題から、「チームで育児を」という、見出しの気になる保育雑誌の話題に。そこには、

「スキンシップとアタッチメントの違い」

「保護者のアタッチメントと集団のアタッチメントの違い」

「保育者のアタッチメントは見守る」

について内容があり、そういう理解が浸透されていくことはとても大切なことであることを改めて思います。

(報告 加藤)