“片付け”

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6月29日(水)の塾報告をさせていただきます。

が、その前になんと加藤先生がデザートとして高級アイスを買ってくださっていました!!毎回恒例の指差しをして、被った時は男気ジャンケンです。

甘いものを取り合う“漢”たちの図です。
男性だけだとベリー系のアイスは残るようです…(笑)

美味しいデザートをいただいた後は、6月25日に行われた藤森園長の保護者向け講演会について、柿崎先生・横田先生・わたしから研修報告がありました。今回伺った保育園は、神奈川県厚木市にある「厚木ふじの花保育園」さんです。小田急線本厚木駅より徒歩5分程の場所にあります。

中村「土曜保育で使っていた1階の保育室を見学させてもらった。入ってすぐ手前には給食を食べられるローテーブルが置いてあり、その他パーテーションのような仕切りはなく、部屋全体を広く見渡せるような環境作りがされていた。また、給食の展示がされている保冷ケースの上に給食のレシピが置かれていた。園児が美味しいと言った給食をお家でも作れるように調理の先生が準備しているそう。せいがでも保護者からレシピを教えてほしいと聞かれることがあるので、面白い取り組みだと思った。」

横田t「午後からはふじの花さんが準備してくださったお弁当を食べながら、職員の方々とお話しをしました。いくつかの質問の中で1つ目が印象的で、“玩具などの片付けをさせるかさせなくてもいいか”について、藤森先生が回答されていました。手の空いている先生や片付けを進んで出来る子がやればいい。子どもは先を見る生き物で、今遊んでいるゾーンから他のゾーンに行った子がいたとして、その遊びを中断させてまで片付けさせなくてもいい。また、片付けが“遊び”となるような工夫をしてあげられたらより良くなると。聞いていて大変参考になりました。」

柿崎t「講演後はですね、藤森先生とお茶をしました。色々話をしながらその後はロマンスカーでゆったりと新宿まで帰りました。(笑)研修については、久しぶりに藤森先生の講演の付き添いをしたので改めて勉強になりましたね。お話の中にあったソサエティ5.0。子どもに考えさせる大切さや必要性を学んだ。また、科学についても話されていて、まさに料理も科学。先日、こだま保育園さんからいただいた子どもの手作りドレッシング。味の調合を科学として子どもたちに体験させることはウチでもやりたいし、ドレッシングだけじゃなく”ふりかけ”なんかも面白いかなと思いましたね。」

伊藤t「片付けることについて、いまクラスで子どもたちに片付けさせてから次の遊びに行くよう声かけるときがある。今回の研修報告を聞いて、違う観点で見てみようと思いました。」

本多t「わらすは製作ゾーンとかは散らかりやすくて、それでも子どもに片付けを手伝ってくれる子いる?と聞くと意外と率先してやってくれる子が多い。そこに小さな社会を感じますね。」

園長先生「片付けるという感覚は国によって異なる。以前ドイツにいった際、家具メーカーの社長からある質問をされた。それは日本からしかない注文で世界中をみてもないのだと。それは机の脚をたためるようにしてほしいと言われること。脚をたためるようにすると構造的に弱くなるのになぜそんな注文をするのか聞かれて、日本では食事、団らん、そして睡眠を茶の間でしていた。だから机をたたんで、片付ける必要があった。だから日本において片付けることは無くすこと。ドイツを含めて欧米などはリビング、ダイニング、ベッドルームとそれぞれに用途が分かれていて、片付けることは次に利用する人が使いやすいようにすること。掃除ということに教育的概念を持たせているのは儒教の国だけで、欧米などは、掃除は業者のする仕事である。また、物が散らかっていることで子どもたちも想像を膨らませる。なにも無くしてしまってはそこから発想というのは生まれにくい。」

目から鱗ですよね。片付けは玩具や使っていたものをしまうこと。でもそれは国や地域によって考え方が異なるのだと。私たちが園で当たり前に使っているテーブルもなぜ脚がたためるかなど考えたこともなかったです。日本家屋と欧米建築の造りの違いで、家具や考え方に違いがある。片付けひとつとっても違いがあるのはとても興味深く聞かせていただきました。

園長先生は続けて、ドイツを例に保育園や小学校の教室の造りについても日本と海外では大きな違いがあることを教えてくれました。日本の教室というと、長い廊下があって廊下から教室内が見えるようになっています。この造りは元々軍隊の宿舎をもとにデザインされていて、さらに遡るとそれは牢屋だと。ドイツの学校は、ひとつの部屋から他の部屋に移動ができる。日本の廊下のような概念はなく、廊下も走っていいなど、遊びの空間としてあるそうです。ふじの花保育園さんでの園長先生の講演でもありましたが、今後日本も学校の空間デザインは変わってくるそうです。これからの教育や保育の在り方について、広くアンテナを張って日々の業務に活かしていきたいですね。

その他、子どもの人数に対して保育士の配置について、子どもに対してのフォローなど話題は尽きず。長くなってしまうので今回は割愛させていただきますが、大変実りのある塾でした!(報告者 中村英知)

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