日本科学未来館 その②

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未来館報告のその2になります。
今回、とても印象に残ったのが「未来逆算思考」をテーマにした展示でした。
どういった展示だったのかというと、このように説明してありました。

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「50年後に暮らす子孫たちに、どんな地球を贈ることができるのか、ゲーム形式でアクティブに体験する展示です。私たちが暮らす豊かな地球を次世代に受け継いでいくために、なにをしたらよいのでしょうか?さまざまな課題を乗り越えながら、自分が選んだ理想の地球をゴールまで届ける体験を通して、理想の地球を実現していくために必要な科学技術やライフスタイルを考えてみましょう。理想の未来を描き、そこから逆算することで、私たちが今からするべきことが見えてきます」

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また、さらにこのような説明がありました。
『未来を思考する方法は2つあります。ひとつは、現在の延長線上に未来を描く思考。これを「積み上げ思考(フォアキャスティング)」と言います。もうひとつは、理想の未来を思い描き、そこから現在にさかのぼる思考法。これを「未来逆算思考(バックキャスティング)」と言います。未来の問題に向き合うには、2つの思考法をうまく使い分けることが大切です』とありました。

積み上げ思考には「現状を分析し、目の前の課題を解決してゆく、ただし、必ずしも理想の未来に向かうとは限らない」とありました。
また、未来逆算思考には「理想の未来から逆算し、今からすべき発想する。現在を未来をつなぐ道筋を描くことができる」とありました。

この未来逆算思考のことを知ると、塾長の話とつながるなと思えてきました。
最近、塾長は「自制心(我慢する力)」の大切さについて話をされます。また、成長展でも発表がありましたが、園の今年度の研究テーマも「自制心」でした。
塾長は最近の若者の事件からこの自制心の足りさなを感じておられます。欲求を我慢する力がないからこそ、目の前の欲求に負けてしまい事件を起こしてしまう人が多くなっているという現状があります。

しかし、いくら我慢する力が大切であるからといって、「だから子どもには我慢させることが大切だと」大人が子どもに我慢を強いてしまうのは違いますね。大人と子どもの関係では我慢する力はつかないと塾長は言われます。そのためには子ども集団の力が必要になってくると塾長は考えておられます。
そして、具体的に自制心を高めるために必要な力として、
・先を見通す力
・信頼できる大人がいること
・気をそらすこと
が大切であると言われています。と、詳しい話は塾長のお話をぜひ聞いてください!
そんな自制心をつけるために大切な「先を見通す力」と未来逆算思考の「理想の未来から逆算し、今からすべき発想する。現在を未来をつなぐ道筋を描くことができる」ということは同じことではないかと感じました。

理想の未来を描くことで、今自分が何をすべきなのか考えるというのはまさに自制、我慢することにつながるのではないでしょうか。
目の前の欲求に負けてしまうと、先の未来でツケが回ってくることになります。私が幾度となく挑戦しているダイエットがいい例かもしれません。
美味しいケーキが食べたいという欲求、今日だけはいいかという欲求に負けるということが積み重なることで、先の未来でツケが回ってきます。
私を含めてですが、現代はこの自制心、未来逆算思考の欠如が問題なのかもしれません。ちょうど塾長のブログで現在、温暖化や自然保護の内容が話題になっています。その内容を読むと温暖化や環境悪化も先の未来のことは考えずに、今だけの欲求で過ごしてしまっている人類の生活の結果でそうなってしまっているということを感じます。

私自身も正直、この先を見通す力、自制することがまだまだできていないと感じることがあります。どうしても目の前の欲求に負けてしまうことがあります。塾長を見ていると先のことを考え、今どういう手を打つべきかという姿勢であらゆることに取り組んでおられることを感じます。目の前の欲求に負けてしまうのは、はっきりと目指すべき未来が描けていないのかもしれません。この報告を書きながら、改めてその部分をしっかり意識して、成長していきたいなと思いました。
子どもたちだけではなく、大人に対しても先を見るきっかけを与えてくれているこの企画展は素晴らしいなと思いました。

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あたなはどんな未来の地球を子孫に残したいですかということを分かりやすく表示しています。このような展示があると子どもたちでも先の地球のことを想像しやすいですね。

 

日本科学未来館ということで、未来のことを意識させてくれる展示がいくつもありました。未来のために今何をすべきかというのは子どもだけではなく、大人も大切にしなければいけないことですね。塾長と一緒にいなければきっと私はこのことに気がつけていなかったと思います。本当にたくさんの学びのきっかけを与えてもらっていることに改めて感謝の思いを抱きました。

報告者 森口達也

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