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夫婦の形
さて職場の結婚式となると、主賓の挨拶はもちろん塾長です。 よく塾長はスピーチだと緊張するから、講演だと思って話します。 と言われますが、やはりたくさん講演している塾長でも緊張するのですね・・・。
今回も塾長はどのように挨拶するのかとても気になりながら聞いていました。
新郎の職業はプロのスポーツ選手で、 出席者も誰もが知っているような有名な方がちらほらいて、 そういう意味でも雰囲気はすごかったです。
先に新郎が所属しているチームの監督がスピーチをされましたが、 『食』についての重要性を二人に伝えました。 やはりスポーツ選手にとって「食事」というのはとても重要なことで、 身体がしっかり整っていないと100%の力を発揮できないからですね。
それに続いて塾長の挨拶ですが、 まずは企業のチームについて話されました。 おそらくこれは、臥竜塾ブログにも詳しく書かれていますし、 講演の中でも話されているので、ご存知かと思います。
ドラッガーは企業のチームを3つに分けられると言います。 「野球型」「サッカー型」「テニスのダブルス型」です。
野球型というのは各自のポジションが決まっていて、ほぼ自分の役割だけを全うする。 サッカー型というのは各自のポジションは概ね決まっているが、自分の役割を越えて、 仲間の分までフォローする。 これからの企業は「サッカー型」のチームにならなければいけないという話です。
どう使うか
私たちは月に1回月案会議というのをしています。その中で各ゾーンどんな様子で子どもたちが遊んでいるのかを見て次にどんな発展ができるかを話し合います。
巨大トランプ
凧揚げ
つい先日に、学童の子どもたちと凧作りをして作った凧を近くの公園に揚げに行きました。
お正月と言えば凧揚げ。 羽根つきや福笑いと共にお正月の伝統的な遊びですね。 凧揚げがお正月のイメージなのは占いや厄除け、祈願などの意味や諸説あるようですが、北風や一定方向に風が強く吹く季節的な要因もあるようで、1月は凧揚げに適した季節と言われているそうです。
しかし、地方によっては凧揚げの時期が異なるようです。
長崎の有名な凧揚(はたあげ)は4月ですし、浜松は5月、新潟県白根は6月、沖縄は10月とばらばらです。
また、関東地方以北では「たこ」と言うが、大阪辺りは「いか」、長崎辺りでは「はた」と言うそうです。
今月の月案を子どもたちが決めた際に「凧揚げ」が発案されました。
このような伝承遊びは、いつも大人のひらめきとして子ども月案の他に組み込ませてもらっているのですが、今回はその必要さえありませんでした。
そして私自身、小さい頃に凧揚げをしたことはあるのですが、自分で作ったことがなく、今まで興味を示して来なかったら凧についての知識は全くないと言っても良い程でした。
ですので、文頭で書かせていただいた凧揚げの時期と呼び名の違い等々は今回の子ども月案がきっかけで調べ、知り得た事です。
子どもたちの自発的な遊びや発案がきっかけで、私が新たな学びを得ることができたのは今回で何度目なのか数え切れません。
凧についてより詳しく、凧揚げの歴史やどこから伝来されたか等が書いてあるので、ぜひご覧になってみてください。
http://sogyusha.org/saijiki/01_spring/tako.html
さて、今回の凧揚げは1日で製作から実践を行う過密なスケジュールにしてしまったので、簡単に作れる凧を2種類用意し、子どもたちに選んでもらって一緒に作りました。
1つはポリ袋を用いたぐにゃぐにゃ凧です。
もう1つは画用紙を用いた画用紙凧です。
製作後、天気にも恵まれていたので近くの公園に揚げにいったのですが、不運にも風がなく、あまり高く揚がりませんでした。
しかし、上手く揚がらなかったからこそより良い学びがあります。
「なぜ上手く揚がらなかったのか?」
風がなかったからと考えた子もいれば、骨組みを付け過ぎたための重みで揚がらなかったと考えた子もいたりと様々でした。
もし上手く揚がっていたら、子どもたちの凧は今回止まりだったかもしれません。
前文に不運にも風がなく…と書きましたが、逆に運が良かったのかもしれません。
そして、子どもたちとまた次回チャレンジしようと決めました。
次回の凧揚げで子どもたちは凧にどんな変化を加えるのか。
はたまた風のみを気にするのか。
今から楽しみでなりません。
(投稿者 若林)
地理好き
巨大紙飛行機
おもちゃの整理、管理<その2>
前回のブログで、最後に足りなかったピースが届いて一件落着というところだったのですが、実はこの先にも話は続きました。
実際にやってみるともう1ピース足りなかったのです。パズル全体が立体で国の場所が盛り上がっていて、海の場所が少し低くなっているのですが、ちょうど中東あたりに海が細く伸びている箇所があり、それがピースがないのか、海なのか気付かなかったようで、、、楽しい空気から、少し重い空気へ。
しかし、小学生はそんなことではあきらめません。
前回よりも、集まっていた人数が多かったこともあり、再びピースを注文する相談を始めました。前回やっているだけに、その流れは速かったのですが、誰が電話するという所でまたも「やっぱり先生が、、」という声が、、。
ところが、前回いなかった子が、「私電話したい!」と立候補をし、電話することに。
ここにきて私も本当に電話させても大丈夫かと不安になったのですが、とりあえずやってみることに。
電話番号だけは押してあげて、その受話器を渡すと、
「お世話になっております。新宿せいが学童クラブです。○○○の世界地図パズルのピースが足りないんですが、注文することはできますか?」
「はい、1ピースです。」
「郵便番号は○○○の住所は○○○です」
「足りない国のパズルはイクラです、、、じゃなかったイラクです。」
「はい、よろしくお願いします」
とあっさり注文をしてしまいました。
途中で、真面目にボケもありましたが、その電話の後は、その子を中心に「注文できた~」「なんでイクラっていったの」「本当にできると思わなかった」と大盛り上がりでした。
今度の火曜日にその1ピースが届く予定なのですが、今からその日が楽しみです。
ちょっとした失敗も、いい経験になるものですね。
まだまだ整理するものはたくさんあるので、子ども達と楽しみながらいい経験をしていきたいと思います。
(報告者 西田泰幸)
おもちゃの整理、管理<その1>
新しい年が始まり、今年度限りでお終いとなる新宿せいが学童クラブも残すところ3か月となりました。
少しずつ家具や書類、おもちゃなど整理が始まっています。何気に大変なのがおもちゃの整理です。日頃、使っているものは、ほとんど大丈夫なのですが、しばらく使っていなかったものや、タイミングがなくまだ出していなかったおもちゃまでと沢山のおもちゃをまだ使えるか確認しなくてはいけません。
例えば、トランプがちゃんと53枚足りているかどうか、ボードゲームのパーツは足りているかなどが、あるのですが、もし職員が一人で何セットものトランプを1枚、2枚、、と数えている姿をすると、相当寂しく、そして手間がかかりそうです。
それなので、私は子どもたちと一緒に遊びながら確認するようにしています。トランプならソリティアを教えてあげたり、何がババか分らないじじ抜きを一緒にやってみたり、ボードゲームなら一緒に遊んで、その場で足りないカードやパーツを作ってみたり。そうすると、楽しく遊びながら、同時に、足りないと困るという経験から子ども達に物を大切する気持ちも伝えることが出来ます。
そんな中、パズルのピースが足りているかという遊びをしている時に面白いことがありました。しばらく手がつけられていないパズル、、、はめてみる前から、ピースが足りないのだろうなと思いながらも、子どもたちに声をかけて一緒にやってみました。やってみると「どうかな?足りるかな」とワクワクしながらやってみるのもなかなか楽しいものです。毎回の最後は「あ~、1ピースたりなーい」「ちょっと下に落ちてない?」等と、色んなパズルをやること繰り返す事、、、5回目。「やったー!」と、ついにちゃんと足りているパズルを見つけました。苦労があり、また本当にできるかどうかわからなかっただけに、その子どもたちの顔はとても嬉しそうでした。
その後も、続けたのですが結果はちゃんとピースが足りたのは全8枚中1枚のみでした。
結果を見ると少し笑ってしまいますが、そこからも色んなことが経験できました。
まず初めに、起きたのが「ピースが足りないパズルはどうするの?」ということでした。それまで、トランプやボードゲームで物の大切さを感じてきた子どもたちなので、なかなかの問題でした。
ほとんどのパズルは、箱がなくどこで買った物か分らなかったのですが、一つだけ○○○の世界地図パズルと会社名が書いてあるパズルがありました。「これなら聞けるかもね」と足りないピースを注文できないかという話になりました。
まずその世界地図パズルのどのピースが足りないのかという確認が始まりました。全部はめて、足りない国の場所を地図で見て「ここは、、イタリアかな」「ここはチリかな」と書き出していきました。国ごとに分かれているピースだけあって足りないピースは10数個もありました。
足りないピースがわかると電話です。小学生ということで実際に電話してみると、話していたのですが、「誰が電話するのか?」、「なんと話すのか?」と決めているうちにだんだんみんなが弱気に、「やっぱ先生がした方がいいんじゃないの?」。
直前まで子ども達で電話する流れだったのですが、その弱気なムードは変わらず、残念ながら、子どもたちに何が足りないとなんというかを復唱してもらいながら、職員が電話をすることに。
それでも子ども達は、自分たちがそのパズルをまたできるようにしたことにとても満足気でした。
何日かして、そのパズルが届いたときには、「来たー!」と大喜び。注文に携わっていない子までやってきて、そのパズルを楽しんでいました。
自分たちだけで何かができる。そこから生まれる喜びは格別のものですね。 (報告者 西田泰幸)
バランス
園庭の運動遊具や園庭のあり方について、皆さんどう捉えるでしょうか。私の園でもそうなのですが、基本的に総合遊具は園庭の端にあり、真ん中は広い場所になっています。そこは三輪車で走ったり、ボール遊びをしたりと広い場所を使って遊ぶものをするときに使われることが多いです。一般的な保育園の園庭もそうであることが多いように思います。そのことについて、以前、ドイツの遊具メーカ-aibeのグリム氏と藤森先生の研修でグリム氏がこういったことを言われていました。
それは1.日本の園庭は遊具が少なく、様々な遊びができない。2.広いが一つの遊び道具しかない。ということでした。また、こんなことも言われていました。「日本人は遊具に信頼がない」つまり、「怪我するかもしれない」「落ちるかもしれない」といって、その遊具の本来の意図を理解よりも、怪我などのリスクを避けるということです。ドイツでは逆転の発想でした。
たとえば、ブランコですが、「日本ではぶつかっては危ない」「落ちたら危険」といって公園から撤去されていますが、ドイツでは逆に「転落の経験も必要」という考えを持っていました。しかし、やはりぶつかると危ないので、座席部分はゴムにしているということでした。また、一番怪我をするのは降りるときであり、その問題は地面にある。だから、地面を柔らかい素材や木のチップを敷き詰めている。とのことでした。
「危険」だから取り除くという日本の捉え方と大きく違いますね。そして、その怪我や危険のためにバランスを養うことにより自分で怪我を回避するようにしているといっていました。このバランスということが何かと重要視されます。こういった目的のため、その遊具一つ一つに込められた意図をしっかりと繁栄されており、「経験」を通して、どう子どもたちを育てるかという意味合い自体が遊具メーカ-にも考えられていました。
こういった園庭の遊具の環境から前回の内容にもあった「運動」につながることが研修の中で触れられていました。というのも、前回のブログでもあったように日本は「運動」のとらえ方というと「走る」「跳ぶ」「投げる」といったように広いフィールドで力いっぱい走り回っている様子を運動と捉えることが多いです。そのため、園庭の環境もそういった活動ができるように意識されていることがとても多いです。

ドイツの園庭の環境
しかし、私が以前ドイツの保育園に見学に行ったときも、園庭の中に広い広場があることは少なかったように思います。園庭が日本のように走り回って体を動かすといったようなものではなく、多くの「経験」ができる場所としての意味合いが強かったように思います。日本の様に「園庭=運動」ではなく「園庭=自然環境や外でしかできない活動」といったイメージでしょうか。
そのため、岩が置いていたり、木などの自然環境があったりと日本の一般的な園庭とはまた違った環境でした。では、どこで運動をしているかというとそれは園庭だけではなく、室内でもしていることがありました。それもどちらかというとボール遊びだけではなく、アスレチックのようなもののほうが多かったように思います。それは前述にもあったように「バランス」が非常に重要視されているからなんでしょうね。
では、なぜ「バランス」が重要視されているのでしょうか。このときの話ではバランスを重視する内容が2つでていました。1つは「特別な機能を上げるのではなく、やりたいスポーツで発揮できるように 体のコントロール能力 と バランス感覚 を養うことが大切としていることです。最近ではスポーツの中でも「体幹」が重要と言われることが多いですが、バランス感覚はどのスポーツでも大切なことです。スポーツをするためにトレーニングするのではなく、自然と遊びの中でトレーニングすることでやりたいスポーツができるようになる。といったことですね。2つめは「集中力の強化」が言われていました。バランスを必要とすることは集中力を必要とします。難しければ難しいほどどう渡るかを考えます。そして、その経験が「問題解決能力」に繋がると考えられていました。
あくまでこれは遊具メーカーの考える遊具や園庭においてどう考えるかということの一端にすぎないことだと思います。しかし、この一つの話をとっても、私はあらためて考えることが多かったです。文部省のHPを見ても、日本人の身長は年々伸びているのに対し、運動量は低くなっています。「運動をできるようにする」のではなく、「運動を楽しくできる」ようにするにはどうしたらいいのか。そのために、どういったアプローチをしていくことが必要なのか。もっと幅の広い目線や意図で園庭においても環境を作る必要性をこの研修で感じました。
(投稿者 邨橋智樹)