子ども目線

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最近の塾長が書かれている臥竜塾ブログでは、「指さし」を含めた人間がコミュニケーションに有効活用する身振りをトマセロ氏らの研究と照らし合わせて解説してくださっていて、それが1番顕著に現れるのが乳幼児期で、私たち保育者はそれらの子どもたちの姿を毎日観察できているのですから、塾長のブログを拝見している方はトマセロ氏らの研究、塾長の解説が今ある子どもたちの姿と結びつく経験ができたのではないでしょうか。

私もその1人であり、ブログと子どもたちの姿が連動して、日々の気付き、発見が多くなってきたと実感しています。

そこで、様々にある保育のシチュエーションの中でとても重要な要素に「子ども目線」があると感じ、塾長のブログにより得られた子どもたちの姿、行動の理解を今まで以上に子ども目線、または「子どもの立場」に置き換えて考えることで、更なる理解に繋がっていくように思いました。

昨年度の成長展で、子どもたちに小型のビデオカメラを付けてもらい、その動画を保護者の方々に観てもらう取り組みをしました。

これは私たち保育者にとっても大きな気付きで、子どもたちの目線ではパーテーション越しはどう映っているのか等の様々な気付き、発見が得られました。

それらを活かして「子どもの目線」から指さしを含めたコミュニケーション行為の理解を深めていけたらと考えています。

そこで、1歳児クラスのお部屋で子どもたちと過ごしている時に、極力立たずに座っている姿勢か、動く時はうさぎ跳びをするかのような姿勢で動いて子どもたちとの目線の共有を図ってみました(笑)極端ですがこのような方法しか思い付きませんでした…

これにより、普段より多くの子どもの協力的・援助的・利他的な行為を体験することができた気がしています。

うさぎ跳びのような姿を維持して、歩き辛そうにして歩いていると1人の子が私の腕を掴んで、一生懸命上に上げて立たせようとしてくれたのです。

これには感動しました。

この行為を受け、立って「ありがとう」と伝えると満面の笑みを浮かべていました。

このときのうさぎ跳びの姿勢をしていたときの意図は、単に子どもたちとの目線の共有で、立たせてもらいたいという子どもたちの援助的で利他的な動機を引き出そうとするものではなかった分、自然にその行為に及んだようにも感じました。

逆にその行為を受け、またそのシチュエーションを作って、意図的のその子前を通り目線を送ると、無視されてしまいました。

子どもたちは大人の意図することを瞬時に理解し、行動に反映させることができるのだと身を持って体験することができました。

他にもうさぎ跳びの姿勢でいると、ある子が棚の上にあるおもちゃを指さし、取って欲しいと要求してきました。

しかし、うさぎ跳びの姿勢では届かないところを見せると、前回の子と同様に私が立てば取れることを知っているかのように手を掴んで立たせようとしてくれました。

今回はこんな極端な形で実践しましたが、次回からも様々な方法を考えて子ども目線から更なる子どもの理解に繋げていけたらと思います。

(報告者 若林邦彦)

子ども目線」への2件のフィードバック

  1. どのような形であれ、若林さんのように疑問に思ったことを実際に行動に移し、そこから子どもたちの行動を考えるということは素晴らしいことだと思いますし、私もそういう日々を送りたいなと思いました。頭の中だけで考えていては答えのでないことばかりです。実際にとりあえず動いてみることで見えてくることがたくさんありますね。私自身、綿密に計画を練って、筋道立ててということがどうも苦手なので、ついついいつもとりあえずやってみる!まあなんとかなるでしょう!と進んでしまうことがあり、周りの方々に迷惑がかかる時もあるので、それは気をつけないといけないなと思うのですが、そんなふうに動くことで、ここをもっとこうしてみようああしてみようと修正をしながら目標に向かっていくのが私のやり方でもあるのかなと思う時があります。そんな感じなので、当然その途中で様々な人から「え?大丈夫?」と声をかけられることも多いのですが、そんなやり方な私だからこそ、周囲の人々の意見をしっかり取り入れて動いていかないといけないなと最近、改めて思いました。ちょっと話がズレてしまったかもしれませんが、まず動いてみる!そんな姿勢の若林さんに共感しました!

  2. 私も先日、1歳児の紙オムツを棚から出そうと、その子のロッカーを探していると、その子どもが自らロッカーを指さし、そして自分のロッカーを開けて紙オムツを取ろうとしてくれました。子ども目線で言うと、きっと私がなかなか自分のロッカーを探し当てることができずに困っている姿を見て、「困っているのかなぁ。手伝ってあげるか。」などと思っていたかもしれません。子どもの目線を意識すると、「普段より多くの子どもの協力的・援助的・利他的な行為を体験することができた」とあるように、子どもも大人のことが目に入りやすいということも関連しているのかもしれませんね。

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