新年度という題で以前西田氏が書いていた通り、今の時期は色んなチャンスを秘めている大切な時期とありました。
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新年度
4月は新年度が始まり何かと忙しい時期です。前年度中に、色々準備をしてきたとはいえ、どの園でも、始まってからの様子や、お互いの動きなど確認しあうことだと思います。
新宿せいが保育園でも、4月から定員が大幅に増えたということもあり、今は職員同士の話し合いや、全体会議が何度も開かれています。
その話し合いの中では、各クラスの様子、新入園児の様子や定員が変わったことでの動きの変更を話しています。
そんな話し合いの中、ふと感じたことがありました。
各クラスの担任がいろいろ報告している時に、なんとなく「この先生の報告の仕方うまくなったな」と感じたのです。
新しい年度が始まる時、私たちはどうしても子どもの様子、環境と子どもの方に集中しがちですが、保育士はどう変わり、成長しているのか。そんな所に焦点をあてて話をするのも面白いのではと感じました。
例えば
職員で集まり、ぞれぞれ前年度大変だったこと、できるようになったことを言い合って見たり、周りからその職員の良くなったところを言ってもらったりする場を設けてみる。
そうすることで、職員一人一人が成長しているという実感、自信を持つことができ、人的環境としてより良いものになっていく。
とここまで書いていく中で、新宿せいがではそんなシステムが気付かないうちに出来上がっている気がしました。
新宿せいがでは、新年度のクラスのチームを決める時に、ルールがあります。
それは、前年度のクラスのうち一人は、そのクラスのやり方を伝えるため残留すること。もう一人は子どもの様子を伝えるため、次のクラスへ持ちあがること。
その二つは大切な役割で、それは新人、中堅、ベテランに関係なく、その役割を果たすため、しっかりと周りに伝えていかなければいけません。そして、新しいクラスに来た職員もまた、それらを聞かなければなりません。
それは自分のやってきたことを再確認する場でもあり、皆にそれをどのように伝えることができるか、また伝えることによりよりそのことが研ぎ澄まされるということでもあります。そうしたことが、自然と職員一人一人が自分の力を再認識するいい機会になっているのでは感じました。
新しい年度が始まる時、それは忙しさとともに、いろんなチャンスを秘めている大切な時期なのですね。 (報告者 西田)
「幸せのプラットホーム」
私たちの保育園も今年は2名の職員が退職することになり、涙涙の送別会でした…。
一人は初年度から一緒に働いている職員で、もう一人は今年で3年目になる職員です。
みんなで食事をしながら、思いで話に花を咲かせていました…。
そして最後は花束と園からプレゼントを渡し、塾長からの話です。
その話の内容がとても感動したので書かせて頂きます。
「最近、新宿でも新しく民営化で開園する保育園が増えてきましたが、私がその保育園で研修を頼まれたときに言うのは、何しろ気が強くないと初年度はやっていけない、と言います。
数年前に同じような事を言っていた人を思い出しました。
率直にそんな場所にいられる自分が本当にありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです…。
メンズディスカッション
今回で3回目で私は初めての参加でとても楽しみにしていました。
新宿せいが保育園の長岡先生がファシリテーターとして最初に趣旨を話しました。
「藤森先生の話を聞いて、自分なりに租借して、自分なりの言葉、人生にリンクさせて社会にアウトプットしていく必要があるのでは?だから、このような会を始めたいと思った。」
せっかく保育士になったとしても、職場で男性一人というのは確かに辛いですね。
よく塾長の講演で男性の役割という話しをされますが、
「『男だからダイナミックに遊ぶ』『男だから外でサッカーをする』男だから~と言う人がいますが、おそらく男性より女性の方がダイナミックで逞しいです(笑)
子どもにとっては女性だけの社会はおかしいし、男性だけというのもおかしい。両方いることで意味があります。
長岡先生が言うには全国で見ても男性保育士は5%に過ぎないそうです。
まだまだ女性の職業という印象が強いですね・・・。
さてディスカッションですが、今回は3つの議題を用意しました。
・保育行事のアイディア
・保育における多様性
・男性保育士の将来
の3つです。その中で自分が話しをしたい聞いてみたい議題を選択して、
じっくり話し合います。
私は悩んだ結果「保育行事におけるアイディア」を選びました。
今回はその事を書こうと思いましたが、実は内心「男性保育士の将来」についての話し合いに
参加したかったのです。
と言うのも最近の見学者や先日のGT職域セミナーのグループディスカッションの中で
男性についての話しが出るのです・・・特に給与面・・・。
「実際に男性保育士の給与でやっていけますか?」
と・・・。
まぁしょうがないですね。実際に新宿せいが保育園で男性保育士で現場にいる人は11人もいます。
色々と先生方から話しを聞くと、やはり処遇が低いのですぐ辞めていくそうです・・・。
それに対して新宿せいが保育園は人数も多いので、どうしてか?気になるそうです。
その辺について塾長は
「おそらく一流のサラリーマンに比べると処遇は低いのは当たり前。私の息子は帰りも終電で子どもと遊ぶ時間もないほど忙しいし土日も仕事などて会社に行くこともあります。
確かにその通りかもしれません。私はお陰さまで結婚して子どもにも恵まれました。
塾長が言われるように本当に何を優先するかで生活が大きく変わりますね。
ちょっとお金の話しばかりなので、話題を変えましょう(笑)
また塾長はこんなことを常に言われています
「男性保育士は実家が保育園を経営していない限り、自分の将来を不安に感じてしまう。だから私は全国の男性保育士に『夢』を与えたいんだよね…それが我々の臥竜塾でもあるんだよ。
これを目の前で聞いて、感動して言葉も出ませんでした…。
どうしても、まだまだ保育園は女性の職場という印象が強いあまり男性が定着しません。
長岡先生が最後にこんな事を言いました。「僕らが突っ走ることで、世間にアピールして、イメージを変えていく!」
本当にその通りかもしれません。もっともっと私達が色々な事を実践し、それを発信しアピールすることで全国の男性職員に勇気と夢を与えることができたら幸いです…
ちょっと今回の報告はかなり情緒的になってしまいました(笑)
理念をもつということ
先日、私の今いる地域の私立幼稚園の先生方が参加するプロジェクトに参加させていただきました。そこでの話は、今後こども園になるにあたって、乳児(0~2才)までを預かるようになり、その幅広い年齢の子どもたちを受けるために保育を改めて考えていくというプロジェクト内容でした。
乳児を預かるということは幼稚園にとっては未知の世界です。当然、それぞれの先生方は不安があり、それぞれの保育をどう組み立てていけば良いのかに迷いがあるように感じました。その中に私は入っているのですが、やはり私は保育園につとめる年数の方がおおかったので、それほど悩むことはなく、むしろ年齢層が増えることは子どもたちにとってメリットの方が多いのではないかと思う方です。
そんな中ではじまったプロジェクト。始めにあらかじめ事前にとった自園や他園のアンケートを見ることから始まります。1.「登園時間や在園時間の長短がことなる子どもたちの保育における良いこと・悪いこと」2.「3才未満児の保育になるに当たって良いこと・心配なこと」、3.「幼稚園教諭以外の職種、資格保持者との協働の良いところ・悪いところ」これらの三つのアンケートを自園で事前に実施し、それを持ち合い、統計をとったのを発表するというものでした。やはり幼稚園で働く職員の方がほとんどなので、正直な意見がかなり多くありました。
それぞれのアンケートにおいては、1つめの項目では「遊ぶ時間が増えることで保育に余裕がでる」「関わる時間が増えることでコミュニケーション能力がいまよりももっと深まる」という良い意見もあれば、「登園時間が長くなる子や短くなる子でカリキュラムが変わってくる。そのため、習熟度に差ができるのではないか」といったことや「長い時間子どもを預けるのはかわいそうではないか」といった意見もありました。
2つ目の項目では「異年齢の関わりが増えることで年長児は自分の成長を感じ、自覚するようになる」といったことや「様々な年代と関わり、コミュニケーションをとることが成長に繋がる」といったことがありました。短所では「職員が乳児への配慮ができるかが不安」「言葉が伝わらないのでコミュニケーションをどうとって良いかが分からない」というものから「おむつを替えるのができない」というものまでありました。それが正直な意見なのかもしれません。
3つめのことは「いろんな職種の人と出会うことで、自分の知識が深まる」ということや「専門的な人がいることで安心して判断できる」といったこと、短所で言えば「職種が違う分、意見の相違がありそう」「連携がうまくとれるか心配」「価値観が合わないのではないか」という不安もありました。
また、ある先生は「土曜日も出勤しなければいけないのは嫌だ」や「夏休みがなくなるのは嫌だ」といったお決まりの意見なんかもありました。
自分自身の感想としてはこういった意見は実に正直な所だと思います。また、幼稚園という文化だけではそういった考えになるのも仕方の無いことなのかもしれません。なにごとにおいても変化をすることにおいては不安がつきものなのも納得できることであると思います。しかし、まず、改めて「理念」や「理想」、「保育観」といったものをもう一度見直すことも必要なのかもしれないと思いました。以前、ドイツ研修に行かせていただいたときも、オランダ研修に行ったときにも、どちらでも、子どもたちをどういった目的で、社会に送り出すかという理想は一本化していたように思います。そして、保育というものに真正面から向き合っていたように思います。もちろん、国や社会の施策もあり、地位が確立されているからより集中できるという要素もあるのかもしれませんが、どこかで保育観というものの目的がはっきりしていた印象があります。
藤森先生のブログの「改革と存続」の中で「それぞれの組織には、不易ともいうべき理念があります。もちろん、それは絶対に変えてはいけないのではなく、その理念を掲げた思いを変えてはいけないのであって、その具体的行動は、時代によって変化をしていくものです。」という言葉がありました。
時代によって、保育も変わってくることがあって当然であると思います。しかし、その中心となる理念や理想は変えてはいけないということですが、今、その理念が揺らいでいることが多いように思います。そして、それらが園独自になっていたり、それぞれの働いている職員においてもバラバラであることも多いように思います。
この会で私はアンケートの中であった一人の意見を採り上げました。その人は「看護師と働くに当たって、保育観や理念を一緒にしていかなければいけない」という意見でした。しかし、「理念」という言葉をあげた人は185人のアンケートの中、この方しかいなかったです。改めて、そういった意見を持つことや発信していくこと、時代によって、「変わるべきもの」と「変化してはいけないこと」を見極めて、洞察していくことの大切さを感じました。
(投稿者 邨橋智樹)
新宿せいが保育園の研修とは!
今回は妻に無理を言って、久しぶりに打ち上げに参加しました。
「行事は研修だね!!」
実習日誌③
失敗
本日は私の体験した話をしていきたいと思います。
最近私はある失敗をしました。それこそ今塾長のブログでもある楽観的な考えを参考に自分の気持ちをコントロールしようとしているところです。
ただのその失敗から思うことがありました。
それは職場の方々の考え方から生まれる考え方についてです。
ある失敗をしたとき自分は申し訳ないと思うと同時にどうしたらいいのかという冷や汗が止まらなくなります。この失態についてどう挽回しようかと考えますが、まずは自分の力ではどうしようもない状況でした。
そんな時、まず同僚を見ると笑っていました。自分にとっては重要なことを笑っていました。一見意地悪のように聞こえますが、それはその焦りを柔らかくさせる雰囲気を作ってくれるものとなりました。なぜかというと私を責める人は誰一人いなく、これからどうするかをその後真剣に一緒に考えてくれるからです。ある先生は
「むしろこれから、良い方向に展開するかもよ」
というようなポジティブな考えを示して下さっていました。起こってしまったことを攻めるのではなく、その先をどうするのかを考える姿勢が見られます。そこでその失敗を起こした私は調子に乗るのではなく、反省し、もっと頑張らなくてはいけないと気づかされます。
同僚にそのことを話すと
「そうなんですよね、逆に怒られるより、ありがとうございますという気持ちともっと頑張ろうと思わせてくれますよね」
と言っていました。おそらく同僚もそんな経験をしたのかもしれません。人間誰もが失敗をすると思います。なので大変だったり、失敗をした同僚を見た時は共感し、助け合う必要があると感じます。その失敗に対して周りがどんな対応をとるかによってその保育園や会社の方向性が大きく変わってくるように感じます。
これを機に楽しんでしまおうというような姿勢がよく見られます。その職場の雰囲気からマイナスをプラスに変えてしまう力を非常に感じました。
その考えの原点はまさに塾長の考えから生まれていることはお分かりだと思います。
そんな考えが職場全体に共通していることが良いチームのあり方だとも思います。
そんなことを失敗から学んでいます。
(報告者 本多悠里)
男性の役割
最近は保育園における男性保育士の割合が高くなってきている気がします。
一昔前までは、男性保育士は保育園にいると物珍しさに驚かれるということもあったのですが、なぜこのように需要が高まってきているのでしょうか。
その一つを塾長の書籍では0・1・2歳の「保育」の「父親の存在」の項目ではこう書かれています。
「赤ちゃんの遊び相手は母親がいいように思われますが、母親は赤ちゃんの遊び相手にはならないそうです」
「くだらなさに付き合えるのは父親か子ども同士です」
塾長のお孫さんは
一緒にいてくれる人が父親か母親によってその関わり方を変えるそうです。
我が家でも、娘は基本は母親が大好きで何をするにも母親と一緒に行動することが多く、遊んでもらったり、お掃除や料理など母親のすることの真似ばかりしています。
ですが、ふと私のところにやってくることがあります。
それは、違う遊びを求める時です。書籍の中にあったように、子どもの中でも、女性の遊びと男性の遊びは違うということが分かっているようで、私のところに来るときは全く違う顔を見せてくれます。
書籍の中にはこうもありました。
「赤ちゃんは遊び相手としてくだらなさに付き合ってくれる父親(男性)を選びます」
「何かあったときに救いになってくれる安全基地としての母親(女性)の存在」
そう考えると保育園という場所に置いて、男性が増えてきていることも必然のように感じてしまいます。
新宿せいが保育園では、そんな男性のあり方を考えようと、都内の男性保育士同士が集まり話し合うという機会があったそうです。
第一回は惜しくも参加できなかったのですが、第二回が開催される時には是非とも参加しようと思っています。(報告者 西田)