以前、塾長のドイツ報告の中で子どもたちが自己評価していると聞きました。
詳しく内容を聞いてみると、「学びの部屋」という空間があり、その部屋には文字数、科学遊びができるようになっています。
その部屋は主に就学前の子どもたちが遊ぶのですが、まずその部屋に入ると、自分で今日は何をして遊ぶのか決めます。
そして、活動が終了すると、子ども達はある行動をします。それは「自己評価」です。
まず一人ひとつずつ空きビンがお部屋に置いてあり、その中に赤、青、黄色の透明な石がいくつか入っています。
そして、その石は文字、数、科学に対応しています。
子どもが十分に今日は遊ぶことができた。と感じたら、文字に対応した色の石を一つ取って自分のビンに入れます。
同じように数も十分に遊ぶことができたら、数遊びに対応した色の石を一つ取ってビンの中に入れます。
科学遊びも同様に、自分のビンに入れます。
そして自分のビンの中に入った石を見て、青色(文字)の石が多いと判断したら、
次からは赤色(数)の石を入れるようにしたり、中にはバランスを取りながら遊ぶ子どももいるそうです。
この実践例を聞いて、自分の保育園でも取り入れたいと思いましたが、いきなりドイツのように「遊び」で取り入れるのは難しいと思ったので、
まずは、給食後の掃除、そして年長さんのお手伝い保育から始めました。
掃除の手順としては、ほうきを使ってゴミを集めて、ちりとりで集めたゴミを取る。
そして雑巾がけをして、最後は机と椅子を並べる。といった手順です。
それを3つの項目に分けて、赤をほうき、ちりとり、青をぞうきんがけ、黄を机、椅子として、
掃除が終了したら、一人一人に今日は何を一番頑張ったのか聞いて、それに対応したシールを渡し、子どもは自分の場所にシールを貼っていきます。
お手伝い保育も同様に「おしたくのお手伝いができたか?「給食の手伝いができたか?」「小さな子の気持ちにきづけたか?」
「一緒に楽しくすごせたか?」の4つに項目に分けて、それに対応したシールを貼っていきます。
最初の方はシール欲しさに毎日、掃除をしている子どももいれば、友達とシールの数を競っている子どももいました。
まぁ予想通りの展開です。問題はここからです。ドイツの子ども達のように自分で調整できるか?です。
すると以外にも最初から調整している子どもがいたので、驚きましたし、
最初は二色しかなかったシールが最近は他の色のシールが増えてきたりと、自分で評価をしているように感じました。
いずれはドイツのように文字、数、科学遊びで自己評価を取り入れていきたいと思っています。
(山下祐)
またまた実践してみたくなる取り組みが紹介されていて、なんだかわくわくしています。項目を設けることで、お手伝いや、掃除をする時に、具体的にどのように、どんなところに集中して掃除やお手伝いをすればいいのかを感じることができそうです。おもしろいなと思った取り組みをそのまま真似するだけではなく、自分たちの園ではこうだから、まずはこうしてみようとアレンジを加えることは園の子ども達のことをしっかり把握していないとなかなか思い浮かばないことでもあると思います。私もそんな視点をもって、工夫ができるように取り組んでいきたいと思います。
遅ればせながらこの取り組みの真意を知りました(笑)コメントを入れていくことの大切さと合わせて、改めて気付きを得た次第です。
項目の中に、〝「小さな子の気持ちにきづけたか?」〟というものがあるのがとても素敵だと思います。まさに共感の部分です。取り組みは多様に、様々な角度から子ども達が相手の気持ちを理解しようとする機会が生まれているということをここでも感じました。