先日から塾頭と西村くんでにこにこ組のテラスを改造していただいています。三輪車でも走れるようなスペースをつくり、花壇には元々植えられていたブルーベリーを始め、スイカもこれから植えられる予定ということで、何とも素晴らしい計画が進行中です。
子ども達も日々のリフォーム状況を部屋から見ることが楽しく、作業をしている風景を窓に張り付きながら見守っています。
すると先日、「先生!雪が降ってるよ!」とのことで、見に行ってみると、こんな様子でした。
子どもの感性は本当に素晴らしいですね。つい、自分が保育士を目指そうと思った時の思い出が蘇ってきました。
高校生の時に念願の原付バイクを購入し(HONDAのMOTORAというバイクです)、どこか遠出をしてみようと向かった先は、僕が卒園した保育園でした。
幸いにも当時の先生方が現役で勤めておられ、大きくなった僕を見てとても感動してくれました。子ども達と遊んでいってほしい、とのことで、夕方、子ども達と園庭に出ました。
一人の女の子から、「ボールを上に投げて!」と頼まれ、空高く思いっきり投げました。皆大喜びで、「もう1回!」「もう1回!」との声が挙がりました。
「次は、ボールをお空にくっつけて!」
その時の女の子の言ったこの言葉が忘れられず、保育の学校への進学を決めました。子どもはなんと純粋で、詩的な世界にいるのだろう。この世界にずっと触れていたい。そう感じたのでした。
日々の生活の中で忘れていたわけではなかったのですが、最近特に子ども達の詩的な世界、感性溢れる豊かな表現に出会うことが多くなりました。先日の臥竜塾でも藤森先生から「初心忘れるべからず」といった内容のお話もいただき、子どもに感動する日々を送りたいと感じていた高校生の自分を思い出すことも、きっと初心につながることだろうと、気持ちを新たにしています。
子ども達の日々の姿を素直に感動できる環境にいられることを幸せに感じます。多くの保育者の方々がそれを望んで保育士になりながらも、日々の忙しさや、勤める園の理念とのずれ、職員との人間関係などで、目の前の子ども達に感動することを忘れさせられてしまっているのではないでしょうか。〝見守る保育〟がそういった保育者の方々を救うと信じています。
最後に、最近あった子ども達の感性溢れる名シーンをお届けしたいと思います。
子ども達は、毎日幸せな世界にいるということをなんだか改めて感じさせてくれます。
(報告者 加藤恭平)
テラス改造計画、とても気になります。なにより、作業をしている風景を見ることができるというのはいいですね。きっと子どもたちは自分たちのために先生方が作業している様子から様々なことを感じるのではないかと思います。子どもたちはそんな作業の様子を見かけると「何しているの?」と声をかけてくれますね。作っている人を見れる、感じれるかたこそ、その物を大切に使おうとしたりするのかもしれません。子どもたちの世界を感じる余裕は大切ですね。日々に追われてしまっている現状も理解できますが、そんな世界を感じるための余裕は忘れたくないですし、周りの人にそんな余裕が生まれるようなフォローのできる存在になりたいなと思います。
純粋無垢な子どもたちから発せられる詩的表現と、大人が社会の中に存在する詩に共感と感動を覚えるのは、詩的表現というものが、実は世の中で経験した様々な出来事によって心が曇り、それを見直そうと初心を思い出させる過程であるかのように感じます。また、その表現が、その物を既存の価値観とかに縛られることなく見ているという状態に、憧れとそれを懐かしむ気持ちのようなものがあるからなのかもしれないなと、ふと感じました。「見守る保育が…救う」とあるように、その頃の純粋な思いに再び気づかせてくれるのが、見守る保育でもあるのですね。
もりぐちさんへ
コメントありがとうございます!毎日のコメントを読んでいても思いますが、もりぐちさんの寛大な心というのでしょうか、人に尽くそうとする誠実さ、人を思う優しさというものをとてももたれている方なのだということを感じています。〝周りの人にそんな余裕が生まれるようなフォローのできる存在になりたいなと思います。〟そんな風に思うことのできるもりぐちさんに、感謝の気持ちを持っている人はたくさんいると思います。いるだけで有難いと思ってもらえるような存在に、僕もなりたいです。
k.takaさんへ
コメントありがとうございます!そのような広がりのある解釈をしていただけること、とても嬉しく思います。詩的な表現は、k.takaさんもきっと大好物なところだと思っています。子どもの面白い言葉や姿があったら、逐一報告しますね!