何かに気付いた様子の緑ボーダー柄の男の子。
駆け出してどこかへ行き、そしてまた戻ってきました。
「ザッキー先生!あのバッタ捕まえて下さい、」
との言葉に、
「うーん、だって練習してるもんね。」
流石ですね(笑)空気を一瞬に察知してくれました。
小松崎先生に捕まえてもらおうという目論見が外れた子ども達は、次なる手段を考えます。
「もーちょっとだって!」
行動派の彼。練習の切れ目を狙って、とうとう指導されている保育園の先生の元へ練習の終わりを聞きに行きました(笑)
そしていよいよその時が訪れます…!
ロープが外されました!
すると、
なんて劇的なラスト…。
しかし子ども達はよく待ちました。バッタが飛び立つまでの時間、なんと約25分!
子ども達はこんなにも待てるものなのですね。
12年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2016年7月15日『「今」を「冷却」』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)
〝マシュマロ実験に合格した未就学児たちが、その方法(現在を「冷却」し、将来を「加熱」すること)を、身をもって示してくれているというのです。
振り返ればただひたすらにじっとして待ち続けていたわけではなく、様々に工夫をしていたことが思い出されます。〝ロープを飛び越えてしまおう〟〝他の虫を追おう〟という「今」を「冷却」し続け、〝このバッタを捕まえる〟という「将来」を「加熱」し続けることで生まれた約25分間のドラマ。立ち会うことができ、とても感動しました。
そして最後に。約25分という長い時間にわたり、彼らを支え続けたてくれたバッタはというと…。
(報告者 加藤恭平)