おもちゃの整理、管理<その1>

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新しい年が始まり、今年度限りでお終いとなる新宿せいが学童クラブも残すところ3か月となりました。

少しずつ家具や書類、おもちゃなど整理が始まっています。何気に大変なのがおもちゃの整理です。日頃、使っているものは、ほとんど大丈夫なのですが、しばらく使っていなかったものや、タイミングがなくまだ出していなかったおもちゃまでと沢山のおもちゃをまだ使えるか確認しなくてはいけません。

例えば、トランプがちゃんと53枚足りているかどうか、ボードゲームのパーツは足りているかなどが、あるのですが、もし職員が一人で何セットものトランプを1枚、2枚、、と数えている姿をすると、相当寂しく、そして手間がかかりそうです。

それなので、私は子どもたちと一緒に遊びながら確認するようにしています。トランプならソリティアを教えてあげたり、何がババか分らないじじ抜きを一緒にやってみたり、ボードゲームなら一緒に遊んで、その場で足りないカードやパーツを作ってみたり。そうすると、楽しく遊びながら、同時に、足りないと困るという経験から子ども達に物を大切する気持ちも伝えることが出来ます。

そんな中、パズルのピースが足りているかという遊びをしている時に面白いことがありました。しばらく手がつけられていないパズル、、、はめてみる前から、ピースが足りないのだろうなと思いながらも、子どもたちに声をかけて一緒にやってみました。やってみると「どうかな?足りるかな」とワクワクしながらやってみるのもなかなか楽しいものです。毎回の最後は「あ~、1ピースたりなーい」「ちょっと下に落ちてない?」等と、色んなパズルをやること繰り返す事、、、5回目。「やったー!」と、ついにちゃんと足りているパズルを見つけました。苦労があり、また本当にできるかどうかわからなかっただけに、その子どもたちの顔はとても嬉しそうでした。

その後も、続けたのですが結果はちゃんとピースが足りたのは全8枚中1枚のみでした。

結果を見ると少し笑ってしまいますが、そこからも色んなことが経験できました。

まず初めに、起きたのが「ピースが足りないパズルはどうするの?」ということでした。それまで、トランプやボードゲームで物の大切さを感じてきた子どもたちなので、なかなかの問題でした。

ほとんどのパズルは、箱がなくどこで買った物か分らなかったのですが、一つだけ○○○の世界地図パズルと会社名が書いてあるパズルがありました。「これなら聞けるかもね」と足りないピースを注文できないかという話になりました。

まずその世界地図パズルのどのピースが足りないのかという確認が始まりました。全部はめて、足りない国の場所を地図で見て「ここは、、イタリアかな」「ここはチリかな」と書き出していきました。国ごとに分かれているピースだけあって足りないピースは10数個もありました。

足りないピースがわかると電話です。小学生ということで実際に電話してみると、話していたのですが、「誰が電話するのか?」、「なんと話すのか?」と決めているうちにだんだんみんなが弱気に、「やっぱ先生がした方がいいんじゃないの?」。

直前まで子ども達で電話する流れだったのですが、その弱気なムードは変わらず、残念ながら、子どもたちに何が足りないとなんというかを復唱してもらいながら、職員が電話をすることに。

それでも子ども達は、自分たちがそのパズルをまたできるようにしたことにとても満足気でした。

何日かして、そのパズルが届いたときには、「来たー!」と大喜び。注文に携わっていない子までやってきて、そのパズルを楽しんでいました。

自分たちだけで何かができる。そこから生まれる喜びは格別のものですね。                 (報告者 西田泰幸)

おもちゃの整理、管理<その1>」への2件のフィードバック

  1.  おもちゃの整理、物の確認などなど地味な作業ではありますが、とても大切な作業ですね。私もこのような作業がきっちりできる人間でありたいと思います。そういうことがしっかりできるとまた説得力のある人間にもなれるのかもしれません。西川きよしさんではありませんが、「小さなことからコツコツと」の大切さを感じました。
     子どもたちとそんなおもちゃを遊びながら確認する工夫、素晴らしいです!「みんなでつかったおもちゃなんだからみんなで確認するのは当然でしょ」という感じで言ってしまうとなんだかいい気持ちで取り組めませんね。どんなふうにすれば気持ちよくできるのか、楽しくできるのかということをまずは一番に考えていきたいですね。

  2.  この話を藤森先生から聞いて、大変感心しました。子どもの賢さ、子どものもつ力を改めて感じる次第です。ここでは職員の先生が電話をする流れになりましたが、それでも満足そうな子ども達は、自分の役割を終えた達成感に包まれていたのではないかと推察するところです。
     西田先生のトランプやボードゲームの数の確認をあそびながらするという姿勢もすごく良くて、大変勉強になります。タイトルに〝その一〟とあり、この連載が始まったことを感じさせます。次回の報告も楽しみです。

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