あるとき4歳児クラスの女の子が5人くらいでケンカが始まりました。
その子達はわかっていて自分たちでピーステーブルに向かっていきました。
ただ、ピーステーブルに行ってもなかなか帰ってこないことがありました。
どうなっているか様子を見に行くとまだ話していたので、そこに5歳クラスの女の子を呼び、
「ちょっと話し聞いてあげてくれる?」と頼み、行ってもらいました。
すると、5歳クラスの子が「先生わからない」と一言。
堂々巡りの話をしているので解決の糸口が見つからないようでした。
お互いに言っていることはわかるのですが…
大人が聞いてもよくわからない状態でした。
私はこんなときが苦手です。
ただ、その中に大人が入り、よく話しを聞くことできっと誰が悪くて誰が正しいと
いうような正と悪をつけたがってしまうようになります。
結果的にどちらかが謝ったほうがいいのでは?といようになってきます。
そこで塾長が言っていたようにふとした時に笑い合い仲直りできるのが子どもたちです。
曖昧な仲直りも時にはいいのではないかと判断しました。
(もちろん、しっかりと話し合いをし、解決しようとする時もあります。
他の保育士のように上手には出来ませんが頑張っています…。)
そして、その時に思い出したのが、以前先輩の保育士がケンカしてピーステーブルにいる
子どもにお茶を持っていく姿を目にしました。まぁまぁ落ち着いてというような感じでしょうか。
その時はその続きを見ていなかったのでわかりませんが、今この状況で5人にお茶を持って
行ったらどうなるかと思い、一生懸命子どもたちとお茶を持っていきました。
すると、お茶をもらった子どもたちは何だ何だ?というような表情を浮かべていました。
「ちょっとお茶でも飲んで落ち着こう」と声をかけると子どもたちはお茶を少し飲み、
一息入れるとさっきまでの表情は一変し、更に笑顔に変わり、
「もう解決したよね!!」「うん!!」といって一瞬で仲直りが始まり、ピーステーブルを
ささーっと出て行ってしまいました。
少しのどが乾いていたせいもあるかもしれませんが、なにかふとしたことで笑い合い仲直り
できることがある子どもたちですので、時に保育士がそんな環境作りをお手伝いしてあげる
ことでまた違った形で解決ができるのではないかと思える出来事でした。
(報告者 本多)
意識が違う方に向くと冷静になれるのかもしれませんね。以前、藤森先生のブログで確か、外国では、別の部屋に移動することで気持ちを落ち着かせるという方法があるというようなことが紹介されていたように思います。大人でも喧嘩をしますが、お風呂に入ったり、ちょっと外へ出たりすることで落ち着き、冷静になることで、「自分が悪かったな」と客観的になることがあります。そんなことと似ているのかもしれませんね。本多さんの丁寧に子ども達と関わろうとされる姿を感じ、こちらも勉強になることばかりです。
本多先生のブログはいつも展開が面白く、読んでいてわくわくします。それと同時に、本多先生が本当に感動されて、その想いをそのまま報告に挙げられているようで、いつも心温まる思いがします。
離婚しそうな夫婦が元に戻る為に必要なことは裁判で白黒つけることではなく、仲直りのきっかけであると思います。時に大人の目線で、まるで裁判官のような仕事をしてしまう時がありますが、僕らの仕事は保育士ですね。本多先生のように、また、本多先生の先輩の先生のように、子ども達にふとした気持ちの良いきっかけを提案できるような保育士になりたいです。