また君を笑わせたい〜君が笑えばこの世界中にもっともっと幸せが広がる〜 episode1

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ブロックゾーンにおける子ども集団。この度もまた興味深い姿がありました。

主役は写真中央の3人。

主役は写真中央の3人。

 

特に注目したいのはすいすい組(5歳児クラス)の男の子(灰色の洋服を着ているので以下グレイ君)です

特に注目したいのはすいすい組(5歳児クラス)の男の子(灰色の洋服を着ているので以下グレイ君)です。

ボーダー柄の男の子(3歳児クラス、以下ボーダー君)が作っていたブロックに興味をもったグレイ君、そしてチェック柄の男の子(4歳児クラス、以下チェック君)がその遊びの中に入っていく様子がとても興味深いものでした。

グレイ君「これってテレビ塔だよねー?」

グレイ君「これってテレビ塔だよねー?」

ボーダー君にとって〈テレビ塔〉という知識を持ち合わせていたかは微妙なところでしたが、何となく〈褒められている〉という感覚になったのか、はたまたその〈投げかけ〉に気をよくしたのか。「そうだよー。」と頷いて、グレイ君が遊びの中に入ってくることを受け入れていました。

  • 投げかける

そして、チェック君。彼は一味違いました。

チェック君「ココデス!ココニ置イテクダサイ!」

チェック君「ココデス!ココニ置イテクダサイ!」

変な声でいきなり遊びの中に入り、しかもブロックの置き場所を指定するという多少強引とも思われるやり方で(笑)、ボーダー君はどう反応するだろうと見ていると、

ボーダー君「違うよ!」「そうじゃないよ!」

そこはやっぱり違ったようで、ボーダー君から止められていました(笑)

しかし次の瞬間、

チェック君「じゃここかな?ここならいいね。」

チェック君「じゃここかな?ここならいいね。」

  • 提案する

最初のボーダー君の拒否。それは、子ども集団の中では〈相手への否定〉ではなく、〈イメージの擦り合わせ〉なのだと思いました。それを踏まえた次なるチェック君のアプローチはボーダー君の心にしっかりフィットしたようで、一緒に遊ぶ流れが生まれます。

12年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2015年2月22日『世界共通』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)

〈話し合いは、それぞれの持ち物を増やしてくれます。決して相手を打ち負かしたり、自分の考えに従わせようとねじ伏せたりするものではありません。お互いの意見を交換することで、相手の考え方を取り入れることです。〉

子どもたちは遊びの輪の中に飛び込む上で、「いーれーて。」「いーいーよ。」というようなやりとりだけではない、実に様々な方法を用いていることを感じます。そして、これこそ集団で遊ぶことの醍醐味ではないかと感じる、飛び込んだ後にこそ増える提案の量、会話の量、そして笑顔。

見ていて何とも嬉しくなりました。

しかし、興味深いのはここからでした。一緒に遊べる流れになり、嬉しい様子のチェック君。その様子をじっと見守るかのようにして、その場を去るグレイ君の姿がそこにありました。

まさか、と思い、グレイ君の様子を見続けていました。その結末は、ブロックゾーンがこんなにも豊かに展開されていく理由の一端を垣間見せるものでした。

(報告者 加藤恭平)

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