内容としては「歯を大切にしよう」という企画で主催は東京都歯科医師会で、お菓子で有名なロッテの他にいくつかの会社が協賛をしているものでした。
なぜ応募したのか?というと企画の中にアンパンマンショーがあったので、妻がせっかくだから行ってみようか!?と言ったので応募しました。
あとは無料なので(笑)
ですので会場に着くと子ども連れの親子がたくさんいました。
まだ息子は一歳なので…おそらくアンパンマンは分からないでしょうね(笑)
ただ会場の雰囲気などで楽しそうにしていたかな(笑)?
さてプログラムが始まり、いきなりアンパンマンショー!!
という上手い訳がありません。最初は来賓や偉い人の挨拶、そして医学博士の15分ほどの講演、その後に歌手によるミニコンサート、
そして休憩を挟んで歯科衛生士専門学校の先生と生徒による歯磨き指導、それが終わってやっとアンパンマンショーの始まりです。
まぁ、最初にアンパンマンを出してしまったら、ほとんどの人が帰りそうですもんね。
私も、最初はアンパンマンまで我慢するかぁ・・・と思っていましたが、
途中の医学博士の講演がとても面白く、聞き入ってしまいました。
その中でいくつか保育現場、特に給食に関わる大切なことを話していたので紹介します。
この辺は大体の人が知っていると思います。
前歯の役割は食べ物をかじりとる為、奥歯はすりつぶす役割などです。
そこで食べ物の大きさについて、子どもに食事を提供する時に、どのくらいの大きさにしているか?です。
写真を見ていただければ一目瞭然ですが、
子どものためと言って、あまりにも小さく切ってしまうと、かえって前歯の役割を果たせず、
歯が弱くなってしまうとのことです。
ですので、あえて大きく切って、食べ物を前歯でかじりとる事を子どもにさせる事が大切とのことです。
確かに子どもの為と言って、何でも細かく切って調理したものは、
確かに喉にもつっかえないですし、安全かもしれません。
しかし、それが果たして子どもの為なのか?です。これは塾長もよく言われていることです。
子どもの為と言って、なんでもしてあげるのは結局、子どもが本来持っている能力を大人が奪っていることと同じことです。
次は姿勢です。
もちろん姿勢よく食べることが正しいのは誰でも知っていますが、
私が注目したのは足の裏をしかりつけることです。
ここでは足の裏を床につけないと集中して食事ができないと言われていましたが、
これは以前、塾長の話で足の裏をしっかりつけて食べることで味覚が変わる、という話しを聞いたからです。
次は歯が健康になると、食べ物を美味しく食べることで
脳内ホルモンが分泌されドーパミンがやる気を起こさせ、セロトニンがくつろぎを与え、脳血流量がアップすることで記憶力を高めるという、
精神的に人を助ける働きをするそうです。
さらに、5感を使って食事をする大切さも話していました。
味覚で基本の味を味わう
視覚は料理を見た目
嗅覚は料理の香り
聴覚は音で野菜を食べた時に「シャキシャキ」とする音を聞いて楽しむ
触覚は歯ざわり
と5感をフルに活用して食事をすることの大切さをお話されていました。
これは保育でも同じですね。
先日、どんぐりプロジェクトで一緒にコラボをしたNPOの団体の方と再度一緒に新しい取り組みを行いました。
試験的に新宿せいが保育園の子ども達と園舎の裏にある大きな公園で実践しました。
さて話を戻します…。
最近の塾長のブログで「給食」がテーマにずっと連載をされていました。
歯のことに関心を持ってもらおうということで様々な工夫がされているのですね。きっとアンパンマンを目当てで来られた人の中にも「勉強になった」と感じている人がたくさんおられるのでしょうね。きっかけ作りはなかなか難しいですよね。
給食についてこの部分はもっと丁寧にしていかなければいけないなと感じさせてもらいました。食べ物の大きさ、姿勢、五感と大切にしなければいけない部分がたくさんありますね。給食の時には嗅覚を意識してもらえるように「どんな匂いがする?」と聞いたりしていましたが、野菜を食べた時の聴覚はあまり気にしていませんでした。五感ということをもっと広く考えていかなければいけませんね。
〝足の裏をしっかりつけて食べることで味覚が変わる〟〝食べ物を美味しく食べることで精神的に人を助ける働きをする〟など、初めて知ることが多く大変勉強になります。椅子の上に足を乗せて食べている子に声をかける時に〝行儀が悪いから〟となんとなく声をかけていた自分を振り返り、これからはまた違った理由を踏まえながら子ども達に姿勢について伝えていくことができそうです。
塾頭の言う通り、かじりとりなど子どもの安全を過度に考えるあまりに子どもの能力を奪ってしまうようなことになってしまっては、本末転倒ですね。当たり前のことですが、保育園が保育を行う現場であるということを忘れてしまってはいけませんね。