ドイツの学童

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6月25日(水)PMに通称「トラウンシュタイナー通り幼稚園・学童保育」を視察させていただきました。

児童は3~6歳児が50名、小1~小4の7~10歳児が50名の全100名。

今回はその中での後者にあたる学童を中心に見学や貴重なお話を聞かせていただきました。

この学童の最も驚くべき特徴は、移民家庭が約80%(ドイツ人は50名中7名)であることです。

その為、異文化理解に重点を置いていて、そのことを一言で「互いに力を合わせて生活するスタイル」と言っていました。

この言葉から保護者間のネットワークや地域性の豊かさが伺えます。

次に小学校のある平日の1日の流れを紹介します。

11;15~17;00がスタンダードで小学校の時間割次第で登所時間が異なり、遅くても13;00には全員登所するそうです。

そして13;00~昼食、昼食後は自由遊びとなり、その後15;00からおやつと並行して20名毎に宿題に移ります。

宿題を行う上で宿題部屋が設けられていました。

そこで興味深いお話を聞くことができました。

※学童では家庭学習を担っている。

対して「学童で宿題をやらずに家庭で宿題をする子はいないのですか?」と聞くと、

「基本的には宿題をやるもやらないも自由だが、ドイツでは陽が出ているうちにしか勉強はしないし、何より保護者が学童で宿題をやって欲しいと希望している」と言っていました。

学童を降所してからの家族の時間を大切にしているのでしょうね。ただし、週末の金曜日だけは、学童では一切宿題をやらないそうです。それは、土、日曜日に、家庭でやってもらうようにするためです。

宿題をしながら30分間の砂時計を設置して、その時間内に終わらせるんだという意気込みと同時に子どもたちの自主性・自発性を感じました。

日本でも宿題を学童でやって欲しいという保護者の声は耳にしますが、子どもの自主性・自発性を尊重したいため、軽い促し程度で強制はしません。

しかし、最近では登所してくる時間に隣の部屋で保育園の子どもが寝ていて、普段開けられるゾーン(ワイワイ騒げるゾーン)が開けられないため、子どもたちが「それなら!」と自主的に宿題に取り組み始めたところです。

今回文化の違い等の大きな捉え方で様々な違いに気付くことができましたが、文化が違えど、子どもの自主性・自発性を尊重する基盤は全く同じこと、同じ保育を行う「仲間」であることにも気付くことができました。

本日でドイツ保育環境視察ツアーの折り返し地点です。

残り半分も全力で楽しんで、多くの気付き・学びを得て、日本に持ち帰れたらと思います。(投稿者 若林)

ドイツの学童」への2件のフィードバック

  1. ドイツでは陽が出ているうちにしか勉強をしないという言葉に反応してしまいました。夕方になるにつれ、お休みモードに入っていく人間本来のリズムを大切にしているように思えました。日本では夜遅くまで塾などで勉強している子も多いですね。それがダメだということではありませんが、人間のもっているリズム、目には見えないそのような部分ももっと大切にしていけるといいのかもしれません。複数の子どもたちがいる中で宿題をするというのもなかなか刺激的ですね。お互いに影響しながら取り組んでいる子どもたちの姿が見えるようです。

  2. 日本だけでなく、世界に同じ保育を行う「仲間」がいると感じられたことは、本当に大きな収穫ですね。文化は異なっても、子どもの自主性・自発性を尊重する基盤は全く同じこと。その共通認識は、今自分達がやっていることへの自信につながります。
    気付けばもう折り返し地点なのですね。残りの時間も思いっきり楽しんできてください!!!

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