最近の学童ではアイロンビーズが流行っています。
(アイロンビーズとは、熱で溶けるカラフルなビーズを、型にそって並べて、それをアイロンで溶かして作品を作るものです。)
ブームのきっかけは、みんなで作ったものを景品にしてのビンゴ大会をするということでした。
その景品のために、アイロンビーズの作品を作り始めたのですが、始めは子ども広場やホールと言った運動遊びに行かった何人かの子が作っていました。ですが、その子たちがあまりにも熱中してやっている様子に、だんだんとその輪が大きくなっていき、色んな子が途中から競い合うように作品作りをしていました。
「その色いいね」「ここはこの色の方がいいんじゃない」「先生、見本の写真見せて!」などその楽しそうな様子に私も少しだけ一緒に作ってみました。ちいさなビーズをつまんで、型にはめるのが難しく、専用のピンセットが一つだけあるのですが、それを使っている子に思わず「そのピンセット貸して~」と叫んでしまいました。
ですが、他の子どもたちは、そんな難しさも関係ないようで、自分の作りたいデザインを手で何度も何度も直しながら作っていました。集中している時は、そんな難しさもなんとも思わないのですね。逆を言えば集中が出来る環境があれば、難しいこともできてしまうとことです。この辺りは、塾長のゾーンの話を参照して頂いたいのですが、今回おきているブームのなぜ起きたのでしょうか。
私の中では
1つは、自分たちで企画したビンゴ大会の企画だったということ。
2つは、すっと集中してやっている子がいたことが、他の子の興味を深めたこと。
3つは、うまく作ったものが、他の誰かのプレゼントになるという楽しみがあったこと。
細かいところはまだまだありそうですが、このポイントを見ると今回のブームには子ども同士の関わりが深く影響している気がします。
どの子がどんなことに興味を持っているか、そんなことが遊び環境の中にしっかりと取り入れられているか。そんな所を見ながら、その興味をつなげて大きくできるように心掛けていきたいと思います。 (報告者 西田)
楽しんでいるものを共有できる人がいることで、また楽しくなっていきますね。共有できる人がいないと何だか寂しいですし、やはり共有できる人がいることよりも盛り上がりに欠けていくのかもしれません。そして、共有できることがあれば、みんなで楽しめるようなことがあれば、その遊びは盛り上がっていき、子ども同士の関わりもまた生まれてくるのかもしれませんね。子どもたちがお互いに共有できるようなそんな関わりが生まれる環境を作ることを大切にしたいなと思いました。
アイロンビーズのことを知らなかったのですが、インターネットで検索するととても素敵な作品がたくさん出てきました。これは大人でも夢中になってしまいますね。色々なきっかけや関係性から子ども達が夢中になっていく様子が考察されていて、とても面白いです。「この子たちは何でこれに夢中になったのだろう?」という素朴な、しかしとても実質的な疑問や興味、好奇心をもって毎日の保育にあたるということの大切さに改めて気付かされた思いがしました。