マネジメント

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土曜日に夕涼み会がありました。
今年のテーマは去年に引き続き「季節」がテーマでしたので、
そのテーマに沿って企画をしました。

今年も去年同様、フロアごとに季節を感じられるように装飾をしました。
1階は夏、中2階は秋、2階は冬、3階は春です。

今回の私の持ち場は調理とプラネタリウムでした。
調理といってもヘルプ要員ですので、
調理場が大変だったら、ヘルプに入るといった感じなので、
メインはプラネタリウムです。

プラネタリウムは春のブースで行うので、
春の星座をメインに解説させていただきました。
塾長が星座にとても詳しいので、
春の星座は何を話せばいいですかね??と聞くと
おおぐま座の話しはどうかな?ということで、
当日は、おおぐま座のギリシャ神話をペープサートを使って解説をしたあとに、
天井に星空を投影して、おおぐま座を解説する・・・といった流れです。

ただギリシャ神話に詳しい人は知っているかと思いますが、
昼ドラのように話の内容がゼウスの浮気や、奥さんのへーラーの嫉妬心が強すぎるなど、子ども向けではないので、子どもでも分かりやすいような内容にアレンジしました。

さて毎年、行事の準備をしているわけですが、
職員、全員が楽しそうにプログラム、細かい作り物、装飾などに取り組んでいる姿が見られます。
見学者の質問で多いのが行事の質問で、準備はどういうふうにしているのか?です。
2014tannpopo2014kaeruturi
おそらく私たちがやっている事はどこの保育園とそこまで変わらないと思うのですが、
この違いは何なのか?と随分長い間考えてきましたが、
今年になって少し自分なりに分かったような気がします。
それは後輩が教えてくれました。
夕涼み会が終わり、片付けも終わると職員室に全員が集まり、軽い反省会を行います。
その反省会での恒例は、新人一人ひとりに感想を言ってもらうことです。
前にも言いましたが、今年の新人で初めて私に後輩ができました。
その彼が言ったのは
「遠足ではそこまで自分の役割がなく、具体的に行事の準備に参加できませんでしたが、今回は初めて、自分に役割を与えてもらって、とても嬉しかった」
と言いました。
また違う新人は
「自分たちのアイディアを100%叶えてくれて、決して『無理』という事は先輩が言わない」
の二つを聞いて、気づきました。
8年前に新宿せいが保育園に就職し、行事の準備をしている時に、
自分のアイディアを今まで『無理』と言われた事がなく、
まず「いいね!」と言ってくれた先輩方がいました。
それが嬉しくて、行事の準備が大変でも楽しくできたのかもしれません。
また、こんな言葉があります。
「人のマネジメントとは、人の強みを発揮させることである。(中略)
 組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある」
「人は最大の資産である」
この二つの言葉はドラッガーの言葉です。
数年前に大ヒットした「もしドラ」を読んだ時に文中に書いてあったドラッガーの言葉です。
当時はまだまだ人をマネジメントするという立場ではなかったので、
あまりピンときませんでしたが、後輩の言葉を聞いて思い出しました。
人の強みを発揮させる・・・。
私がそれを出来ているのかどうか分かりませんが、
仕事にやりがいを持っているようなので、ひとまず安心しました。
おそらく行事に負担を抱えている園は、ベテランが主導となっているように感じます。
確かに新人職員はベテランに比べて経験も技量がないのは当たり前ですが、
何も出来ないと決めつけ、何もさせないのは・・・なんか変ですね。
またドラッガーの言葉で
「働きがいを与えるには、仕事そのものに責任をもたせなければならない」
新人だから何もさせない、不器用だから何もさせない。
そうではなく、新人が働きがい、「やる気」が出るような環境を先輩が用意する必要があると思います。
そうするには、先に書いた「人の強みを発揮させる」ことです。
ただドラッガーが言ったこれらの言葉は、本を読む前に実際に自分で体験していたのです。
と言うのも塾長がそもそも、人の強みを発揮させる事に長けているからです。
そして適材適所、それぞれが発揮でできるような仕事を与えてくれます。
そんな姿を先輩方は間近で見てきたので、自然と後輩にも同じような関わり方ができるのかもしれません。
異年齢保育は伝承が大きな強みですが、
職場の人間関係も良くも悪くも伝承が鍵を握っていると思いました。(投稿者 山下)

マネジメント」への3件のフィードバック

  1. 自分に役割があり、自分の考えたことを否定されずに実行できる環境は人を成長させてくれる場ですね。いろいろな人のアドバイスを聞くことはとても大切なのですが、何かを行なう際に、やはり自分でやってみるという経験が一番、人を成長させるような気がします。そんな経験を用意する、それがしやすい雰囲気を作るのが先輩の役割でもあるのかもしれませんね。

  2. 自分の強みを活かすことができる職場は、かけがえのないものです。強みを活かすということは、苦手なことにスポットを当てないということです。そしてその弱みは、誰かの強みが補ってくれるという、まさにチーム保育を行っていることの大前提とも呼べる考え方であると思います。
    それには、自分の強みを自覚する必要があります。発見の方法は様々ですが、尊敬している人や、大好きな先輩に誉められたことなどは、もしそれが自分の本来の強みとは離れたものであったとしても、嬉しくて、そこを伸ばしていこうと考えてしまいますね。それほどに、先輩に誉めてもらえることや、認めてもらえることは、大きなものであると思っています。
    良い文化や風土、雰囲気の伝承は、職場から子ども達へと伝わっていきます。保育現場でも良い雰囲気の保育園は、子ども達も伸び伸びと出来ているものです。
    この生臥竜塾ももちろんのこと、本や研修、更には、見るTV番組の選び方にしても、勉強熱心な方が新宿せいが保育園には多いと感じています。今の場所に満足せず、更に先を目指そうとする塾頭のような先輩がいるからこそ、その姿勢を自分のものにして、新しく職場に入ってくる人に対して、自分がしてもらったように、同じように振舞いたい気持ちが湧いてくるのだと思いました。

  3. 文章を見ていて、いても立ってもいれないくなり、コメントを書きます。

    まさに今、私がぶち当たっている課題もこういったところにあるように思います。

    後輩が能力を発揮できないことにやきもきする毎日であり、その中で、どうやって後輩や同僚の力を持続かつ、ポジティブにしていくことができるだろうかと思っています。

    なかなか、今いる土地の気質なのか、どうも発揮できるまで待つと言うよりも注意・叱咤することで仕事を進めることが多いようです。なかなか「人の強みを活かす」ということに利点を持っていながらも、そのための手段を知らない(文化になっている)ことがあります。

    今の自分にそれができているのかはわかりませんが、若手を通して少しずつ「やってみよう精神」が出ているように思いますし、それが保育園の雰囲気になりつつあるのが、とても嬉しく今思っています。
    「職場の人間関係も良くも悪くも伝承が鍵を握っている」
    まさにその通りですね。

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