「では、みんな!ロボットと西村先生、どっちが面白かったか手を上げてもらおうかな!!
まずロボットが面白かったという人は手を上げてください・・・」
と前回はここで終わりましたね。いよいよ結果発表です。
ロボットに手を上げた子どもは約7割で西村先生に手を上げた子どもは残りの3割・・・。
結果ロボットの勝ちでした。
ただ、おそらく子ども達はわざとロボットに手を上げているように思います。と言うのも、動物クイズやダンス対決の時もどちらも楽しんでいましたが、西村先生の時の方が子ども達の表情がロボットの時と違い、楽しさが溢れ出ていました。
あとは塾長の講演でも話されていますが、子どもは大人をからかい、大人が意図している逆の方にわざと答える傾向があると言われているので、本心は西村先生ですが、わざとロボットに手を上げている気がします(笑)
私は子ども達に
「僕はロボットよりも西村先生のほうが楽しかったな!あんな動きができるのは人間しかできないと思うよ?」
と言いました。
ロボットは表情を変えずに、淡々とクイズを出したり、ダンスをしますが、西村くんの場合は、西村くん自身が楽しそうな表情をして、クイズやダンスをやっている姿が、その場にいる全員を楽しい雰囲気に巻き込んでいると思いますし、実際に子どもと、大人も全員が笑って楽しんでいました。
以前、塾長が「変なホテル」に宿泊されて写真を見せてもらいましたが、いくら人間の姿をしたロボットでも表情が変わらないと、逆に気持ち悪いと思います。ただこれから技術が発展し、表情も柔軟に変えられるロボットが出てくると、もしかしたらロボットでもその雰囲気を作り出してしまう可能性もあるのかもしれませんね・・・。しかし、それを覆してくれる存在が現れました。
それは塾生の柿崎先生(調理)です。
誕生会の後半に調理の先生が給食のメニューを紹介してくれるので、今回は柿崎先生にお願いしました。しかし、ただ出てきて普通に紹介するのは少しつまらないので、ロボットになってもらい、メニュー紹介をしてもらうことにしました。
今回の誕生会の趣旨としては「人間対ロボット」で子ども達にやはりロボットよりも人間の方が面白いよね!と伝える趣旨です。なのに、最後は「結局ロボットかぃ!」という、子どもには少し分かりにくい、大人向けのオチにしたのです。
ヘルメットに耳あて、そしてサングラスをかけてロボットに扮した柿崎先生が、塾生の本多先生が押す台車に乗って(まだ二足歩行ができない未完成のロボットです)登場です。
そしてタブレット端末を使用して写真を見せながらメニューを紹介します。ロボットですね(笑)
みんなの前に登場し端末を使用して、いざメニューを紹介し始めました。一つ目のメニューを紹介したら故障したのか、急に止まりました。すると、おもむろに自分の手の平を見て、やっとメニュー紹介を続けました。
そうです、メニューを覚えることができず、手のカンペを見ながらのメニュー紹介です(笑)ロボットなのに・・・。
この姿にその場にいた職員は全員大爆笑です(笑)私は腹筋が痛くなりました。この面白さが文章では伝わらないのが本当に残念です・・・。
そんな和やかな雰囲気でメニュー紹介も終わり、ロボットに扮した柿崎先生も台車に乗って帰っていき、誕生会も無事に終了しました・・・。
もし本当のロボットだと完璧にメニューを紹介して終わると思うので、こんな笑いは生まれなかったでしょうね。人間だから、むしろ柿崎先生だから大きな笑いが生まれたと思います。
塾長は
「子ども達の前で失敗しても、一生懸命にやり遂げる姿を見せるのも必要だ」と言われます。
柿崎先生はそれを体現してくれました!・・・おそらく・・・。
塾長は
「失敗できるのは人間の特徴だ」
と言われます。
数年前に私は遊び心をテーマに発表したことがあります。その時に塾長から
「車のハンドルは『遊び』という『間』がある。人は『間』を持つことで『人間』になれる」
この『間』というのは保育の中でもとても大切なことだと思います。これは以前、私の報告にも書いたと思いますが、こうして何度も振り返るということは大切な事柄だと再認識させてくれます。(報告者 山下祐)
ロボットの方に手を挙げた子どもたちの方が多かったというのは予想と違ったので、驚きましたが、「おそらく子ども達はわざとロボットの方に…」とありました。その場にいた山下さんが感じたことなので、きっとそうだと思います。子ども達はさすがですね。西村さんのクイズやダンスの様子はきっとその場のみんなの雰囲気を感じながら反応を感じながらきっと自然とそれに合わせたクイズやダンスになっていたのではないかと想像しました。それができるのもまさに人間ですね!そして、柿崎先生!文章だけでおもしろさが伝わってくるので、実際はとんでもなくおもしろかったのでしょうね!まさかのカンペ、そして、荷台での登場と退場はぐっときます!しかし、すでにカンペを用意されていたというのがロボット役なのにとても人間らしくてまたいいなと思いました。