前回乳児と小学生の世代間交流に続いて、幼児と小学生の世代間交流についての私の思うところを書かせていただきます。
幼児との交流機会もまた乳児のときと同様に、家に弟や妹がいれば日常的に行うことができますが、幼児は乳児に比べ動きも増え、外で遊ぶことも多くなるため、家の外で家族ではない幼児とかかわる機会もあるかもしれません。
しかし現代では、そのような機会が少なくなってきているようにも感じています。
また、幼児に興味を持って自ら交流機会を得ようとする小学生もなかなかいないように感じてしまっています。
前回に学童の子どもたちがお手伝い保育に関してとても意欲的なことを書かせていただきましたが、実は幼児クラスにお手伝いにいきたいと言う子がほとんどいません。
幼児期は、自分の意思を持ち、様々なことに関心を示して、活発に活動するようになる時期であり、乳児は母親を中心とする養育者の助けの中で生活しますが、幼児になると生活の様々な場面で少しずつ自立していくようになる。
しかし意思表示の仕方が上手くいかなかったり、生活の中で周りの支えが必要なこともまだまだたくさんあるように思えます。
自我が芽生えてくるが、まだまだ色々な面において完全ではないこの時期の子どもは対応が難しいことも多いのではないでしょうか。
そのような幼児と小学生が交流することは、互いに多くの発見、成長が期待できるのではないでしょうか。
まず、小学生にとってのこの交流の価値は年上(小学生)としての自覚や責任感を持てることであると思っています。
幼児と共に活動をすることで自然と「自分がしっかりしなければ」という気持ちが生まれ、大変な思いもしながら活動をしていくことで、その経験が自信につながり、普段の生活では気付くことのできなかった自分の一面に触れることもできるかもしれません。
また、幼児との絆が深まっていくと幼児に対する思いやりも育ち、自分自身の幼いころの様子を考え、成長を振り返る機会にもなるようにも思えます。
そして幼児にとっても小学生と交流することは価値のあることであり、小学生に色々教わり助けてもらうことで、憧れや成長への意欲を見出すことができる。
これが私が考えるこの交流の最も重要視している点です。
異年齢保育の1つの良き点として、年長児の子どもたちが最も年上で、その下のクラスの子どもたちが年長児に対して憧れを抱けることがあります。
しかし、年長児は最も年上の為、憧れを抱く相手が園内には大人以外にいなくなってしまいます。
それを担えるのが学童の子どもたちであると思うのです。
そして年長児にとっては小学校や小学生を身近に感じ、進学への期待を膨らませることのできる経験となるとより良いですね。
しかし、先ほど書いたように学童の子どもたちの幼児クラスへのお手伝いの意欲は決して高くないので、これから保育園・学童のイベントを通して徐々に交流を深めていき、お手伝い意欲の向上に繋がればなと思っています。
小学生、幼児は共にどんなことでも成長へとつなげていける時期の子どもたちです。
その交流からも大人の予想していなかったような発見、成長が期待できるのではないかと今から楽しみです。
(投稿者 若林)
世代間交流は現代ではあまり経験することのないものになっていますね。私が勤務している園がある地区ではまだ世代間交流があるように思うのですが、そうではない地区の方が多いように思えます。年上の人、年下の子がいることで自分の周りには様々な人がいると感じれることや、どう接することが相手にとっていいのかと考える機会になることが世代間交流でもあるのかもしれませんね。みなさんの記事の内容のほとんどがそうで、今日の若林さんの投稿もそうですが、実際の子どもを見て、感じとった生きた理論であるように思います。そんな理論、考えを自分も少しでも増やしていきたいなと思います。
学童が傍にあることで得られるメリットの大きさを感じます。幼児の子ども達は小学生への憧れもあると思いますし、新宿せいが保育園の先輩という面での憧れというような印象も持ち合わせているのではないでしょうか。自分がわいわいさんだった時にすいすいさんだったお兄さんお姉さんが、自分がすいすいになった時には小学2年生となるわけです。大きくなった自分を感じながらも、更に上のお兄さんお姉さんから学んで成長していくことができる、その環境を提案してあげること、整えてあげることは大変意義のあることと、改めて感じました。
これから保育園・学童のイベントを通して交流の雰囲気がどのように変化していくのか、期待が高まりますね。