人生は紙飛行機 願い乗せて飛んでゆきます

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製作ゾーンにて、クラスの先生の考えたアイディアが冴え渡っています。

というのは、〝折り紙〟についてです。

12年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2009年6月22日『折り紙』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)

〝もう30年くらい前のことですが、プライベートで妻とカナダに行ったときのことです。カナダでは妻の友人であるカナダ人の家庭に泊めてもらいました。ある日、少し時間があったので散歩に一人で出かけました。すると、小学校がありました。そこでその学校を突然訪れてみました。(中略)中に入っていき、自分の身分を明かし、見学をお願いしました。(中略)

教室を回っていたところ、あるクラスの担任から、子どもたちに折り紙を教えてあげてほしいと頼まれました。そこで、鶴の折り方を教えることにしました。まず、みんなに折り紙を三角になるように二つに折るように見本を見せました。すると、子どもたちは三角に二つに折って、その折り目を持って「鶴だ!鶴だ!」とひらひらさせながらとても喜んでいました。それを見て、このあと折るのをあきらめました。それがやっとの子どもたちに、そのあとの難しい工程はとても無理だと思ったからです。そのときに、折り紙は日本の文化であり、日本人は器用なのだということを再認識しました。

 たしかに、日本伝統の折り紙遊びは海外でも「Origami」の名称で知られ、多くの人たちに愛好されています。ですから、ドイツ研修にみんなでお土産を持っていくと、何人かは折り紙を持っていきます。しかしドイツでは、幼児教育の創始者フリードリヒ・フレーベルが考えた幼稚園教育には、「恩物」と呼ばれる遊具と、「手技」と呼ばれる遊戯が含まれていて、手技の一つが紛れもない折り紙でした。この恩物と手技は、三つの範疇を含んでいます。明治時代の翻訳では「物品科」「美麗科」「知識科」といいました。その中の物品科で普通の折り紙が取り入れられ、美麗科では、座布団折りや対称的な模様を折ったりしました。また、知識科では、折り紙から簡単な幾何学を教えていました。

 折り紙は、空間把握力や手先の器用さ、集中力を養う教育的・治療的効果などがあり、さらに折り紙は、数理・幾何の世界への優れた具体的なアプローチ手段であり、論理的思考をするための数学的訓練手段であるとしています。〟

そんな素晴らしい力をもった折り紙ですが、少し困っていました。

というのも、折り紙を自由に使っていいようにしていたところ、取ってはクシャクシャにしてそれでおしまいにしてしまったり、白い部分にちょっと色鉛筆で色を描いておしまいにしてしまったり、と、折り紙本来の遊びへ発展させられない場面を多く見ていたからです。

すると、クラスの先生がこんなアイディアを出してくれました。

「折りたいものを決めてから折って下さい。」

シンプルな提案なのですが、とても効果があり、折り紙の本を持って保育者の元へ子ども達がくるようになりました。折りたいものと折れるだろう力が掛け離れている場合には、こちらから提案もできますし、折ってほしいだけの場合には、折ることが得意な子に折ってもらうよう促すこともできます。

前もって言うことを〝事前ルール〟と言ったりもするそうですが、言葉がけ一つでこれだけの効果があることを実感しています。

この折り紙の件をきっかけに、いくつか別の発見もありました。

次回の報告でお伝えします。

こちらの先生の提案です。朝の会などで、このような使い方も子ども達に提案したようで、すると、

こちらの先生の提案です。朝の会などで、このような使い方も子ども達に提案したようで、すると、

 

このようにして応えてくれる子ども達です。素晴らしいと思います。

このようにして応えてくれる子ども達です。素晴らしいと思います。

(報告者 加藤恭平)

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