新年度が始り、どの園も賑やかになっていることでしょう。
新宿せいが保育園も多くの新しい新入園児を迎え、毎日楽しく過ごしています。
4月の初めに「入園進級を祝う会」がありました。
毎年、この行事は職員室チームが担当することになっているので、毎回携わっています。
一応、ルールというか、何でも職員の好きなことをやるのは意図がないので、
必ず今年のテーマに沿ったこと企画しています。
今年のテーマは
「伝統を引き継ごう」です。
ちなみに・・・過去に行ったのは・・・
これは一昨年ですね。
「笑点」の「大喜利」を真似てみたのですが、その年のテーマは「季節を感じよう」です。
笑点とは全く関連していないですよね(笑)なので、お題として
「季節の野菜でダジャレを作ってください」というお題で大喜利をしてもらいました。
少し無理矢理感があるでしょうか(笑)
これは去年です。
新宿せいが保育園に来られた方は必ず見ていると思いますが、
2階から3階に上がる階段の途中に「ぞうくんの散歩」の絵が描かれてあるのをご存知かと思います。
あれは塾長が初年度に壁に描いた絵ですが、そもそもなぜ「ぞうくんのさんぽ」なのか?
というところですが・・・
新宿せいが保育園が開園した時は、全員が新入園児でした。
その初年度の入園式の時のプログラムのなかで塾長から絵本の読み聞かせがあり、
その読み聞かせをした本が「ぞうくんのさんぽ」だったのです。
そして去年のテーマは「伝統を見直そう」だったので、初年度の伝統を見直そう!ということで、
再度、塾長に読み聞かせをしてもらい、その隣で職員が動物になりきって演じたのです。
ここまで読めば今年の「入園進級を祝う会」で何をやったか分かりましたよね?
今年は「伝統を引き継ごう」なので去年の伝統を引き継ぐために、塾長に再度読み聞かせをお願いしました。
ちなみにご存知のとおり、この絵本には「ぞうくんのあめふりさんぽ」という二作目があります。
今回はこの二作目を読み聞かせ&演じました。
有名な本なので知っている方も多いと思いますが、今回、私が何が一番「さすがだ!」と思ったことがあります。
それは塾長が子ども達の前で読み聞かせをする時に何気なく言われた一言です。
「この本に出てくる動物は、ゾウとカバとワニとカメだけど、誰が一番力持ちかな??」
子ども達は一斉に
「ゾウ!」「カバ!」
と答えました。すると塾長は
「実は水の中ではカメくんは一番力持ちです。」
「えぇ~!!?」
子ども達は驚きました。あんな小さい動物が一番力持ちなんて・・・。
そうなると、子ども達は「なぜカメが一番力持ちなのか?」と理解するため、ストーリーをちゃんと理解するために静かに話しを聞いてました。
私はとくに本を子ども達の前で読み聞かせをするわけではありませんが、
読み聞かせをする前にだいたいの先生は「はい!静かにしてください」と言うでしょうね。私もそう言います。
そうではなく、子ども達に物語の世界に入り込ませるような、そんな言葉がけをすると、自然と子ども達は集中して聞いてくれるのかもしれません。(報告者 山下祐)
本当ですね。子ども達は興味のあることであれば、自然と静かになり、目の前で自分達を楽しませてくれようとしている人達のことを見守る態勢に入ってくれるものですね。絵本を読む前に、袋や風呂敷からその絵本に関連したものを取り出し、興味を持たせてから読み始めるといったドイツでの報告を思い出しますが、塾頭の仰る通り〝子ども達に物語の世界に入り込ませる〟という、働きかけが、子ども達の集中への最大のアプローチになるように思います。
〝新宿せいが保育園が開園した時は、全員が新入園児でした。〟名言だと思います。ハッとさせられる思いがしました。今、わいらんすい(3・4・5歳児クラス)に数人しかいないあの子達を見守ってくれているのは、職員というより、子ども達です。〝立ち上げ〟というものを乗り越えた人達、子ども達が、園の礎をつくって下さったことを、改めて感じました。
何気なく私は参加していましたが、このような思いがあったことをここで知りました。ちょっと感動しています!
「子ども達に物語の世界に入り込ませるような、そんな言葉がけをすると、自然と子ども達は集中して聞いてくれるのかもしれません」を見事に体現される塾長の言葉というのは方法論だけではなく、やはり生き方がその言葉に表れているのではないかと感じました。だからこそ、塾長からは保育を学び、人としての生き方を学んでいきたいなと改めて報告から感じました。