つい先日に、学童の子どもたちと凧作りをして作った凧を近くの公園に揚げに行きました。
お正月と言えば凧揚げ。 羽根つきや福笑いと共にお正月の伝統的な遊びですね。 凧揚げがお正月のイメージなのは占いや厄除け、祈願などの意味や諸説あるようですが、北風や一定方向に風が強く吹く季節的な要因もあるようで、1月は凧揚げに適した季節と言われているそうです。
しかし、地方によっては凧揚げの時期が異なるようです。
長崎の有名な凧揚(はたあげ)は4月ですし、浜松は5月、新潟県白根は6月、沖縄は10月とばらばらです。
また、関東地方以北では「たこ」と言うが、大阪辺りは「いか」、長崎辺りでは「はた」と言うそうです。
今月の月案を子どもたちが決めた際に「凧揚げ」が発案されました。
このような伝承遊びは、いつも大人のひらめきとして子ども月案の他に組み込ませてもらっているのですが、今回はその必要さえありませんでした。
そして私自身、小さい頃に凧揚げをしたことはあるのですが、自分で作ったことがなく、今まで興味を示して来なかったら凧についての知識は全くないと言っても良い程でした。
ですので、文頭で書かせていただいた凧揚げの時期と呼び名の違い等々は今回の子ども月案がきっかけで調べ、知り得た事です。
子どもたちの自発的な遊びや発案がきっかけで、私が新たな学びを得ることができたのは今回で何度目なのか数え切れません。
凧についてより詳しく、凧揚げの歴史やどこから伝来されたか等が書いてあるので、ぜひご覧になってみてください。
http://sogyusha.org/saijiki/01_spring/tako.html
さて、今回の凧揚げは1日で製作から実践を行う過密なスケジュールにしてしまったので、簡単に作れる凧を2種類用意し、子どもたちに選んでもらって一緒に作りました。
1つはポリ袋を用いたぐにゃぐにゃ凧です。
もう1つは画用紙を用いた画用紙凧です。
製作後、天気にも恵まれていたので近くの公園に揚げにいったのですが、不運にも風がなく、あまり高く揚がりませんでした。
しかし、上手く揚がらなかったからこそより良い学びがあります。
「なぜ上手く揚がらなかったのか?」
風がなかったからと考えた子もいれば、骨組みを付け過ぎたための重みで揚がらなかったと考えた子もいたりと様々でした。
もし上手く揚がっていたら、子どもたちの凧は今回止まりだったかもしれません。
前文に不運にも風がなく…と書きましたが、逆に運が良かったのかもしれません。
そして、子どもたちとまた次回チャレンジしようと決めました。
次回の凧揚げで子どもたちは凧にどんな変化を加えるのか。
はたまた風のみを気にするのか。
今から楽しみでなりません。
(投稿者 若林)
地域によって凧揚げの時期が違うというのはおもしろいですね。また、呼び名も違うのですね。大阪の「いか」という呼び名はなんだか対抗心のようなものを勝手に感じしまうのですが、そんなことはないかもしれませんね。すいません、個人の見解ということで笑
子どもと関わる大人が作った凧がうまく揚がらなかった
=残念と捉えるのではなく、どうしてあがらなかったのかな?よし、また挑戦してみようというように捉えることの大切さを感じました。子どもたちのためにも、楽しく日々を過ごすためにもそんな気持ちは持っていたいですね。凧揚げには工夫しなければいけない点がたくさんあっておもしろいですね。風にのる軽量や形状を考えたり、糸の長さを考えたり、風にのっているときの糸の出し方、操り方を工夫したり、時には凧を持つ人、あげる人という役割りがあったりと飽きない遊びですね。
凧揚げの名前の由来、面白いですね。先日はテレビで、〝昔、イカ揚げだったものが幕府のお偉方によって、その遊び自体が禁止されてしまった。何日か後にまたその場所にくるとまたその遊びをやっていたので注意をすると、「これはイカではなくてタコ揚げですよ」と返されて、お偉方は一本取られてしまった〟という内容のことがやっていました。昔の人の洒落っ気というのでしょうか、おおらかさを共に感じ、面白い話だなと思いました。
「前文に不運にも風がなく…と書きましたが、逆に運が良かったのかもしれません。」というところ、素晴らしいですね。若林先生の前向きな姿勢を感じて、嬉しくなります。