10月9日から11日まで富山県の保育園さんが公開保育をするという事と、また別の保育園さんから園内研修の依頼があったので塾長に同行させてもらいました。
以前からこの園内研修は決まっていたのですが、今年ドイツに行ったメンバーが2名働いている保育園さんで、その公開保育に横浜の園の園長先生も出席をすると聞いたのでそれならばという事で同窓会開催の話が決まりました。決まったと言っても公開保育まで残り一か月を過ぎていたので、「最悪集まらなかった場合には5人でもやろう」と塾長と話していたくらいでした。そして募集をかけ、最終的に集まったのは10名と予想を超える人数が集まってくれました。
同窓会を毎年開催する目的は、ドイツに行ってから学んできたことを実践したり、どう自園に取り込んでいったなどの発表をしたりする会です。今回の会はドイツへ行ってから3ヶ月半後というスピード開催だったので、なかなか実践までいってないという話もありましたが、やはり一緒に行ったメンバーという事で再会の嬉しさと楽しさでとても盛り上がった会となりました。
10日の午前中は、その保育園さんの公開保育でした。個人的に一番目を引いたのは、模造紙1枚分くらいの大きな手作りカレンダーでした。そこには、10月に予定している遊びや活動などが書かれていました。そのカレンダーを作り始めたきっかけは、盆踊りの日までに子どもが自分のお面を一週間ある中でいつ作るかを計画できるカレンダーでした。一斉にやるのではなく期間の提示があることで、いつ作ろうかと考える。また、「今はこれがしたい」という遊びの優先順位が決められる、2~5日くらい先を見通せるようになる。という目的があったそうです。先生が一回一回確認をしたり、先生からその日にやらせてしまうというものではなく、あくまでも子どもを主体とし、自分でいつやるかを選択させているという事でとても参考になりました。
また、給食の様子も見学させてもらっていているなかで、先生だけ主食が置かれていなかったので質問させてもらったところ「主食だけは自分たちで持って来てもらっています」と教えて頂きました。後から塾長に聞いたのですが、「全国ではむしろその方が多い。ウチみたいに大人と子どもが同じのを食べ、同じ時間に食べられるのは珍しい方だよ」と教えてもらいました。臥竜塾メンバーにも実家が他県で保育園をやっていので聞いてみたところやはり新宿せいがが珍しいということでした。
今まで普通だと思っていたことがむしろ全国では珍しいといことに驚きました。「違い」を感じながら思ったことは、
塾長が常々言っている事ですが、やはり子どもを主体とし、最善の利益を与えていかねければなりません。それには先ず、先生たちが楽しんで働けることが大切だと思います。それが全国共通になれば子どもにも良い影響があるように思います。(報告者 柿崎)
カレンダーはいいですね。何か楽しみにしている活動があると、その日がまだかなと心待ちにしたりしますね。明日はこれがあるから今日はこれをやっておこうと子ども自分たちで考えることが自然とできるようなカレンダーもいいですね。先の予定を知ることで今、自分は何をした方がいいのかと考えて動けるようになる工夫がどうあればいいのかということはしっかり考えておきたいなと思います。「全国ではむしろその方が多い。ウチみたいに大人と子どもが同じのを食べ、同じ時間に食べられるのは珍しい方だよ」という藤森先生の言葉がありましたが、そうなのですね。私はそれが当たり前のことだと思っていたので、ちょっと驚きました。まだまだ知らないことばかりです。いろいろな違いを知ることもまた勉強になります。
子どもに最善の利益をという点においても食事を共にすることは必要なことなのですが、言ってみれば大人の都合で食事を別にすることになってしまう保育園があります。僕の知っている保育園は職員はお弁当でした。子ども達は給食を食べ、職員は同じ場所でお弁当を食べていました。その保育園は分園ができ、分園に職員分の給食を運ぶことが困難な為、全職員がお弁当持参ということになったそうです。藤森先生のお陰でそもそもを考えるようになったのですが、考えてみるとおかしなことです。子どもを主体にという観点が抜けると、最早保育どうこうではない部分で日常が送られてしまっている保育園もあるのではないかと思います。全国の保育園が共通になってほしいものが新宿せいが保育園にはたくさんあります。若い人ばかりでなく、そういう保育園のトップの人達こそ見に来てほしいと思ってしまいます。