午前の公開保育後、また別の保育園さんで園内研修を行いました。
今回の園内研修は、前もって質問事項をもらっていたので塾長はそれをもとに答えながら話しをしていきました。
Q人形の片付ける場所を示しているが、片付けられない。どうすれば…
A「人形」や「ブロック」など、集合の概念がないとか片付けられない。1歳児で大切な遊びは見立て遊びです。見立てることで、想像力が養われます。また、3~5歳児では、「散歩」が大切です。というのは、行った先が目的地ではなく、向っている道中が目的地と言われている。歩いている途中で面白いものを見つけたり、発見をすることが大切。
Qハイハイを十分にすることはとても大切なのは理解しているのですが、9か月の子が立ち上がってしまい、その子に対してどうしていけばいいのか。
A立ち上がるためには、先ずつかまり立ちをするはずなので、つかまれるもの(家具や、先生の足など)を遠ざける必要がある。
Q3歳で出来ていてほしいことができていない場合は…
A発達とは飛ばすことができないことから、2歳の時に先生が十分にしてあげなかったからなのでは。その部分だけ2歳児と同じ対応をしてやってあげちゃう。園を卒園するまでにできるようになっていれば良い。
Q5歳児の子たちが「自分が、自分が」という主張が強すぎて相手に対しての思いやりがないのですが…
A自分の主張が通ったり、話を聞いてくれたという喜びを先ず感じさせてあげる。そうすれば相手の気持ちもわかってあげられる。
Qアレルギー児が増えてきているのですが、それに対する対応とは…
Aアレルギーとは、自分の身体に異物が入ってきたという反応なので、「あまりの清潔主義はほどほどに」を提案している。
といった質問を答えながら園内研修をしていきました。このように全国の保育園さんで園内研修をし、質問などを聞いていると、その保育園さん独自で悩んでいる事だったり全国的に悩んでいることだったりと、私自身は調理なので私では気付けない部分を保育士さんが普段悩んでいる事と、それに対する答えが学べることが最近刺激的です。(報告者 柿崎)
Aの部分の藤森先生の回答を読んでいますと、子どもの姿を受け止め、どう環境を改善するのか、どう大人は子どもの関わればいいのかという「子どもの姿は改善点を表す写し鏡」のように思えてきます。この部分はとても大切にしなければいけないなと重く受けとめています。子どもの行動を嘆く前に自分たちの関わり方はよかったのだろうか、環境を見直す必要があるのではないかということをまずは考えたいと思っています。そう思い、実際にその部分は丁寧に修正していけるそんな保育者になりたいなと思います。現場ではたさくんの悩みがありますね。全国でも同じように悩んでいる方がおられますね。悩むということはきっかけを探している、なんとか改善できないかと考えているからこそなのかもしれません。悩みを言えるというのは素晴らしいことですね。
藤森先生の回答はとても勉強になります。丁寧な報告をありがとうございます。
日々子ども達と生活する中で見過ごしてしまいそうになることも多く、質問内容を読んで自分の疑問だった部分を思い出します。片付けに集合の概念が必要なことを知って非常に勉強になりました。片付けられるということも発達を通して行われることなのだと知り、目の前の子ども達への見方が一新するような思いがしました。
発達の道筋があることはわかるのですが、その道筋の見方というのでしょうか、捉え方というのでしょうか、一本の道筋を様々な角度から見る必要があるように思いました。様々な角度を生む為には、発想することや着想も大切なのでは、と思いました。