園内研修報告in神奈川

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9月20日に神奈川県にある保育園さんで園内研修がありました。そこの保育園さんは年に1回、塾長の講演を保護者向けと保育士向けにという事で開催し、私自身も今回で3回目の同行になりました。

午前中は保護者向けの講演で、子育てに大切なことをお話しされていました。そのいくつかを紹介したいと思います。

・安全のために過度に排除してしまうと逆に危険!

これは、ドイツの保育園を視察した際のことですが、以前のドイツの園庭は全体がきれいな芝生でした。しかし、それに慣れてしまった子どもたちは街中に出た時に転んでケガをする子が増えてしまったそうです。保育園の園庭をあえて街中と同じような石畳にしたり、少し段差をつけたり、岩を転がしておいたりしたことで、子どもたち自身が危険から回避できるようにするのが保育園の役目だと思っている。日本のように、園内だけを安全にしてしまうと将来自分で危機回避ができなくなってしまう。ということでした。

 

・親がいろいろ言ってやらせてしまうのは良くない!

これは、親が子どもにいろいろ言ってやらせてしまうと、自分で判断することができなくなってしまい、子どものうちに育てたい判断能力が育たなくなってしまう。その結果、将来社会に出て挫折をしてしまった時に自分自身の力で立ち直れなくなってしまう。ということでした。

 

午後からは、2園の合同研修でした。

今回は主に、事前にあったいくつかの質問を順に塾長が答えていくという研修内容でした。これもいくつか紹介していきたいと思います。

Q、見守る保育を行うにあたり、動きやすく良いチームワークになるためには?

A、先ずは、先生同士で園の理念や、子どもの発達などを共通理解すること。そしてお互いを信じ合う。また、先生同士の得意なところを活かすためにお互いをカバーし合うことで、気軽に苦手なところを他の人に頼むこと。ベテランが見本を見せたりすることも必要。

Q、2歳児保育のポイントは?

A、2歳児は自ら徒党を組んだり他と関わり始めるので、横のつながりを大切にすること。

また、随意筋が発達してくるので微細運動を行う。

Q、異年齢児保育の重要な点は?

A、違う発達を見て刺激をもらうこと。少し上の発達の子を見ることで刺激をもらい、自分もマネしようとする気持ちが大切。逆に下の子に見られていることでお手本になったり、自分の行動を振り返ったりすること。下の子に教えてあげることで自分の力として定着する。他との違いを感じること。他との違いを感じ、他と調整し、他の中で自己主張することで社会を学んでいく。

Q、見守る保育を行うにあたり、最も大切なポイントは?

A、①ちゃんと見守るためには安心、安全な環境を用意し、外から見られるようになって初めて見守ることができる。②子どもの発達を理解をすることでどこから手を出せばいいかが変わってくる。③子ども同士で関わることができているから先生は外から見られることができる。

Q、栄養士、調理員として「食育」を通して見守る保育にどう関わっていけばいいか?

A、調理は保育士ではないが、食を通して保育をする人。同じ保育者。ただ食事を作る人ではなく、園のテーマに添って食事を出したり、「栽培」「料理」「共食」という人類しかできないことを伝えていく。

 

今年度から塾長と色んな保育園さんへ行き、色んな質問をされているのを聞いていましたが、今回の質問は「見守る保育」そのものへの質問が多かったような気がします。私自身も学ぶことが多かったように感じます。(報告者 柿崎)

園内研修報告in神奈川」への2件のフィードバック

  1. このように藤森先生の講演の様子が紹介されるこの場があることのありがたさを感じています。講演には参加していなくてもその時の発言のまとめを読むことで自分も学びになるからです。改めて見守る保育のこと、子どもと関わることを毎回考えさせられます。「2歳児は自ら徒党を組んだり他と関わり始めるので、横のつながりを大切にすること。また、随意筋が発達してくるので微細運動を行う」とありました。しっかり実践していこうと思います。またチームワークのためには「お互いを信じ合い、お互いをカバーすること」とありました。お互いをカバーするという部分に自分の関わり方を考えました。まずは自分からそんな人になっていきたいなと感じました。まずは私が変わらないといけませんね。

  2. 率直な質問が多く、見守る保育への関心の強さが感じられます。チーム保育、職員間のチームワークについて向上したい気持ちはとてもよくわかります。僕が以前いた組織では、勤務年数の多い人が“偉い”と思い込んでいる節があり、怠慢ながら幅をきかせているといった状況の中ではチームワークをよくするという次元にまでとても辿り着けませんでした。チームワークの良さは目で見たり体感してみて初めてわかることもあると思う為、ぜひ実践している園を見てほしいと思います。
    自分が親となり、保育のことを考える機会がより多くなりました。子どもの存在をとても有難く感じています。研修の報告から保育園の子ども達へ、そして我が子へと活かしていけることがとても多く、大変勉強になります。報告、ありがとうございました。

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