来月私の働く園で、成長展をしようと思っています。そのために、今、自園での話合いがいよいよ始まり、成長展に向けての取り組みが進み始めました。今回は幼稚園での初めての取り組みということもありますし、こういった「発達」といったものを焦点にクローズアップするという取り組みも今までなかったので、みな四苦八苦しながらも、なんとか実現させようと頑張ってくれています。ただ、全員のイメージがわかないので、今回の場合は、自分が新宿せいが保育園にいた頃の写真や今までせいがで実践していたことを基に、一度すべてを「模倣」してみようということにしました。
そこで、ここ最近の自分の中での考え方の変化について、きょうは書いていこうと思います。というのも、自分はあまり人の真似をするということが好きではなかったです。というのも、どこかで変な負けず嫌いがあって、真似をすることがどこかで「情けない」というか、それで良いのかと思う自分がいました。今思えば、変なプライドですね。
しかし、特に大阪に帰ってきてからはそこがどこか吹っ切れた気がします。というのも、「模倣」ということにたいして、藤森先生に言われたことがありました。ある例を出して、言われたのが「ある人がゴルフを始めました。Aさんは始めるに当たってタイガーウッズの教則本を読みました。Bさんはそんなのより我流で自分にあったフォームを見つけるといって始めました。では、どちらのほうが上達したと思う?正解は当然Aさんだね。まずはしっかりと基礎を身につけるためにモデルを真似ることはとても大切なことだよ。そして、その基本があるからより先に発展できるんだよ。」と言われました。なんとも今までの自分の虚勢が馬鹿のように思えました。そして、その発展へのプロセスは子どもと同じことですね。
この言葉もあり、しっかりとまず「模倣」をしていくことが大切だということを改めて感じ、新宿せいが保育園の協力してもらい、成長展を「そのまま」やってみることにしました。「良いものはいい」当然のことですが、それがなかなか認められない自分を見て、恥ずかしくなるばかりです。つい分かった気になって、独自でなにかしようとするときっと主軸から外れてしまうことに繋がったのではないかと今は思います。また、我流でするために考えることをするよりも、模倣をするにあたって「なぜ?この方法なのだろうか?」と考える方がとても学びがありました。そして、活動をするために説明していくことがあるので、そこでまた二度目の学びがありました。これほどまでに「模倣」というものには学びがたくさん隠れているということが実体験をもとにとても実感しました。
子どもたちの中にある「模倣からの学び」の瞬間も、きっと似たようなことなのだと思います。ただ、大人と違い、子どもたちはもっと模倣することに純粋で、すぐに取り入れようとします。その姿勢は生きていく中での基礎をその瞬間に作っていく過程だからこそ、純粋にそして、積極的に真似ることをしていくのだとおもいます。大人になるとそこに利害やプライドなどが入り邪魔をするのかもしれません。自分の実体験と子どもたちの真似ることの純粋さを比べると、この小さい時期だからこそ、「真似る」ということが幼少期にいかに大切なのかを改めて感じました。
(投稿者 邨橋智樹)
私自身、剣道をしていた時に意識していたのは、とにかく上手い人の真似をすることだったのかなと思い出しました。打ち方から、動き方、所作、道着や防具の装着の仕方などありとあらゆるものを真似していました。そうすることで、体の使い方が分かったり、なんだか上手くなったような気がしていました。ちょっと話はズレてしまいましたが、真似ることからの学びはたくさんあるのですね。私自身もそのまま真似していいのだろうか…と思うこともありますが、真似するというきっかけから学びが深まる体験を繰り返していると、真似ることも大切だと実感してきますね。就職するまでは誰かの真似をすることに違和感もありましたが、今ではそのような気持ちがほとんどなくなりました。邨橋さんの、ゼロから立ち上げるという取り組みにはたくさんの苦労があることかもしれませんが、そんなことを楽しく、学びながら進んでいかれている姿はとっても励みになります。
邨橋先生はとても頭が良くて、様々なことを考えて、たくさん考えて実行していらっしゃるのだと思います。自分の思いだけでなく、職員の方々の思い、これからの保育園の在り方など、様々なことに思いを馳せながらも、目の前のことを実行し、決断し、という毎日の中にいらっしゃるのではないかと思います。本当に素晴らしいです。僕はバカなので(笑)藤森先生が考えて、そのことを僕の大好きな先輩方が心から楽しんでやっている姿を見れば、これは子どもたちの為になっていることなのだろうと思い込んでしまいます。そして、藤森先生の過去のブログを読んでなるほどそういう意味があったのか、ありがとうございます、と。(笑)
邨橋先生の気付きは、言葉だけでなく体験されて、体得された上での気付きであるような気がして、とても言葉に重みを感じます。誰かが言っていたのですが、成功とは道のりであるし考え方ですね。成長展が成功するよう、陰ながら応援しています。