新年度になり、新しく入園した子がいるクラスになりました。今年度は幼稚園の1・2歳児のクラスが二年目を迎える年であり、実際、クラスがどう変わるのかわくわくしています。
そこで頼りになるのが昨年度からいる子どもたちです。今、私のいる幼稚園の1・2歳児は1歳児・2歳児を合同で見るような形になっているので、1歳児はそのまま残留する形になります。新年度は新しく入ってくる子どもたちがどういった子どもたちなのかわくわくしながら見るだけではなく、そういった新しく入ってくる1才児の小さい子どもたちに対して、今まで2才児の中にいた1才児の子どもたちがどういった関わりをするのかとても楽しみでした。
実際、新しいクラスになったときに、今年は月齢が低い子どもたちがたくさんいたのですが、なによりもその残留している子どもたちが頼りになりました。新しく入ってきた子どもたちにおもちゃを譲ったり、これまでの経験があるので、なんでも自分たちでやろうとしてくれたりと、自分から率先して、手伝ってくれる姿を見ているとその成長がとてもよく見えます。そのため、先生方は新しい子どもたちに手をかけることができる余裕が出てきます。こんなにも成長したなと、去年の今頃を考えるとその子たち一人一人の様子を感じることが多いです。
しかし、良いことだけではありませんでした。確かにおもちゃを譲ってくれることや我慢をしてくれることはありがたいことなのですが、子どもたちの様子が変わってきました。我慢する中で「チック」などの目に見える様が出てくることがありました。また、落ち着いていた「かみつき」なども現れることがありました。
藤森先生のブログにも「かみつき」についての記述がありますが、そこには「ひとは、かむことで「集中力を高め、同時にストレスを緩和する」効果があると言われています。」とあります。また、そこでは「かみつく行為は、発達上の問題ではあるけれど、年齢の問題ではなく、子ども同士がかかわり始めたときのストレスとか、他人とかかわるうえでの自己表現ではないかと思ったのです。」まさに、その通りの内容で子どもたちの様子に現れているように思います。
そのため、クラスの先生方はその様子を感じると、どう寄り添ってあげるといいのか、残留して頑張ってくれている子どもたちにどう対応や環境を作っていってあげればいいのかということを考えます。
新年度は子どもたちにとっても、新しい環境になり、楽しいこともありますが、その反面、ストレスも出る場合もあります。その環境の中で、子どもたちはいろんなことを感じ、新しい環境にトライしていく子どもたち、その中で、保育者がどう関わり、どう寄り添うことができるのか、子どもたちの様子を見て、考えていかなければいけませんね。
(投稿者 邨橋智樹)
様々な園での子どもたちの様子や環境、職員さんの考えを知ることはとても勉強になります。新年度になり新しく入園した子が入ることで感じるのはやはり在園している子の変化です。どうしても新しく入ってきた子の方にばかり気がいったり、実際に関わっている時間が多くなると、他の子に対しての関わりが減ってしまい、もう少しこちらにも目を向けてよというような行動をしていると感じることがあります。そんな時に複数の職員でフォローし合うのが見守る保育の良さでもあるかもしれませんが、それぞれの子どもたちの微妙な変化に気付けるようでありたいなと思います。
本当にそうですね、とても共感する気持ちでもって読ませていただきました。何より素晴らしいと思うのは、〝新年度は新しく入ってくる子どもたちがどういった子どもたちなのかわくわくしながら見るだけではなく、そういった新しく入ってくる1才児の小さい子どもたちに対して、今まで2才児の中にいた1才児の子どもたちがどういった関わりをするのかとても楽しみでした。〟という、邨橋先生だけではない、職員の方々のそういった心持ちです。藤森先生も新年度を迎える上で、「わくわくしながら」「楽しみながら」ということを仰っていました。とても大切なことだと思います。
始まって一ヶ月。ここまで積み重ねてきたものがまた少しずつその成果を見せはじめていることと思います。子ども達も、職員のチームワークも、これからの更なる飛躍が楽しみですね。