子ども同士が関われる環境

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ある日に、こんな姿がありました。
ガラスの向こうは1歳児クラスの子、園庭側は2歳児クラスの子です。
「おーい」

「おーい」

「こっちだよー」

「こっちだよー」

「会えたね、嬉しいね」

「会えたね、嬉しいね」

園庭に面してドアが設定してある為、このような関わりもうまれやすいのですね。
また、ある日には、0歳児クラスの担任の先生がブルーシートを敷いて、子ども達と日向ぼっこをしていました。
0歳児の子ども達が部屋に戻り、園庭に出ている子も少なくなり始めた時、ふと思いついたのでしょう。
1歳児クラスの担任の先生と一緒に面白いことを始めました。
「入りたい子はおいでー」

「入りたい子はおいでー」

「せーの、それー」 0・1・2歳児クラス全ての子がこの遊びの輪の中に入っていました

「せーの、それー」
0・1・2歳児クラス全ての子がこの遊びの輪の中に入っていました

園庭側の窓、ブルーシート、と物的環境によって生み出された子ども同士の関わりであり、ブルーシートは保育者からのアプローチ、と言えるかもしれません。
最初に挙げた写真もそうですが、例えば「ガラスを叩いたらダメでしょ」と言うこともできるのです。ブルーシートをバサッとやっているのを見て「目の中にゴミでも入ったらどうするの」と言うこともできるのです。そういう考えの人にはこういったことで生まれる関わりというものに、これから出会うことは少ないのかもしれませんが、ガラスは割れることなく、誰の目にもゴミが入ることなく、楽しい時間を過ごせていました。
どうしても、それをよしとする職員の大らかな気持ちからくる配慮があって、生まれるものがあると思えてなりません。
細かいことで怒ってばかりいたら、損かもわからないですね(笑)
子ども同士が関われる環境として、園庭側に窓があっても、それを肯定的に捉える職員の心があって初めてその環境は活かされるのかもしれません。
保育者の仕事として、『環境をデザインすること』が挙げられますが、『デザインされた環境を活かす』ことも、保育者の大切な仕事の一つなのかもしれませんね。
(報告者 加藤恭平)

子ども同士が関われる環境」への3件のフィードバック

  1. 加藤さんのお話は、加藤さんだからこそより強く感じれるという内容のものが多く、読んでいて、改めて職員の心の余裕の大切さ、チームワークというものを考えさせられます。大人がやっていること、子どもがやっていることに、口を出す前にどうしてその子はそんな行動をしたのか、あの先生がこんなことをしたのはこういう思いがあったからではないかということを考えることができたら、きっと職員同士のチームワームはいいものになっていくのかもしれませんね。加藤さんの新鮮な気づきに私も気づかされます。

  2. 「肯定的に捉える職員の心」というのは大切ですね。その心がなければ、時に残酷で、時に理解できないような行動をとる子どもの姿を、肯定的に捉えることはできないのかもしれないとも思いました。「こうしたら面白いかも」「楽しそうだからやってみよう」を可能にするのは、その場の雰囲気であり、きっと写真のような場面でも、今行える楽しみを実践してみるために、その場の環境を活かす方向に気持ちが向かったという事ですね。『デザインされた環境を活かす』。素敵な言葉です。

  3.  もりぐちさんへ
     コメントありがとうございます!人を思いやる気持ちというのはどんな場面においても欠かせないものですね。日々学んでいます。自分がどう見られたいか、自分がどうありたいか、自分が自分が、と自分のことで頭がいっぱいになるととても苦しくなります(笑)人を思いやる気持ちというのは、自分も救うものなのかもしれませんね。
     k.takaさんへ
    コメントありがとうございます!コメントをいただけると、
    書いた甲斐があるというものです。どんどん報告していきたいと思います!

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