保育園には様々なゾーンが存在し、子どもたちはそれぞれ開いているゾーンを確認してから遊びたいゾーンを自分で決めます。好きなものや得意なゾーンもあるようで、これをする‼︎と決めてゾーンに張り切っていく姿がとても頼もしいです。保育士にも似たように得意な遊びややりたいことがあるのではないでしょうか。幼い頃から習っていたことや、趣味でやっていたことなど様々だと思います。
最近子どもたちの中で流行っているのが伝承遊びゾーンです。伝承遊びゾーンはコマや、けん玉、すごろく、輪投げ、めんこなどの玩具遊びが環境として用意されています。その中でもけん玉が今流行っています。私が幼い頃、けん玉が好きでやっていたことを思い出し、ひょいひょいとやってみると子どもたちが目を丸くして見ていました。その影響からか、少し教えるだけでみるみる上達していく子どもたち。目の前に少し上手な人がいると自分の中で目標が見つかり頑張る姿が見られます。そこで明確な目標を持ってもらいたいと思い、公式のけん玉認定表を用意しました。するとそのルールを守り、次々に級をあげていくので正直とても驚きました!恐ろしいほどの上達ぶり…
ルールは「1日1回しか検定ができない」「10回のうちに規定回数の技をしなければならない」という簡単なルールです。日々検定をしていく中でいつも検定をやりたいやりたいと行ってくる子が来ない時がありました。その子になぜか理由を聞いてみると「この技はまだできないから練習してから検定する!」と自分の実力を理解し、見通しを持って行動をとっていたようです。
更に年長さんがやることで年中さん、年少さんも刺激を受け、どんどん上手になっていく姿も面白いものでした。認定表からこんなことに発展してくのは嬉しいことでした。けん玉が好きだったことでこういったことも活きていくのですね。
もしかめをすることでリズム感がつき、穴に剣を入れる時には動体視力、木の素材も感じられ、重力も感じられるなどと、勝手に良さを感じています。
(投稿者 本多)
ルールがあることで子どもたちが工夫したり、自分の実力を理解し、見通しを持って行動する姿は素晴らしいですね。保育者の工夫の大切さを感じます。子どもたちが意欲を持ってけん玉に取り組む姿を見ると私たちの意欲も上がっていきそうです。そんなふうに日々、子どもたちの様子を見て、子どもたちが意欲を持って遊んだり、活動できるような環境の工夫を楽しくやっていきたいなと思いました。
興味のあることに取り組んでいる時の子どもたちの上達の早さには目をみはるものがありますね。やはりそこには子どもたちの興味や関心が意欲に繋がっているからだと思います。「好きこそ、ものの上手なれ」まさにその言葉どおりのことが起きているのではないでしょうか。そこから始まるル-ル作りや検定など、ちょっとした目標ができたという達成感をよび、それが次への原動力になっていくんだと思います。ここで注目したのが、はじめは先生の遊びから始まったということと、あとは子どもが遊びを広げていき先生がちょっとしたスパイスを入れた様子です。何気ない日常の遊びから、とても専門的な保育に昇華していく様子はとても参考になります。