慣らし保育は面白い①

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先日の塾報告でも書きましたが、この4月から大学に編入学し、人生2度目のキャンパスライフを送っています。(まだ授業は始まっていませんが…笑)

この短い時間ですが、社会人を経て大学生になったことはとても良かったと実感しています。やりたい勉強、やりたいことが18歳で大学に入学した頃よりも明確ですし、モチベーションが違います。もちろん世の中には18歳の時点で、将来のことを考えて大学に進学した人もたくさんいるでしょうが、私の場合、正直高校卒業の時点では真剣に将来のことは考えておらず、漠然と大学進学を決め、そこでやりたいことを見つければいいやという考えでした。実際に大学在学中にやりたいことが見つかり、新宿せいが子ども園に就職して、大学再入学という現在に至っているので、それはそれで良かったなとも思いますが、編入学し、自分の大学時代を振り返って後悔することはたくさんあります。その後悔をこれからの人生2度目のキャンパスライフで取り返そうと今はワクワクしています。

大学は、ゼミ・卒論が必修の学部なので、3年編入の場合、入学する際にある程度卒論のテーマと、入るゼミを考えておいた方が良いと入試の面接試験のときに言われていました。仏教を学問として学びたいということが大前提ではあったのですが、入試に向けて自分なりに仏教を勉強していると、見守る保育に近いものを感じるようになりました。ですので、まだ明確なテーマは決まっていませんが、卒論は保育を仏教と絡めて書けないかと思っています。そういう経緯もあり、今は保育においても、なんだかモチベーションが上がっており、アルバイトとして新宿せいがに残れるのは、とても有難く思います。

しかし、アルバイトでの所属とは言え、どうしても新宿せいがとの距離を感じてしまいます。4年間毎日出勤していたのが、この1週間出勤せずに大学のオリエンテーションに出席するだけで、とても寂しく感じるのです。大学の後、夕方の延長保育に入れるとは言っても、やはり日中のコアタイムが恋しい…。

と言うことで、時間割を組んでみたところ、なんと!!月曜日が空きにできるではないか!(人気授業は抽選のため、落ちると月曜に授業が入ってしまう可能性もありますが…)保育と仏教を絡めた卒論を書くためには、ガッツリ保育も見なくては!と、自分に言い聞かせ、勉強もしっかりやると誓い、月曜日を全休にすることにしました。だって、勉強もしたいけど、保育もしっかり見たいんだもん(笑)

さて、前置きはこのくらいにして、本題へと入りましょう。

4月9日は入学式のため、1日せいがにいました。入学式の対象は1年生。編入学の3年生は対象外ということで久々に1日入れたのです。実は、先週の金曜日にベテランの先生方と呑む機会がありました。そこで、「慣らし保育がスゲー」という話になり、ぜひ月曜日に動画を撮ろうという話になったのです。この時期にしか見ることのできない慣らし保育。毎年その様子をしっかりと動画に収めなければ!と思うのですが、なかなか撮れずにいました。この機会を逃すまいと、絶好のチャンスである月曜日に撮ることにしたのです。なぜ、月曜日か。それは、先週ある程度の慣れ保育は済ませているのですが、入園して初めての休日明けということもあり、保護者との別れ際に大泣きする子が続出し、「慣らし保育–再び–」となる子が多いからだそうです。どんな慣らし保育が見られるのか、楽しみで月曜日出勤しました。

今回は、動画で収めたので、感動した場面をスクリーンショットし、載せていこうと思います。私の視点で、先生の関わり方、子ども自身の関わり方などの視点で、感動した場面をご紹介します。撮り方としては、全体的な動画も撮っていますが、メインはある新入園児の男の子に密着する形で撮っています。新入園児を取り巻く、環境。場所・物は勿論ですが、今回大きく関係するのは「人」だと思います。保護者・担任の先生・クラスの子どもたち、そして、慣らし保育のお手伝いに来ている年長の子たちです。色んな関わりがあって、新入園児がクラスの輪に入っていく様子が見られました。

私なりの結論を先に申し上げます。見守る保育というのは、方法ではなくゴール、つまり目標の姿なのだと改めて感じました。塾長の講演でもよく耳にしますが「子どもを見守りましょう」ではなく、「見守れる子にしていきましょう」ということです。そのために、慣らし保育は、信頼関係を作っていく時期なのだと思います。保育園に慣れてない子、ましてや初めて保育園に来る子がいます。その子たちは、初めての場所、初めての人に終始警戒しています。そんな子たちを、いきなり「見守っています」というのは不可能で、その警戒心を解くことが慣らし保育の目的であり、そのために担任がいるのだと思います。それは、新入園児の一番信頼している保護者を安心させるためでもあります。また、目標である「見守れる子」になるために、必須なのが他の子、友達です。勿論同じ年齢の子だけを指しているわけではありません。色んな年齢の「他の子」がいることで、大人が口を出さなくても、自分たちで考えて行動し、「見守れる」ようになるのだと思います。(新入園児にはもうちょっと先の話)

どちらにしても、新入園児の緊張、警戒心を解くことができるのは、担任や他の子といった「人的環境」の力が大きいと思います。そこで、慣らし保育の様子を見てみると、新入園児は自分の保育の「入口」として適した人を自分で選んでいるように感じました。(登園の際に預けた先生の場合もあるようですが)この日の1歳児クラスでは、ある子は、担任のY先生。またある子は担任のK先生。違う子はお手伝いに来ていた年長児クラスにいるお姉ちゃんと言った様子です。そして、新入園児の「入口」となった先生・園児は、それぞれの状況に共感し、甘えを受容します。時には普段の保育では見られないようなこともやってあげる必要があるのです。なぜなら、信頼関係を作ること、園の生活に慣れることや、不安を取り除くことが最優先だからです。

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とことん新入園児の探索に付き合うY先生

 

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K先生は新入園児と一緒に絵本を読んでいます。用があって部屋からいなくなると泣いてしまいます

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この子はお姉ちゃんのお陰ですんなりと。頼りになります。

続く

西村 宗玲

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