先日、園庭に生えている枇杷(びわ)がたくさんできているので収穫しました。このびわ自体はどうやら、その昔、幼稚園の園児がお弁当に入っていた枇杷の種を園庭に埋めたところからはじまり、それが芽を出して、木になったようです。
枇杷は比較的種を蒔くと簡単に発芽し、生長も早いそうです。江戸時代後期に日本に導入され、その後、いろんな品種が果樹として売られています。
幼稚園でその枇杷がとても大きくなり、今年はたくさんの実をつけています。子どもたちも枇杷を心待ちにしているようで、収穫が始まると2歳児の子どもたちも収穫している下に集まってきます。職員の先生方がそれを目の前で皮を剥いて、食べている様を見ていると子どもたちも食べようとします。一口食べると、次に次にと今度は自分たちで皮を剥いて食べ始めました。
いろんな場面で、保育では五感を使うことが多くあります。味覚・触覚・嗅覚・視覚・聴覚と子どもたちは体験を通して、その五感を養っているということを感じます。保育園の環境においても、五感を養う環境は海外でも見ることが多いです。ドイツではハーブ園を見ることが多くあり、ハーブティーやちぎってにおいを嗅ぐ体験のできる場所が随所にありました。
五感を使っている様子は子どもの言葉にも表れていて、「いいにおいがする!」「おいしい!」とそのことを保育士や一緒にたべている子どもたちに伝えています。その姿を見ていると、目の前で自然になっているものから食べる機会というものは多くの経験や感性を育てることになるのだろうと見ていて感じます。(投稿者 邨橋)
お弁当の枇杷の種からこんなにもたくさんの実をつける木になったとは驚きです。木の生命力を感じます。それと共に、ある一人の子の種が木になり、実をつけ、それを子ども達と頬張るに至るまでが、まるで、絵本のようで、素敵な物語を連想させますね。
さぞかし美味しかったことでしょう。子ども達の記憶に残っていく、とても貴重な体験ですね。