父親体験保育

このエントリーをはてなブックマークに追加

先週の土曜日に父親保育がありました。

おそらく塾長の講演やブログでご存知の方も多いと思います。簡単に説明させていただきますと、一日、園児のお父さんだけで保育を行う。という何とも男祭り!!な行事です。

あとは勘違いされる方も多いのですが、保育体験で保育参観ではないので、基本的に自分のお子さんのクラスに入るのでなく、違うクラスに入り保育体験をしてもらいます。ですのでお子さんが乳児の場合は幼児クラスの担任になりますし、幼児の場合は乳児クラスの担任になります。

そうすることで、自分の子どもの来年の姿、数年後の姿を想像したり・・・昔の姿を思い出したり・・・。なかなか我が子以外、しかも年齢が異なる子どもと関わる機会がないと思うので、貴重な体験かもしれません。

さて、今年で父親保育も7年目を迎えましたが、皆勤賞のお父さんもいれば、今年が初めてのお父さんもいて、実際の保育園のようにベテラン、新人みたいな雰囲気でした。初めてのお父さんはベテランのお父さんに頼り、ベテランはお手本になるように、日案を立てたりなど、本当に保育士のような姿でした。

また今年の父親保育で新たな試みを実践しました。それは「シフト制」の導入です。去年までは8:30~17:00と時間を決めて体験してもらいましたが、今年から早番と遅番を導入して、体験時間の幅を広げてみました。

さて、3、4、5歳クラス担任のお父さん方は「3種類の紙ヒコーキ」を作って飛ばすという日案。2歳は「新聞紙プール」1歳は「お絵かき」0歳は「W杯・初夏・母親」という日案を立てて、各クラス活動をしていました。

当日、私は調理に入って給食を作っていたので、現場の雰囲気を見ることができませんでしたが、夜の懇親会でお父さん方の感想を聞いて、なんとなく想像ができました(笑)

あるお父さんの感想です。「たまたま胸に紙ヒコーキが当たって、『いたっ』って反応したのが間違いでした・・・それから、遊びが変わってしまい、当てるのが目的になってしまいました(笑)」これは保育士も気をつける必要があります・・・初動は大切ですね・・・。

別のお父さんは「ひとり抱っこしたのが・・・間違いでした・・・」そうですね。ひとり特別なことをすると、みんなやって欲しくて、せがみますからね・・・。2歳クラスのお父さんは「ダンボールで囲いを作って、新聞紙をたくさん入れて、プールにして遊ぶつもりでしたが、今流行りの『進撃の○人』のように、中から子どもたちがお父さんたちに攻撃を始めました(笑)」こちらも初動を間違えたのでしょうね。

乳児クラスのお父さんは「0歳は欠席も多く、4人で消化不足でしたが、しっかり見守ることができました。」調理室から食事風景を見ていましたが、子ども二人に対して、お父さんが4、5人ほど机を囲んで、食事の準備をしていた光景は、圧巻でした・・・。

「私は園長代理、幼児クラス、乳児クラスと全て体験できたので、来年は是非調理に入りたいです!」とうとうクラスだけでは満足できず、調理に入りたいというお父さんが現れました!

また何回も参加しているお父さんからはダメ出しをいただきました。「もっと、お父さんに任せてくれれば良かったです。ちょっと今回は先生が入りすぎましたね~」もはや保育士並の感想ですね。

などなど本当は全て紹介したいのですが、さすがに量も多くなるので、中でも一番印象に残った感想がありました。それは・・・「私は実は子どもが嫌いでした。しかしこの父親保育を体験し、我が子以外の子どもを見ることで、一人ひとりが違う姿を見て、子どもが好きになりました。また職場で保育園の話しをすると、みんなから『そんな保育園があるんだ』と驚かれたり・・・新宿せいが保育園は子どもの事を好きにさせてくれる保育園ですね」という感想です。

父親保育を始めて7年目・・・。最初は参加するお父さんが少なかったですが、参加してくださったお父さんが周りに広げてくれて、徐々に参加人数が増えました。保育が楽しい、子どもと遊ぶのが好き、と思って参加してくださるのかもしれませんが、なかなか父親同士が顔を合わせる機会が無いので、父親同士のコミュニケーションが広がるという意味でも、参加される方もいるかと思います。

そんな様子を見ていると保育園が地域のコミュニティを活性化するという役割を担っているように感じます。全国の保育園でも、この父親保育を行っている、これから予定している保育園を聞きます。私は「見守る保育」だからこそ、父親保育が可能のように思います。子どもたちが自立をし、自分たちで動けるからこそ、可能のように思います。

今年もお父さん達から、たくさん学ばせていただいた「父親体験保育」でした。(報告 山下)

父親体験保育」への2件のフィードバック

  1. 何度聞いてもこの父親保育の話はすごいです。お父さん方がやる気になる雰囲気がきっとあるのかなと想像します。保育園側の思いをしっかり伝えていたり、保育のおもしろさを感じれる体験が実際にできているからこそ、このような盛り上がりになるのですかね。お父さん達をその気になせるしかけや雰囲気がきっとあるのだろうなとなんだかワクワクしながらいつもこの話を聞いています。このような体験を僕もしてみたいなと思います。

  2. 本当に素晴らしい行事でしたね。夜の打ち上げも含め、お父さん達のパワーや優しさ、それが子どもの成長を支えていることを在り在りと感じた一日でした。
    活動にだけでなく一日の生活の中でも繰り広げられたアイディアと発想力、肩の力の抜き方、現場での臨機応変な対応ぶりなど、とても学ぶことの多い貴重な体験をしました。来年またさらにパワーアップすることが予想されます。お父さん達の要望を最大限に叶えることができるよう、それまでに自分をもっともっと磨いて父親保育に臨んでいきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です