ブロックゾーンにおける子ども集団。この度も興味深い姿がありました。

写真左側の男の子(緑色の洋服なので以下ミドリ君)は、右側(黒い洋服なので以下クロ君)の背を向けいている男の子と遊びたい様子。
ビー玉の転がる舞台を創り出す遊び〈ビー玉コース〉作りに熱中しているらんらん組(4歳児クラス)の二人。
なぜなら、クロ君のつくった〈ビー玉コース〉は、

斬新な出来栄え。
ミドリ君はどのようにアプローチをするのでしょうか。これがとても興味深いものでした。
クロ君「あれ、どこあったかなぁ。」あるブロックを探していると、

ミドリ君「あ、ここにあるよー!」「僕のとこにあったよー!」
・相手の必要なものを一緒に探す
そして、自分の方に来てくれたクロ君に、

ミドリ君「クロ君のやつすごいね。」「どうやって作ったの?」「かっこいいねー!」
・褒める
12年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2014年2月2日『ムスビ』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)
〈私たちは、社会を作り生存してきました。したがって教育基本法の中で、教育の目的に「人格形成」と「社会の形成者としての」資質を備えることが挙げられるのです。しかし、個人がそのように教育されても、その個人を結び付けていかなければ社会にはなりません。それを進めるために、日本では古代から「ムスビ」といった概念を作ってきた気がします。日本では、もともと神と言われるものは1神でもなく、絶対神でもなく、神による社会を形成していたのです。これは、ずっとブログに書いてきたことですが、その根底に「ムスビ」という概念を置き、いろいろなものが結びつけられていくことによって生きているのだということを伝えてきたのではないでしょうか。〉
自分と他者を結びつける力。そうして一緒に遊び始めた二人を見て、ここに社会を創り出す力を感じ、また、生きていく力を感じました。それが、遊びの中で、子ども集団の中で育まれているのですね。
(報告者 加藤恭平)