保育園の装飾もクリスマス一色になってきましたね。
そんな雰囲気に触発されてか、最近、以上児のクラスや学童で保育に入ると、わりばしと毛糸を使ったオーナメントを一緒に作っています。わりばしを半分に折り、それを輪ゴムで十字に固定して、その周りを毛糸で順番にグルグル巻いていくというものなのですが、うまくできるととてもかわいいオーナメントになります。
ただ少しコツがあるのと、可愛いものを作るには途中で、毛糸の色を変えるために、毛糸同士を結ばなくてはなりません。そんな難しさがあるため、やり方を伝えるのにも少し時間がかかり、作っているゾーンはなかなかの人だかりができます。
人だかりができると、それを見てとりあえず集まってくる子、その子達に説明してくれる子などそういった関わりも見ているのも楽しみの一つなのですが、順番に教えてあげるねと話しながら、やっていると子どもたちの中で自然と順番を作りそれまで別の遊びをして待っていたりするのは、さすがだなと感じます。
一緒に作るのが、2回目、3回目となるにつれて、子どもたちの中に教えてくれる子が出てきて、その順番待ちに変化があります。今回のオーナメントは難しいところが多いので、なかなかそういった子は出てこないのかなと思いきや、子どもたちの興味はすごいですね。
上手な子に話を聞いてみると、1回目をやった後に、家で40個も作ったからもう一人で、できるし教えることもできるというのです。
教えてくれる子ができて、少し余裕ができそうかなという時に、私はその子たちに任せて少し離れてみることにしました。教える人が減った分、また少し混みだすのですが、その流れを見ながらあることを感じました。
それは、「待つことによって興味が強くなるということ」です。
例えば、外食をする時、有名なお店やおいしい料理を食べためによく並びますが、その並びがまたその味を更に良いもの感じさせているような気がします。遊びや興味においても同じようなところがあるのではないかと思います。
そして、どこまで本当かわかりませんが、食事をとるのに並んでまで食べるのは日本人くらいだというのを聞いたことがあります。これは、日本人の一つの特徴なのでしょう。遊びにおいても同じことが言えるとしたら、日本人は世界一いろんなものに興味を持ちやすい人種ともいえるのではないでしょうか。
オーナメント作りはまだまだ続きそうなので、しばらく様子を見ていきたいと思います。
(報告者 西田)
そのオーナメント作り様子だけでは私も見ることができました。オーナメント作りを通して、そのような子どもの姿があったのですね。実際に見かけたことで、子どものたちのがオーナメントを作っている姿がはっきりと想像できるので、なんだか不思議な気分です。家で40個も作ったというのはすごいですね!何かに熱中している子どもの姿を見ると嬉しくなりますね。「待つことによって、興味が強くなる」という視点もおもしろいです。「興味があるから待てる」という事はよく考えますが、待っている間に期待も高まり、より興味をもって関わることもできるのかもしれませんね。また、違った気づきを感じ、私も刺激されました。子どもの姿を見る、子どもの思いを感じるのはおもしろいですね。
大人になると、〝行列〟に好奇心に加えて少しの安心感のようなものを感じるのは僕だけではないはずと思うところです。特に飲食店の行列に感じることなのですが、行列ができるってことは間違いないだろうという、これも日本人ならではのものなのでしょうか。一回の食事を大切にしたいという思いからなのでしょうか。何にしても〝行列〟というのは、並んでいる人の心も、それを眺めている人の心も、何らかの形で動かすことができるもののようですね。
実際にできあがったオーナメントは本当に可愛かったですね。持ち帰る子ども達の嬉しそうな表情も、とても素敵でした。