埼玉いるま保育園に到着しました。先ず驚くのは、その園庭の広さです。
その魅力的な園庭の脇に荷物を置かせていただきました。
本多先生は今日の流れを埼玉いるま保育園さんのお芋掘り担当の先生と確認しようとしています。その空気を読んでその場に待機しています。いつもと違う雰囲気を感じているようで、まるで久しぶりに会う親戚のお家に来た子どものように静かでした(笑)
今回も新宿いるま保育園さんとの3園合同の企画であり、そのバスが遅れているとのこと。先にちょっとあそんで待つことになりました。
この日の為に、司会者数名が立てられ、内容を考え、練習をしてきてくれたのだそうです。それも、ほとんど子ども達が自分で考えてきたものだということを後で知って驚きました。とても立派な司会ぶりに、この子達の豊かな才能を感じます。同時に、それを伸ばすことができる、尊重してあげる環境があることを、とても感じました。
そして、お芋掘り前の自由な時間がスタート♪
三輪車に乗ったり、うんていをやったり、ブランコをやったりと思い思いに遊んでいました。
数分後。
あそびが自然と子ども同士を繋げるということを目の当たりにした思いがしました。
新宿いるま保育園さんも到着し、いよいよ開会式です。
それでは、本多先生の後に続いて、畑へ出発!
到着!
大収穫でした!皆思い思いに自分の掘ったお芋を嬉しそうに持ち上げて見せてくれました♪
お芋掘りも終わって、待望のお弁当タイムです♪
そして、いよいよこの度の企画のクライマックスへと突入していきます!
お弁当もほぼほぼ食べ終わった頃、にわかに聞こえる声が!!!
そう!焼き芋カーの登場です!!!
焼き立てのお芋を味わうに、これほど最高なシチュエーションがありますでしょうか!!!
食べ終わった後は、また園庭で遊ばせてもらいました♪
そして、お礼を言って帰路に。
帰りも、わくわくの〝レッドアロー〟です!
個人的に感動したことなのですが、水筒の中身がなくなった子達に、職員が駅の売店でお茶を買ってきて配っていました。考えてみれば当然のことなのですが、そのあまりにも自然な流れに、とても感動を覚えました。この爽やかな優しさ、シンプルな行為の中にある豊かな愛情を、子ども達はいつも受けて育っています。
そして、いざレッドアロー号へ!
乗り込むとすぐに、埼玉いるま保育園芋掘り担当の先生から連絡が入りました。
「せいがさんをみんなで見送りたいと思うので、進行方向右を見てください」
ということで、皆で窓に張り付くようにして見ました。
最後まで、本当に心温まるおもてなしとご配慮をいただき、子ども達はもちろんのこと、職員も心から楽しませていただきました。埼玉いるま保育園さん、新宿いるま保育園さんに、改めて感謝の気持ちでいっぱいになります。本当にありがとうございました。
このように楽しかった思い出は、子ども達の心の中に深く染み込んで、お芋の栄養分それ以上の栄養を心に摂らせ、心を大きく豊かに太らせていってくれることでしょう。
11年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されているブログ『臥竜塾』2014年1月22日『特別な日』の中にこう書いてあります。
〝保育指針にも書いてありますが、生活リズムは、情緒の安定につながるのです。しかし、江戸時代では、なかなか波乱万丈ということは起きません。そこで、人為的に「ハレ」を作り出す必要があったのです。それが祭り、能狂言、正月などの行事です。それが年中行事であり、こういった「ハレ」の日には農民も毎日の農耕を忘れ、思いっきり楽しみました。日常、変わらずにおこなっている農作業の合間にも、「あと何日で祭りがある」とか言って、退屈な労働にも耐えることができたのです。「ケ」の中に「ハレ」の要素を取り入れて、人間は生きてきたのです。〟
行事というものが、どの保育園にとっても、子どもにとっても職員にとっても〝ハレ〟の日となることを切に願いつつ、この度の報告を終わらせていただきます。
(写真提供:本多悠里 報告者:加藤恭平)
このような報告を読んでいると、「お芋掘り」という行事でありながら、その中には様々な「育ち」とか「関わり」、そして物語が存在しているということを感じさせてくれました。そう考えてみると、行事の主となることをただ行うというよりも、主となることを通して何を体験させてあげたいか・何を子どもが見つけるかといった部分に、私たちは力を注がなくてはいけないのですね。園庭での注意事項、遊び方の説明をその場を一番よく知っている子どもがする事によって、受け手側の子どもにとっては新しい刺激を感じることでしょうし、関わり方も変わってきて面白いだろうなぁと思いました。そして、去年同様、いるま保育園さんの“おもてなし”には感動しますね。きっとそれが、子どもたちの心の栄養となって、体にしみ込んでいくという事なのですね。
焼き芋カー、いいですね!そして、焼けた芋があのようなところに収納されていたというは初めて知りました。また、焼き芋を持っておられるおじさんの格好、風貌がまたいいですね。行事をただ行うのではなく、当たり前である子どもが行事に自ら関わるという工夫がされていたり、そのことを大切にしているということが伝わってくるようでした。ただ行うのではなく、その行事をどのような形で行うのかということを大切にしていかなければいけませんね。同時に、おもいっきり楽しむことも大切ですね!