明けましておめでとうございます。
今年も、子どもたちからたくさんのことを学んでいきたいと思います!
科学とは、「不思議さを感じること」であれば、乳幼児期から科学が自然に行われているということになると思います。実際の子どもの姿と共に報告していきたいと思います。
ある0歳児は、気化式加湿器に興味を示していました。ボタンを押してみたり、光っている部分を見たりしていましたが、ある部分から「ゴォ〜」っと音がしていることに気がつきます。手で探り、その部分を探し当て、そこから出る風に関心を向けます。風がどこから来ているのかと穴を覗こうとすると顔に「ブワァ〜」と風があたり、それが気に入ったようで繰り返し顔を出していました。
公園へ散歩に行った際に職員がシャボン玉を吹いて、子どもたちはそのシャボン玉を手で掴もうとしたり、パチンッと割ったりしていました。その流れが一段落し、周囲を見渡してみると、枯れ葉のついた枝を持って、それをじーっと見つめている1歳児がいました。その様子をうかがおうと近づいてみると、その子は私の存在に気がつき「ついたー!ついたー!」と叫びました。
初めは何のことか分かりませんでしたが、よく見てみるとその子が持ていた葉に、小さなシャボン玉が割れずについていたのです。それを、教えてくれていたのだと理解できました。あんなに簡単に割れていたシャボン玉が、こんな葉っぱに割れずに引っ付くなんて、不思議ですよね…。
また、ある1歳児は、公園にあったペイントマーク部分の一部にぽっこりと膨らみがあることに気がつきました。手でそれを押すと、なんとも言えないプニプニ感で、子どもたちは何度も押しては、上がってくる様子を見て、また押し返すといった遊びを繰り返していました。まさか、こんな部分にプニプニが存在しているなんて想像もつきませんよね(笑)子どもが持つ“科学アンテナ”のすごさを思い知らされました。一人が楽しそうにしていると、近くにいた子もやってきて、結果的に3人で楽しんでいました。
そして、1歳児が園庭で遊んでいた時です。
階段下の物置きスペースに、以前流し素麺に使われた竹が置いてあったので、それを引っ張り出し、斜めにセッティングして坂道を作ってみました。そこへ上から小石を落とすと、カランコロンカランコロンときれいな音がしました。私自身非常に気に入って、大きさの違う石を落として楽しんでいました。素材が竹ということもあって、きれいな澄んだ音がカランコロンとするのです。すると、その様子を見ていたある1歳児が、「私も」といった感じに私が使っていた石を手に取り、私と同じように上から落し入れました。
子どもの面白いところは、落とす物を変えていくというところです。
子どもは、石だけじゃなく、別の物を次から次へと落し入れ、それがどうなるのか試すということをし始めたのです。その子がしばらく繰り返していると、また別の子がやってきて「私も」といった感じに、また別の物を持ってきては、落としいれていました。
大人からみれば「これは転がらないだろう…」と思う物でも、試します。その様子は、まるで科学者です。ありとあらゆる現象を試し、“もしかしたら…”に可能性を見出す姿が、本当の科学者のようでした。
1歳児が過ごす中にも、不思議さという「科学体験」が存在しているのですね。
(報告者 小松崎高司)
こんなにも子どもたちは科学を感じ、不思議を感じ、それを楽しんでいるのですね!まだまだ私自身、このように子どもたちを見ることができていないと反省しました。このような子どもたちの姿に気がつくことができる小松崎さんもまた素晴らしいです。年明けからの保育で私もこのような子どもたちの姿がもっと見れるように意識していきたいと思いました!