2月2日は〝ふうふの日〟。藤森先生、ありがとうございます!EPISODE 2

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先日の報告で、NHKスペシャル『ママたちが非常事態!?最新科学で迫るニッポンの子育て』を見たことをお伝えしました。

その報告の続編です。

子育てをするお母さんには、苦労が絶えません。その中でも、〝夜泣き〟と、〝イヤイヤ期〟について、番組は展開されていきました。

先ずは〝夜泣き〟について。

最新の科学で解明されたのは、赤ちゃんはお腹の中にいる時は、夜間に目を覚ましているそうです。

最新の科学で解明されたのは、赤ちゃんはお腹の中にいる時は、夜間に目を覚ましているそうです。

お母さんが昼間活動しやすいように、赤ちゃんは昼間寝ていてくれている、ということなのだそうです。

その睡眠リズムが、生まれてからそのまま〝夜泣き〟となって現れる、ということでした。

赤ちゃんが、お母さんを思ってのことなのですね。目から鱗が落ちる思いがしました。

また、〝恐怖のイヤイヤ期〟と呼ばれる時期の子どもに、ある実験をしています。

〝5分間食べずに我慢できたらクッキーを2枚もらえる〟

〝5分間食べずに我慢できたらクッキーを2枚もらえる〟

有名なマシュマロ実験ですね。5分間誰もいない部屋の中で行われます。藤森先生のブログ『臥竜塾』の中でも度々紹介されています。

先ずはイヤイヤ期を過ぎた6歳の子から実験開始。

先ずはイヤイヤ期を過ぎた6歳の子から実験開始。

見事クリアー!嬉しそうにクッキーを頬張っていました。

さぁ次は、〝イヤイヤ期の3歳児〟です。

さぁ次は、〝イヤイヤ期の3歳児〟です。

 

見つめています(笑)

見つめています(笑)

 

〝ニヤってした〟(笑)これは、食べちゃいますね(笑)

〝ニヤってした〟(笑)

 

〝4分経過〟 あぁー(笑)

〝4分経過〟あぁー(笑)

 

(笑)よくがんばりました!

(笑)よくがんばりました!

 

〝イヤイヤ期の子ども 目先の欲求を我慢できない〟

〝イヤイヤ期の子ども 目先の欲求を我慢できない〟

このなんとも言えない気まずそうな表情が物語っているようですね(笑)

このことを科学的に分析されていました。

目先の欲求を我慢する力は、脳の〝前頭前野〟という部分の発達に影響があると言います。

目先の欲求を我慢する力は、脳の〝前頭前野〟という部分の発達に影響があると言います。

 

湧いた欲求を、

湧いた欲求を、

 

前頭前野が抑制しています。

前頭前野が抑制しています。

この前頭前野の発達には時間がかかり、きちんと発達を遂げるには、なんと思春期の時期までかかるのだそうです。

それは〝どんな環境でも生きていけるために〟、先祖が残してくれた人間の生きる力なのだということを、番組は伝えていました。

11年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2013年2月12日『待つ』の中でこう書かれています。

〝私の園では、何かを始める前に子どもを待たせることをします。食事も、ほぼ全員がそろうまで待つことをします。それは、かつての一家団欒での食事の効果に、みんなが揃うまで待つということがあるからです。最近、子どもを待たせることを避ける傾向があります。子どもを待たせてはいけないということで、自分で準備ができた順に食事をしたり、ある人数がそろい次第食事を始めることが多いようです。しかし、情動をコントロールし、衝動を我慢する能力が人間にとっていかに基本的であるかが研究でわかり始めています。

 1960年代に、スタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェルの研究によると、4歳の園児の時に待つことができた子は、青年となった時点でより高い社会性を身につけていたことがわかったのです。その研究は、4歳の園児の前に大好きなマシュマロを置いておき、それを食べないで一定時間我慢させるというものでした。その結果、我慢して待っていた子は、対人能力に優れ、きちんと自己主張ができ、人生の難局に適切に対処できる力がついていたのです。少々のストレスで破綻したり行き詰ったりすることが少なく、困難な課題にも進んで立ち向かい、難しそうだからといって投げ出したりしません。自分に自信を持ち、信頼に足る誠実さを持ち合わせており、いろいろなプロジェクトに率先して参加します。〟

また、その次の日ブログ、2013年2月13日『衝動』は、こう締めくくられています。

〝私の園で食事を、みんな揃うまで待ってから食べるというのは、待った結果、みんなで楽しく食べるという、いいことが待っているという希望があることです。ですから、食べ終わってから待つということはしません。「希望」というものは、人にとって、とても重要なことです。〟

我慢が嫌な子がいるとすれば、それは、我慢した後に、我慢をした分だけの楽しいこと、嬉しいこと、という〝希望〟が用意されていないからなのですね。それは裏を返せば、子ども達に〝希望〟を用意してあげることができれば、子ども達は自ずと我慢を好んで行うことであると思います。

また、以前、藤森先生が、「子どもって、我慢することを、そんなに嫌なことだと思っているのかな?」と仰っていたことを思い出します。子どもに我慢をさせないで矢継ぎ早に活動を進めていくような保育の中では、我慢する、という力は育くまれにくいのではないかと思います。加えて、藤森先生が仰るように、子どもは、我慢はそんなに嫌なことではないのです。

大人の用意する環境の中で、子どもの力は一層育まれていきます。そのことを改めて感じる、番組内容ですね。

番組はいよいよ後半戦です。次回、報告させていただきます。

(報告者 加藤恭平)

 

2月2日は〝ふうふの日〟。藤森先生、ありがとうございます!EPISODE 2」への1件のフィードバック

  1. 「夜泣き」は母親に負担をかけないための名残だというのは本当に驚きですね。このようなことを知ると夜泣きで悩んだ時に、赤ちゃんへの向き合い方も変わっていくかもしれませんね。以前、反抗期の子どもは親を信頼している証拠ということを藤森先生が言っておられたことを思い出しました。子どもの姿の見方がまた変わりますね。我慢することの力は高い社会性へと繋がっていくのですね。しかし、ただ待たせればいい、我慢させればいいということではありませんね。その先の希望は忘れてはいけませんね。大人になっても我慢することはあります。その時に目先のことばかりを見てしまうよりも、自分で希望を作り先を見ながら、目の前のことを我慢することを意識するといいのかもしれないなとそんなことを感じました。

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