2月2日は〝ふうふの日〟。藤森先生、ありがとうございます!EPISODE 3

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NHKスペシャル『ママたちが非常事態!?最新科学で迫るニッポンの子育て』

番組も後半です。

後半にかけて、いよいよ世の中の男性、特に、出産された奥様をもつ旦那様にとって、目から鱗のとても有り難い内容となっていました。

番組は、〝母性〟について解説をしていきます。

これは、女性が赤ちゃんに触れる機会をつくろうという企画での写真です。

これは、女性が赤ちゃんに触れる機会をつくろうという企画での写真です。

大阪医学科大学看護学部教授、佐々木綾子氏は、〝母性は決して生まれつきのものではなく 色々な体験をするなかでスイッチが入る〟と仰っています。

〝恐らく経験の中でゆっくり育ってくる〟

コメンテーターの方も〝恐らく経験の中でゆっくり育ってくる〟と仰っています。

母性とはそういうものなのですね。初めから全ての女性に備わっているものではないということ、また、〝母親は子育てが完璧にできる、という考え方は大間違い〟ということを、番組を見て初めて知った方も多かったのではないでしょうか。

コメンテーターの方も、「赤ちゃんと二人きりになるのが〝怖い〟と思っていた時期があった」という旨のことを話されていましたが、母性がささやかにしか育まれていない状態、無防備に近い状態で赤ちゃんを受け入れることになるとすれば、そのような気持ちになることも無理のないことなのかもしれない、と、とても感じ入るものがありました。

11年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2012年8月26日『子どもからの見守り』の中でこう書かれています。

〝よく、「母性本能」とかつて言われていたけれど、最近は「母性」は本能ではないと言われます。〟

4年前のブログです。驚きとともに、この回のブログの内容にとても感動してしまったので、ほとんど中略無しで紹介させていただきたいと思います。

〝よく、「母性本能」とかつて言われていたけれど、最近は「母性」は本能ではないと言われます。私は、人間においては、そう思います。母性は、赤ちゃんから育てられていくことのような気がします。もちろん、出産のときの感動はあります。それは、わが子の誕生というよりも、生命の誕生という営みに対しての感動です。まず、その子をじっと見つめていると、なんだかいとおしく感じてきます。初めて自分の手の中に抱かれて、自分にその存在をすべてゆだねている姿を見ると、かわいく思えます。〟

〝今年の初め、私の息子に子どもが生まれ、病院に駆けつけました。まだ、新生児室でガラス越しの対面でしたが、隣で一緒に見ていた息子が、泣き出したわが子を見て、「あっ!かわいそう、かわいそう!」というので、私は「赤ちゃんって、泣くに決まっているじゃない。泣いて深呼吸したりしているだよ。」と慰めると、「そんなこと知っているよ!だけどかわいそうなんだよ。」と答えました。理屈では分かっていても、そこにいる赤ちゃんが泣くと、なんだかかわいそうに思え、思わず抱きたくなるようです。放っておけないのです。最初は、それはわが子だからではないでしょうが、わが子とは、こんなことを毎日繰り返していきます。それは、母親ではもっとでしょう。そうした日々の中で、次第にわが子への母性、父性が育っていくようです。〟

〝ところが、最近、わが子が泣いていてもかわいそうと思えない母親、父親が増えているような気がします。うるさいとしかりつける親、知らん顔をしている親、自分ことを優先してしまう親、そんなには多くありませんが、少しずつそんな親の姿を目にします。それは、子どもへの愛情がないのでしょうか?子どもへの接し方がわからないのでしょうか?私は、どうも、それは、その親に、他人に対する共感する能力、脳の神経細胞であるミラーニューロンが委縮しているか、育っていない気がするのです。それでも、子どもを抱いたり、ミルクをあげたりしているうちに、共感する能力は育てられていく気がするのです。〟

〝親が赤ちゃんを抱っこすることで、赤ちゃんにとっての愛着の絆が結ばれていくと言われていますが、私は、それ以上に、親のほうに、愛着が育っていくような気がします。愛着とは、生きていくうえで、痛かったり、不安になったり、恐れたりという負の状況に陥った時に、それを支え、そこから立ち直らせてくる存在としたら、赤ちゃんにとっての親というよりは、親にとっての赤ちゃん、わが子の存在が、育てていくうちに次第に愛着関係であるようになってくるような気がします。どんなにつらくても、恐れが襲ってきても、わが子の存在が支えてくれるような気がします。わが子さえいれば、この子のためならばと強くなれるのも、わが子の存在です。〟

〝こうして考えると、子どもから親としての在り方を育てられ、わが子の存在は、親にとっての安心基地かもしれないのです。かつて、戦場に送られ、過酷な日々を送っていても家で待っているわが子のために頑張ることができましたし、現在も、子どもから離れて仕事をしていても、わが子のことを頭に浮かべると頑張れるのは、もしかしたら、親は子どもから見守られているのかもしれません。〟

母性、父性に対する回答が、この回のブログに全て詰まっているように感じます。親は子どもから見守られ、親へと成長していくのですね。〝未熟でいいじゃない、少しずつ一緒に成長していこうね〟と励まされているような気持ちになり、子育てで気張っていた心が癒されていくような、許されていくようなそんな気持ちが湧いてきます。

この回のブログが、子育てに悩まれる保護者の方や、一般の方の目に多くとまることを、願ってやみません。

さて、番組は後半戦の後半戦。いよいよクライマックスです。

〝育児に不慣れな夫にイライラッ!〟

ごめんなさい!

男性の皆様!必見です!(笑)

(報告者 加藤恭平)

2月2日は〝ふうふの日〟。藤森先生、ありがとうございます!EPISODE 3」への1件のフィードバック

  1. 藤森先生が以前、講演で「親は子どもを育てながら親になってくから年齢が若いからダメということはない」というようなことを言っておられたのですが、それを今でもよく思い出します。妹の姿を見ていて、ふと「親になったんだな」としみじみ思うことがありました。まだまだ幼い妹だと勝手に思っていたので、そのことにすごく驚いたと同時に人として大きくなったな、強くなったなと感じました。それも赤ちゃんという存在が親をそのように親にしてくれているのですね。私自身もそんな赤ちゃんの姿から感じることがあったので、自分の子どもであるときっと想像もできないような結びつきや、愛情を感じるのかもしれませんね。

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