7つの習慣 10

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「7つの習慣」も最後の習慣になりました。最後の習慣は「刃を研ぐ」です。

 

「刃を研ぐ」とは一言で言えば、「自分を磨く」ということです。

 

ここでは「素材としての自分を高めることでそれぞれの習慣で得られる実りも自然と大きくなる」

と書かれています。今まで高めてきた習慣の考えをより実りあるものにしていくために、どう自分を高めていくことかが最後の習慣になっています。

 

「自分を高める」というのはどういうことでしょうか。「朝活」や「仕事外の活動」が最近では取りざたされることが多いですね。もちろん、そういった活動も1つの自分磨きです。しかし、大切なことは「知識」や「肉体」を鍛えることを目的とするのではなく、いかに効果的な人生を生きるために活かすかということをかんがえていくことが必要であるということです。せっかく、いろんな活動をするのですから、改めて、「自分を磨く」ためにどういった視点で考えて活動していけば良いかを考慮した上で、人生に活かしていきたいですね。そして、その習慣こそが「刃を研ぐ」という最後の習慣なのです。

 

7つの習慣ではその自分磨きは自分の器を大きくするといっています。

そして、その器を育てるために4つの側面が上がっています。それは体調(肉体)、観点(精神)、自律性(知性)、つながり(社会・情緒)です。そして、これらの側面をつけるため、バランスよく時間をとることが必要です。

 

まず、肉体的側面で刃を研ぐとは、運動によって体をメンテナンスすること。持久力、柔軟性と強さという3つを意識する。健康な体なら、第一の習慣「主体的である」も続けやすい。確かに、運動をしていると無駄なことを考えることも少なく、以外とストレス解消にもなります。

精神的側面で刃を研ぐとは、自らの価値観を深く見つめること。第2の習慣で行う自分への反省と関係している。読書や音楽鑑賞、自然の中に身を置くなどして、自分の心と向き合うようにする。

知的側面で刃を研ぐとは、情報収集力や選択力を磨くこと。第3の習慣に基づき、自分の目的や価値観にあった番組や優れた本を読むようにする。自分の考えや経験を日記に書くのもいい。まさにこの生臥竜塾のブログは私にとってはこういったことを実践しているように思います。

社会。情緒的側面で刃を研ぐとは、人間関係においても自分の価値観に忠実に振る舞うこと。仕事やボランティアによる社会貢献などの活動で、公的成功を目指す第4、第5、第6の習慣のために必要なことです。

 

これらの4つの側面が高まることで、自分自身が鍛えられ、自分の価値が高まります。価値が高まれば、その人の支えになることもできます。そして、それがまた新たな価値になります。こうして、自分の活動自体がシナジー(相互作用)の効果を生むのです。なんでもかんでもやみくもに取り組むのではなく、そこにある本当の目的をしっかりと見据えた上で、活動を心がけていくことは大切なことです。

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また、この章にはこうも書かれています。

「人に優れた自分」として接したいのなら、自分自身を高めてその姿で人とありのまま接する方がよほど楽なのだ。つい見栄や意地を張って背伸びをするから後で辻褄があわなくなり辛くなってしまう。だからこそ、「見せかけではなく、本当の自分を磨くことが必要なのです。

 

よく塾長がたくさんの人と会ったとき、それが国会議員であろうが、保護者であろうが、地域の人であろうが、同じような対応をしている姿を見たときのことを思い出しました。それはすごく大切なことだとそのときは思ったものです。そうできるためにも日々自分を高めることを意識し続けるようにしていきたいですね。

 

さて、これで7つの習慣の話はすべて終わりました。この本を読んでいて、反省する部分や参考にする部分はたくさんありました。チーム保育をしていくことや組織を作り上げていくうえでの考えや心の有りようがとても見えてきたように思います。そして、なにより面白いのが、ここでは対大人で書かれていたことですが、そこを子どもに置き換えて考えることもできるのです。こういったビジネス書でも、保育にとても大切なことがたくさんあるということです。人格形成は大人にとっても、子どもにとっても考えなければいけない内容ことで、そう考えていくと「保育」は生涯に関わることであり、生涯教育だなと思いました。そして、今の時代だからこそ、改めて、もっと「人格形成」という部分に焦点を当てて教育を考えていくことも必要なことではないのかと思いました。

 

最後にこの本ではこう書かれていました。

「種を蒔き、辛抱強く雑草を抜き、大切に育てれば、本当の成長の喜びを実感できるようになる。そして、いつか必ず、矛盾のない効果的な生き方という最高の果実を味わえるのである。」

 

ここでは自分自身が習慣をつけることを言っていますが、そのまま、保育の目指す内容であるようにも思います。子どもたちにもこういった習慣がついてくれるといいなと思いました。

 

(投稿者 邨橋智樹)

7つの習慣 10」への2件のフィードバック

  1. 肉体、精神、知性、社会・情緒を高めることで自分の器を育てていくということですが、どれかに偏るのではなくバランスよくどの側面も大切に高めていくという意識が大切ですね。この意識は持っていたいなと思いました。それは自分のためでもありますし、自分以外の人のためにも必要なことだなと思います。自分を磨くという作業はきっとおもしろいですよね。私もコンマミリ程度の変化かもしれませんが、少し前の自分と比べて変化している点に気がつくと嬉しくなります。自分の変化を感じることは嬉しいです。そして、それが自分の行動によって変わったものであると感じることができるとなおさら嬉しいです。そんな経験を重ねていくことは自分を磨くということでもあるのかもしれませんね。言葉から行動を変えるのもいいですが、最近では、行動から言葉が生まれるような人間になりたいなと思うことがあります。そんなことを言っているこれも言葉が先になっていますが、行動をもっともっと重視したいなと思います。

  2.  「人に優れた自分」として接したいのなら、自分自身を高めてその姿で人とありのまま接する方がよほど楽なのだとは至言ですね。だらしない姿を開き直ってありのままの自分と表現するのではなく、高める中で、自分の水準が上がっていく、その過程を素直に人に見てもらえればそれでいいということでしょう。その時にもし評価をしてもらえるのなら、自分の中で精神的に向上されているものがあれば、いちいちそれに動じることもないし、ただ、参考にすべきものはする、といういかようにも自分のとるべきスタンスをとることができると思います。なぜなら主体は自分にあるからです。
     僕は、以前この本を読んだ時に、『刺激と反応の間にはスペースがある』という言葉に衝撃を受けました。本を一冊読んで3つでも残るものがあればいいということを聞いたことがありますが、僕は恥ずかしながらこのことくらいしか頭に残せていませんでした。邨橋先生の報告を読み、改めて読み返せたような気持ちになり、大変勉強になりました。
     10もの長期連載報告、お疲れ様でした。次にどのような本を読んで下さるのか、勝手ながら期待を膨らませております。

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