先日、すいすい番、5歳児クラスのお昼の活動を担当しました。
クッキングをしたり、散歩へ出たりと、担当する先生のアイディアで活動は日々様々です。
今年も、三輪車レースに取り組みました。
にこにこ組(2歳児クラス)にある三輪車を近隣の公園まで運び出し、チーム対抗でレースを行います。
先ずはどの三輪車を使うかの話し合い。二人乗りの三輪車は見た目は大きくとても速そうに見えるのですが、何とも重く、レースには不向き。等、その辺りを踏まえての機体選びが鍵となります。
選考が終わり、スタートです。
今年も白熱の展開となりました。毎年の姿として、
- ①思っている以上に距離が長く、自分の順番を終えた子が、レース中の子を助けようと援助を始める
- ②やりたくない子が出て、その子の代わりを誰が走るかの話し合いが生まれる
こういったことがあるのですが、今年も期待通りの姿を見せてくれました。中でも、接戦の最中に②の状況に追い込まれたチームのある子が、「じゃあ頼んだからな!」と、自分が走りたい気持ちを我慢して友だちに譲る場面などは、その子の成長を知るが故に、とても感慨深いものがありました。
そして、レースは終了。この度、報告したかったのは、レースの後、片付けの時の出来事です。
「そんなの俺だったら一人で持ち上げられるぜ!」
階段の上からの叱咤激励に対し、
と、先頭の子。
そのさりげなさ、仲間を思う気持ちが伝わって来るようで、見ていて何とも嬉しい気持ちになりました。
ブログ『臥竜塾』2006年1月21日『見守る』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると塾長藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回の全文を読むことができます。)
『ぼくらのクラスは なんでもじぶんで できるんだ 先生なんか ようはないのさ 三小 三組 みんなそろって いちにのさん』」
塾長が藤森メソッドの概念を生んだとされる教員時代の子どもたちの姿を理想とすると、何ともそれに近い子どもたちの姿をこういった光景に見るような気がしたのです。そして、
子どもたちの手によって自然と整備された駐輪の見事さは特筆する必要はないものでしょうか。
「このような保育を受けた子たちはその後どうなっているのか」(2018年3月3日『シンガポール報告5』)
その日常を切り取り、誇りたい。たくさんの人達に見守られながら育った子どもたちの姿を見て、そう思いました。
(報告者 加藤恭平)