Blue floor philosophy episode 4『社会的相互作用』より

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夕方、園庭へ出ると面白いやりとりがありました。

縄跳びの上手なすいすい組(5歳児クラス)の子。

縄跳びの上手な写真左手すいすい組(5歳児クラス)の子。

体を動かすことが上手なことは知っていたつもりでしたが、ここまでとは、個人的にとても驚きました。

すると、

「ねぇ、コツ教えて。」

「ねぇ、コツ教えて。」

と、写真奥右手すいすい組(5歳児クラス)の子。

「コツ」知りたいですね。名人曰く、

  • 縄跳びが上にきたら跳ぶ
  • 脇をしめる
手をとって、とても丁寧に教えていました。

手をとって、とても丁寧に教えていました。

ブログ『臥竜塾』2018年4月5日『社会的相互作用』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると塾長藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回の全文を読むことができます。)

「なぜ強くて優位な立場にある個体が、公然と打ち負かした個体をなだめたり、慰めたりするのだろうか?という疑問を考察しています。実際、園現場ではそのような状況を目撃することが多くあります。ドウ・ヴァールの説明には非常に説得力がありますが、優位な動物は優位なスタイルをもっており、親和的関係を維持するために、様々な度合いの力と融和を使い分けているというのです。協力的、融和的な戦略は、優位な個体が従属者を必要としており、従属者が集団を自由に離れられる状況で用いられると言います。

私たちは実際に感じていることですが、同様のことが、子どもについても報告されているそうです。たとえば、『開放状況』という、自由に集団を離れてよい状況では、集団を離れることができない状態である『閉鎖状況』と比べて、葛藤の解決や協力がより多く観察されるそうです。」

優位性という性質が人類の進化を促していることを塾長のブログから知ります。ただ、そこに表裏一体のようにある、例えばいじめというような弊害行動でなく、「私はあなたより優位かもしれない(実際縄跳びを跳べる分、優位であろう)。そして、あなたは私を認めてくれている。そんなあなたに何かできることをしてあげたい」、というような、御礼のような、情、奉仕のような、ヒトの根底に流れる優しさのようなものが、人類進化の大きな基盤となってきたのではないかと考えます。

そして、そのやりとりを見つめていたらんらん組(4歳児クラス)のこの子もまた、それを伝承する、担い手へと成長していくことでしょう。

そして、そのやりとりを見つめていたらんらん組(4歳児クラス)のこの子もまた、それを伝承する、担い手へと成長していくことでしょう。

そんな姿を見る時が、とても楽しみになります。

(報告者 加藤恭平)

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