絵本を読む子をじっと見つめる黄色いTシャツの子。
他にも、
その子の読む言葉、内容を目で追うような黄色い服の子。
写真左、先生の膝の上の子は、「これだれだ?」の声に応答する写真上の先生の表情を見つめているようです。
絵本を読む子の後ろにいる赤い服の子はじっと指先を目で追いかけ、
そのことに反応してくれたような写真上の先生からの笑い声に、
面白いですね。先生方の応答の輪の中へ自分も入っていきたい、そんな姿に思えてきます。
13年目に入られました藤森先生が毎日欠かさず更新されています『臥竜塾』ブログ2015年8月29日『共同注意フレーム』の中でこう書かれています。(太字をクリックすると藤森先生のブログ『臥竜塾』にとび、この回のブログの全文を読むことができます。)
この場合の共同注意フレームは絵本ですね。そして、それを取り巻く先生方の応答が、言語獲得における「活性化された場」と言えるように思います。
そして、最後のページをめくり終え、絵本が終わります。
『臥竜塾』ブログ2015年8月29日『共同注意フレーム』の最後にはこう書かれています。
人間は、協力することを遺伝子として受け継いできたということは、幼いうちから他者を理解し、他者と共同基盤を作ろうとすることは当然のような気がしています。」
絵本を読むということはこんなにも人に喜ばれるものなのか、という感触を子どもたちは持ったかもわかりません。そうして子どもたちは意欲的に絵と言葉を自分の中に取り込み、次なる興味へと思いを向けていくのでしょう。
子どもの発信を保育者が捉え、周囲の子どもたちへその振幅を広げていく。子どもが子どもから学ぶ、子どもたちの織りなす社会へ、このように保育者は貢献することができるのですね。
(報告者 加藤恭平)